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2007/02/10

四万十通信 254

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(四万十通信)254

【講演会】
 『四万十川の現状と流域共同管理』

               (大野 晃:長野大学教授)
                   http://kawauso100.exblog.jp/d2005-10-27
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■講演要旨

 現在、わが国の山村は人口が激減し、高齢化が急速に進んでいる。
平成の大合併以前の自治体を前提に話すが、1995年までの35年
間、人口5万人以上の自治体の95%は人口が増加。これに対し人口
一万人以下の自治体の92%は人口が減少している。

 とりわけ、5千人以下の自治体は山村に多く、限界自治体化が進ん
でいる。限界自治体とは、65歳以上の高齢者が総人口の半数を超え、
税収入の減少と高齢者福祉の支出増という状況で、財政維持が困難な
自治体。

 2030年には、全国で144の自治体、本県では7つの自治体が
限界自治体になると予測されている。本県は総自治体数に占める限界
自治体数の比率は、全国で一番高い。

 一方、限界集落とは、65歳以上の高齢者が集落全体の人口の半数
を越え、祭りや葬式などの共同活動ができなくなってきている集落。
その予備軍を準限界集落と呼んでいる。九州や山陰、北海道などでも、
次に述べるような高知の山間部と同じ傾向が見られる。

 ここ10年の(旧)池川町の、限界集落化の進行状況を見ると、準
限界集落が限界集落へ、限界集落が消滅集落になっている。集落には
独居老人が多く、健康状態の悪い人も多い。

 限界集落では高齢者が経済的高負担を強いられ、林業不振などで、
集落崩壊の危機にさらされている。また、山村の独居老人は、家に閉
じこもっていることが多い。そういう人たちを集会所に呼ぶなどして
コミュニケーションを取ることが、高齢者を支えていく一つの手だて
になる。

 しかも、運転免許書を持たない高齢者が多い状況で、移動スーパー
はどんどん撤退。これに対し、役場や商工会、農協などが福祉的商業
活動をしていくことが、これからの重要な課題になる。

 このような現状を踏まえて四万十川流域の現状を見ていくと、流域
自治体の人口は激減し、高齢化も急激に進行。この35年間、調査し
た360の集落のうち、90%以上の集落の人口が減少している。

 また、四万十川流域の民有林の中で針葉樹の割合は66%と高い。
これは高価なヒノキなどの植樹からだが、外国産の、安い木材の大量
輸入によって長期の林業不振が続いている。さらに限界集落化で山や
畑の放置化も進行。荒廃した人工林は水枯れや鉄砲水の原因となり、
川底を変えて生物のすみかを奪う。また、下流域の都市住民の生活に
も大きな障害を生む。

 これらの現実は、山と川と海が相互関連していることを示している。
流域の環境保全には、これらを総体的に考えることが必要。今、山の、
荒廃で流域河川の自然環境が悪化している所が多く、四万十川も例外
ではない。

 大きな山林は、財政状況の厳しい、小規模な自治体が抱えている。
だから、自治体が持つ山の面積を基準に環境保全寄与率を測り、国が
交付する森林環境保全交付税の早期新設を私は訴えている。

 それに加えて上流、中流、下流という地域が一つとなって環境保全
に取り組むシステムが必要。その中で住民が政策を作り、自治体が県
や国に問題提起して動かしていくことが大事だ。

 また、流域社会権というものを設け、それを基盤に環境保全や観光
事業などを展開していくべきだと考えている。

■第6回 川での福祉と教育の全国大会(四万十市/17.10.9)
  http://tarou100s.exblog.jp/d2005-11-20

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【編集・発行】 四万十通信ネットワーク
 <ブログ版>   http://kawauso100.exblog.jp/
 ブログフォーカス http://shimanto.exblog.jp/

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