2007/10/19
精神科カウンセリング
■■■精神科カウンセリング■■■ vol 2.11号
------精神科医との人生、身の上、医療相談------
(カウンセリング例)
≪1≫ どうしたら良いかわからずすごくしんどいです。
初めまして、うつ病の診断を受けてから4年ほどになります。カ
ウンセリングを月に1回、通院を2週間に1回しております。
処方はアモキサンカプセル50ミリ、アナフラニール25ミリ、
レキソタン錠2錠 レボトミン25ミリ、ユーロジン2ミリ、レス
リン錠50、リタリン(チバ)2週間に10回分(10錠)です。
正直なところ、自分の考えではこのお薬だけでは足りない状態です。
仕事は文芸翻訳で、締め切りが迫っており、毎日のノルマをこなさ
なければならないのに、現状は、お化粧も、お風呂も、炊事・洗濯
掃除・外出・洗顔、どれもできないほど無気力でしんどいです。
夫が仕事でいないときにはふとんのなかにいます。でも、これ以
上こんな生活を続けてはいけないという焦りが強くあります。何よ
り、仕事は、ひきうけた以上どんなことがあってもやりとげたいで
す。でも、コンピュータの前に座るのも、辞書をひくのもおっくう
な状態です。素人の考えでは、今の病院でリタリンの量を増やして
もらえれば、なんとか気力が出るのではと思うのですが、担当医は
法律上の限界量の処方をしているといい、リタリンには否定的なよ
うです。
病院を変えると、5年以上お世話になっているカウンセラーのカ
ウンセリングを受けられなくなるので、病院を変えることもできま
せん。どうか助けてください。
ご返事:
ある程度の期間治療を受けておられると、患者さんのほうでも薬
の効果や量の加減ものみ込めていくものです。つまり、自分自身の
医者になっていくのですね。ただ、あまり思い上がってもいかず、
専門医との相談はかかせません。
しかし、カウンセリングの中には当然、薬の種類や量、そして飲
む時間帯のコツなども含まれるもので、症状の変化や状況次第によ
っても適宜調整してもらっていいわけですよね。
お医者さんにもいろいろな考えがおありでしょうから、口幅った
いことは言いたくありませんが、確かに抗うつ剤といえども、かな
りの量が必要な方もおられますね。一日四回ぐらい飲まれる場合も
あります。それで大した副作用もなく定期的な尿血液検査でも問題
がなければ、それで適量ということも多いのです。
どうしても納得がいかないようでしたら、じっくり腰を落ち着け
て交渉なさったらいかがでしょう。カウンセリングと投薬は別々と
いうこともあっていいと思いますが、気まずくなるかもしれません
ね。二軒のクリニックにかかるということもできるのですが、調剤
日が接近していると支払基金からいずれかの施設にクレームがつく
場合があります。それさえうまくクリアできれば、そういったこと
も可能でしょう。いずれにしろ、あなたはお客さんなんですから、
多少わがままは言っていいように思いますが。
焦らないでください。ゆっくり、のんびりの心構えで。
≪2≫ もうだめです。
何年ぶりかに精神科へ行きました。対人恐怖が怖くて、鬱の気分
のまま、毎日がすぎていくんです。唯一わたしの話相手だった妹は
やりたいことをみつけ留学するといいだし、わたしは一人になりま
す。家族とは決別しました。
みっともないからいい年して仕事していないなんてことやめてく
れ、そんな子どもに育てたはずないんだと母になかれました。あと
2年で家を出て行くことになっています。家計が苦しいからです。
わたしは仕事をしていないので貯金から毎月数万円を支払ってい
ますが、4月からは10万円くらい払うことになりそうです。だか
ら生活できません。
対人恐怖、人間不信。道を歩く人すべてがわたしをにらんで馬鹿
にしているように見えます。そんなはずないのかな、でもわたしの
顔は昔から馬鹿にされてきた。髪も。服も、体型も、自分を愛せな
ければ自分を救うことができないと、必死に自己受容するための本
を読み、一人でできるトレーニングをしました。それでも会社では
トロイといわれ、あんたは考え方がおかしい、普通にしろといわれ
る。やりたいことがありません。残ったのは、承認されたいばかり
の大きな自己顕示欲ばかり。バスのハイジャックでもしたいくらい
です。認めてほしい、誰かわたしと話をしてよー。
やりたいことってどうしたらみつかるの?いろいろやってみれば
いいけれど、人が怖いし、ボランティアに参加しても自分だけ話し
もできずにういている。どこかのサークルに入ればいいといっても
やりたいことがない。合唱?歌は緊張して歌えない、声がでなくな
るから。あーもう、耐えられません。
やりたいこともなく、人間不信です。もう我慢できない。ネット
だけじゃだめです。だれかに愛されたい、話したい、体温をかんじ
て向き合いたい。どうしたらいいのでしょう。これをかくのが精一
杯です。
ご返事:
何年ぶりかで精神科へ行かれたようですが、最近は病院ではデイ
・ケアなどで、作業療法や生活療法なども盛んにやっています。費
用は保険も自立支援もききますから、気晴らしのつもりで参加して
みられたらいかがでしょう。
自己顕示欲の反面、自己卑下の気持ちもお強いようですが、少し
気づいておられるようにそれらは思い込みか取り越し苦労なんです
ね。自然の中の草花は強がりもせず、かといって卑屈にもならずご
く自然に生きています。あの姿をまず見習いたいですね。ご自分を
意識しすぎないためにも、花鳥風月に親しんでみましょうか。そう
するとひとりでに力が湧いてきますし、人を愛する気持ちも生まれ
てきます。愛される前に愛することを学んだほうが近道かもしれま
せんよ。
病院へも定期的に通われたほうがいいと思います。うつ気分には
抗うつ剤も有効でしょうし、何はともあれ、いろいろヒントになる
ことにも出会うでしょう。
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マガジン名:【精神科カウンセリング】
副題:精神科医との人生、身の上、医療相談
発行:不定期
発行責任者:成木 文
発行元:「精神科医・成木 文」
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2007.10.19(金) (622、621)
(精神科医が描いた心理小説集)
・成木 文著 「サッカー」
1、サッカー
2、水曜日の手紙
3、お化け
4、新しい朝
(セブンアンドワイ、bk1、amazon.co.jp、
紀伊国屋等ネット書店で発売)
電子書店パピレスでの紹介は下記。
http://www.papy.co.jp/act/books/1-106034/
・田辺 未方著 「ロッシーという名の毛編みの男」
1、ロッシーという名の毛編みの男
2、指令
3、崖からの眺め
4、コンパクトミラーの中
5、赤い斑点
6、旅
(紙本は文芸社、紀伊国屋BookWebでの書名検索)
電子本はBoon-gate.comでの検索。下記。
http://www.boon-gate.com/
・成木 文著 「或る男の残像」
1、或る男の残像
2、監督
3、バタフライ・ノート
4、ゆずり葉
5、終着駅のタンゴ
(セブンアンドワイ、bk1、amazon.co.jp、
紀伊国屋等ネット書店で発売)
電子書店パピレスでの紹介は下記。
http://www.papy.co.jp/act/books/1-108301/
どうぞ一度、覗いてみてください。


