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2007/10/06

精神科カウンセリング


           ■■■精神科カウンセリング■■■ vol 2.10号 
    
     ------精神科医との人生、身の上、医療相談------


          (カウンセリング例)



 ≪1≫ 境界。

 人見知りと対人恐怖症の境界をおしえてください。あと人見知り
という言葉の意味がいまいちわからないのでおしえてください。

 
 ご返事:

 人見知りという言葉を広辞苑で調べてみましたら、(子供が)見
馴れぬ人を見て泣き、はにかみ、または嫌うこととありました。こ
れは、子供と言わず、長じてからも人や集団になかなかなじめぬ、
はにかみやの人にも敷衍して使うことがありますよね。
 国文学者にでも聞いてみないとわかりませんが、人を見知るとい
うことがつまってできた言葉でしょうから、他者の識別とか認知と
いうテーマと関連があるのでしょう。自己は見知らぬ人に対して身
構えます。その一番初期のステップということでしょう。誰しも未
知の存在に対しては恐怖心を抱きます。それが馴れることによって、
克服していきます。
 とすると、人見知りも対人恐怖の範疇であることに変わりはない
ようです。ただ、症となると、馴れによる克服がいつまでも先送り
されてしまっていたり、あるいは途中から自我の力が退行するなり
衰弱することによって、再び人見知りの時期に舞い戻るという考え
もできるでしょう。これは誰にもあることですから、病気として治
療の対象になるのは、本人自身がそのことを過剰に自覚して持続的
に苦しんだり、日常の生活にすら支障をきたし、またそれで人との
集団生活にとどこおりができたようなレベルで該当してくるのだと
思います。 
  


 ≪2≫ イライラ。

 仕事上の人間関係でご相談です。私は職場では一番古株の一番年
下(30代前半)。ここへ私が勤める前に十数年お勤めしていた方
が6年ぶりに戻ってきて勤めはじめました。その方の振舞いが私の
ペースを崩してしまい、何かにつけてイライラしてしまいます。上
司に取り繕ったりする姿が目障りだったり、一生懸命やるのはわか
っているんだけど色々物音が大きくて耳障りだったり・・・と今ま
で気にならなかった事に神経が尖ってしまってます。
 家族や職場のほかの人に相談していろいろとアドバイスももらっ
てますが、自分のイライラが収まらないときもあります。薬に頼る
事って可能でしょうか?一日の3分の1は職場にいることになるの
で、その中でも上手くやっていくコツってありますか?

 
 ご返事:

 その人は久しぶりに戻ってきて、昔とった杵柄だと自負したい気
持ちもおありでしょうし、出戻りコンプレックスもあるでしょうか
ら、心境は複雑ですね。しかも、年下のあなたに負けちゃおれない
という背水の構えもあると思うんです。見かけどおり、気張ってお
られるにちがいありません。
 そういった相手の情けない面にも同情してみることでしょう。ご
自分が相手の立場だったらと思うと、多少許せるようになるかもし
れません。それと相手をひたすら忌避するのではなく、むしろ親し
くつき合ってみて、その人の真情を探ってみるのもいいでしょう。
本音が出てくるかもしれません。要するに理解することによって納
得する方法です。
 一方、そんなことはできそうにもないというのであれば、現在あ
なたはあなたの気持ちを抑圧しているわけですから、うっ積したエ
ネルギーの発散に困ることになりますね。はっきり指摘したり不快
を表明するのも気後れがするんでしょうか。一度思いきって一喝す
るのも、当座後悔しても意外と効果があるものです。
 あなたがおっしゃるように、逃避の方法もあるでしょう。抑圧の
機制を和らげるために、ちょっと邪道ですが安定剤を少量飲んでみ
るという手も考えられないわけではありません。どこか遠くへ行っ
て、「バカヤロー」と叫んでみるのもいいし、クリニックを不満の
吐き捨て場とわりきって、カウンセリングを受けられるのもいいで
しょう。
 以上、攻撃的な方法から逃避的な手段、あるいは状況洞察による
克服など述べてみましたが、これら全部を試されてもいいし、あな
たの気性にあったものを選択されていいと思います。


   ==========================
 
 このマガジンでも皆様からのご相談を受け付けています。どうぞ
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                      (発行人 記)

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    マガジン名:【精神科カウンセリング】
    副題:精神科医との人生、身の上、医療相談
    発行:不定期
    発行責任者:成木 文
    発行元:「精神科医・成木 文」
    関連URL:
        http://park1.wakwak.com/~bun/
    ****************************************

                             2007.10.6(土) (620.617)

    
         (精神科医が描いた短編小説集)
    
        
    ・成木 文著 「サッカー」
     
     1、サッカー 
     2、水曜日の手紙 
     3、お化け 
     4、新しい朝
     
     (セブンアンドワイ、bk1、amazon.co.jp、
      紀伊国屋等ネット書店で発売)
      電子書店パピレスでの紹介は下記。
      http://www.papy.co.jp/act/books/1-106034/
    
   
    ・田辺 未方著 「ロッシーという名の毛編みの男」
          
     1、ロッシーという名の毛編みの男 
     2、指令 
     3、崖からの眺め 
     4、コンパクトミラーの中
     5、赤い斑点 
     6、旅
     
     (紙本は文芸社、紀伊国屋BookWebでの書名検索)
      電子本はBoon-gate.comでの検索。下記。
      http://www.boon-gate.com/


    ・成木 文著 「或る男の残像」
     
     1、或る男の残像 
     2、監督 
     3、バタフライ・ノート
     4、ゆずり葉 
     5、終着駅のタンゴ
    
     (セブンアンドワイ、bk1、amazon.co.jp、
      紀伊国屋等ネット書店で発売)
      電子書店パピレスでの紹介は下記。
      http://www.papy.co.jp/act/books/1-108301/ 


      どうぞ一度、覗いてみてください。

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