2009/05/27
[疾走する21世紀]『ウェブ時代をゆく』の「けものみち力」=終身雇用を見直そう(後編)(3)
━━━━━━━━━━━━━━━━<2009年05月27日>━━ ■■■ ■□■ 金融と経済/「人生」のボスに、 自分がなる為のAtoZ。 ■■■米国債の危機とドルの危機 もうひとつの「ツインタワー」 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 金融と経済の動向を追う中に「投資」的知見を探索するメルマガ +----------------------------------------------------------+ [疾走する21世紀] 市場、仕事、生活の、不連続な変化を追う。 [ニュースを振り返る]ニュースに、その意味、背景、変化を探る。 [このクリップに注目]ネット上の公開情報から、切り出した1本。 [気になるビジネス用語]新着情報の中に見つけた用語をミニ解説。 +----------------------------------------------------------+ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ http://kinyuu-literacy.hp.infoseek.co.jp ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 第205号 [疾走する21世紀] ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ 終身雇用を見直そう(後編)(3) □□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□ ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ ・雇用危機と制度再設計の視点 最終的にその人のセイフティネットになるのは「能力」です。年を とっても、健康で、何かスキルがあれば仕事もあるわけです。昔は 自営業者が多くいましたが、自営業には定年がありません。いつま でも自分の能力、スキルを基に仕事ができた。いまはなかなかそう もいかないかもしれませんが、社会に必要とされる能力を絶えず獲 得できるとしたら、それは最大の安心になるのです。 http://www.nira.or.jp/pdf/taidan47.pdf ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ (1)縁辺労働 (2)「能力」こそが一番重要なセーフティネット (3)『ウェブ時代をゆく』の「けものみち力」 註:本文中の「図」については下記URLをご覧下さい。 http://news.livedoor.com/article/detail/4168903/ ■『ウェブ時代をゆく』の「けものみち力」 ───────────────────────────────── 解決の鍵は職種特殊的能力の切り出しと経営企画要素の強化。目の 前の「労働」から職種特殊的能力を形式知として整理し、さらに経 営企画的要素を取りだし、そこへつなげること(知識とノウハウの 体系化)と、その「見える化」がポイント(図中D)。たとえば窓 口業務を支店経営の一部として捉え直したうえで、業務の効率向上 や改善提言につなげられ、かかる能力の持ち主であることをアピー ル(※)できるなら、業務委託を受ける立場に自身をキャリアアッ プさせる可能性が拓ける、または正規雇用への道が拓けると考えら れるからだ(正規・非正規の二項対立を解くというもうひつつの論 点も重要なのではあるが)。(※「終身雇用という幻想を捨てよ」 ではイギリスの全国職業資格制度を参考にすべきだとしている) 情報資本主義、知識社会を背景に、企業は新しいサービス、新しい ビジネスモデルを模索しなければならない。向かうべき方向が決まっ ていた60〜70年代が、「HOW」の時代なら、21世紀は何をすべき かを競い合う「WHAT」の時代。そこではマーケティングをはじ めとする経営企画的労働への、リソースのシフト(図中C)が大き な課題。組織内の育成と同時に、外部調達もありうる条件は整いつ つある。 ここで「経営企画的要素」とは、要は業務運営的要素を売上に結び つけていくビジネスモデルを構想する力。「食べていける」ことに つなげていく力のこと。 これは『ウェブ時代をゆく−いかに働き、いかに学ぶか』で梅田望 夫氏がいう「けものみち力」に通じる概念。たとえばかつては「野 球をすることで飯を食うという生き方は存在しなかった。けれど、 多くの人々の努力と試みによってそのことはシステムとなり、(い まや)プロ野球選手になるための標準的なプロセスも存在する」。 同時に野球からリタイアした後の生活の仕方について、さらには選 手として一流になれなかった場合に、「野球」の周辺で「野球」で 「食べていける」道筋も数多く確立されている。 もっとも野球はすでに確立されている事例。「非正規雇用」に身を 置き、これから目の前の仕事から「能力」を切り出し、「食べてい ける」ことにつなげていくことにチャレンジする若い人には少し遠 い事例かもしれない。その点『ウェブ時代をゆく』では将棋の世界 を引き合いに出して、これからの可能性、「けものみち力」の具体 事例を次のように記述している。 「将棋連盟の経営、将棋の普及や指導(稽古)、将棋の解説、将 棋イベントの企画・運営、将棋に関する本の執筆、将棋雑誌や将 棋サイトの編集、将棋ソフトの開発、後進の育成、弟子をとる、 将棋のグローバル化(海外普及)、将棋新市場の開拓、将棋をめ ぐる次世代ビジネスシステムの構想とその執行など、そのすべて において「将棋の強さ」は必ずしも絶対的な必要条件ではない。 将棋と将棋以外の異質なものを組み合わせるさまざまな営み」が 「けものみち」だ」(梅田氏) 「終身雇用を見直そう」。それに伴う政府の政策変更、制度の改変、 それはそれで議論を尽くし実行に移していくべきものだが、当事者 個人個人は今を生きていかなければならない。その時、意識的に 「能力」を基本にすえ、それぞれの人生を切り開いていくことが大 事な世の中になってきている。 ■関連情報 ・終身雇用という幻想を捨てよ http://www.nira.or.jp/pdf/0901summary.pdf(サマリー) http://www.nira.or.jp/pdf/0901report.pdf(本文) ・巨大な社会の変化を生き延びる梅田望夫氏の方法 http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20071106/286455/ ・『ウェブ時代をゆく−いかに働き、いかに学ぶか』 著者:梅田望夫 ちくま新書(2007年11月) ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ 本号はlivedoor ニュース に同時掲載しています。 http://news.livedoor.com/article/detail/4168903/ ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽ ■発行 ────────────────────────────── 発行元:金融リテラシー(「リテラシーとしての『金融』を定義する」) 発行人:CEE(チーフエグゼクティブエディター)神宮司信也 http://kinyuu-literacy.hp.infoseek.co.jp ────────────────────────────── Copyright(C)金融リテラシー2003〜2009 掲載記事の無断転載を禁じます。 □解除はこちらから ────────────────────────────── まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000105400.htm


