2009/01/30
日中韓環境情報MM “伝所鳩” No.277
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(・>|\/| 日中韓環境情報メールマガジン
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/ / “伝所鳩” No.277(2009.1.30)
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発行:東アジア環境情報発伝所 http://www.eden-j.org/
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生物多様性という言葉をよく耳にするようになりました。条約や法律の動き
があるため、今後も加速していくことが予想されますが、肝に銘じておきたい
のはその土地や地域に元々存在する(していた)在来種を尊重した上で多様性
を考慮できているか、ということでしょう。人が手を出すとすれば最低限の手
入れ程度。多様性ビジネスとか称して、余計なことを企てる動きが出てこない
よう祈るばかりです。(と)
今週の内容
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▼今週の注目ニュース
韓国発
・石綿病の集団発症を放り出した韓国環境部(1/8)
▼環境ニュースヘッドライン
中国発
・農村における環境教育劇場、成功のうちに終了(1/14)
韓国発
・未来世代に顔向けできない電力需給基本計画(2008/12/18)
日本発
・ごみ分別の日中比較 〜 北京のごみ分別・リサイクル事情(1/30)
・COP10に向けてNGO/NPOなどが全国組織を結成!(1/30)
▼飼育係より(今週の一語)
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▼今週の注目ニュース
【韓国】石綿病の集団発症を放り出した韓国環境部(1/8)
石綿鉱山近隣の村の住民から集団的なアスベスト(石綿)疾患の発症が確認
された。忠清南道の洪城郡と保寧市には、日帝時代に開発され1980年代まで運
営されていた石綿鉱山があり、その一帯の住民から無作為に選んだ215名を調
査した結果、100名以上から石綿肺と胸膜プラーク、肺線維化といった石綿病
特有の病状が見られた。これらの病状は、以前、石綿紡織工場の労働者などに
見られた職業病で、毛髪よりずっと小さく長細い石綿粒子が呼吸器を通って肺
にささり、肺を覆う膜の硬化や肥大化を招き、肺機能を低下させる。このうち
石綿肺は肺ガンや悪性中皮腫に悪化する可能性が高いことで知られている。
しかし、治療法がないといわれるこの病気に住民が、しかも調査対象の50%
にのぼる高い比率で発症しているとは衝撃的だ。これまでこの地域で亡くなっ
た少なくない数の住民も石綿病によるものである可能性が高い。昨年夏、筆者
が洪城のある石綿鉱山を訪れたとき、70代後半の元地区会長は「父もおじも他
の親戚何人かも肺病で亡くなり、現存住民も肺を病んでいる人が多い」と言い、
何か手だてはないかと訴えていた。致死率が高い肺ガンや悪性中皮腫にかかっ
た住民の大部分は亡くなり、残った住民は肺疾患を患って苦痛とともに生きて
いるのだ。調査対象のうち半数は過去に石綿鉱山で働いた経験があり、職業性
曝露による職業病と見られ、残りの半数は鉱山で働いた経験がない環境性の曝
露、すなわち公害病に該当する。
環境被害解決の原則の一つは加害者に責任を問うことだ。ところが石綿被害
の原因となった石綿鉱山は、どこも閉山してからずいぶん経ち加害者が消えて
しまった。石綿被害は潜伏期間が20〜30年と長く、加害者を探すことが難しい
という特徴があるため、日本やヨーロッパ各国は石綿特別法をつくり被害者を
救済している。退職した労働者に発生した職業性疾患とこれによる死亡の場合、
一定期間が過ぎると救済されないという時効制度が適用されるが、石綿被害の
場合は時効対象外とし、また公害病に該当する石綿被害住民の場合も、石綿曝
露が確認さえできれば、治療と補償が受けられる法制度だ。石綿という物質が
産業化の過程で経済活動に必須の鉱物として認識され使用されていたわけで、
その被害の責任を社会が負うのは当然のことだ。
ところが問題は、被害の発生が予想されていたにもかかわらず、事前に手も
打たず、悠長にかまえていたために被害者が続出し、亡くなる人が出始めてよ
うやく重い腰を上げた行政である。昨年、国政監査場で、再開発地域住民でア
スベストに曝露され悪性中皮腫にかかった患者の訴えに、環境部長官は対策を
講じると回答するも、これまで何の調査も対策もなされていない。その患者は
国政監査以後、環境部を訪れて対策を訴えたが、「担当の役人は予算の話ばか
りして、私が早く死んで静かになるのを待っているようだ」と激憤をぶちまけ
た。悪性中皮腫患者の平均余命が一年に満たない点を考慮すれば、環境部の態
度は後々まで非難されて然るべきだ。環境部は、公害病患者の実態調査は簡単
ではないとして、数十億の環境保健研究費を支出しながらも、実際に患者が現
れると違うことを言って素知らぬふりをしている。また、全国有数の大学病院
を環境性疾患研究センターと石綿中皮腫センターとして指定し、傘下の環境科
学院には環境保健センターと石綿分析センターをそれぞれ配置するなど、アス
ベスト被害調査にすぐに着手できる条件を備えているというのにこのシステム
が全く稼働していないのである。
アスベスト問題を解決する意志のない政府の姿勢は、環境部が主管し、労働
部、国土海洋部、教育科学部及び国防部などが参加する政府合同アスベスト政
策協議会の運営にそっくり表れている。様々な理由で会議が先送りされ、いざ
会議が開かれると参加者名簿にある担当課長らはほとんど見あたらず、事務官
たちが、それも持ち回りで形式的に参加しているのだ。会議を主催しなければ
ならない環境部局長はいつも遅れて姿を見せ、毎回同じ儀礼的な挨拶を並べた
て、アスベスト政策についての理解もない。問題解決への意志も全く見られず、
大統領への報告や国会の用事で忙しいからとすぐに席を立ってしまう。筆者が
部署間の協力を高めるため、政府果川庁舎内にある部署間をまわりながら会議
を開催しようと提案しても皆知らん顔をする。それなのに、環境部長官が大統
領に報告した業務報告には、アスベスト問題対策準備云々がしっかり載ってい
ると新聞が伝えている。まったくあきれるばかりだ。
市民環境研究所が把握したところによれば、日帝時代から80年代まで、現在
の韓国にあたる地域に36カ所、北朝鮮にあたる地域で10カ所、石綿鉱山が稼働
していた。忠清南道には17カ所と一番多く、忠北9、江原6、京畿3、そして
慶北で1カ所の石綿鉱山が運営されていた。これらの地域において住民と元鉱
山労働者たちに対する健康力学調査ならびに死亡者のアスベストとの関連性を
調査すべきだ。また、今も石綿鉱物が地域を汚染していないか調査し、安全措
置をとらなければならない。
日本の場合、韓国よりも石綿を長年使用し、その量も多いためにアスベスト
被害者が多く発生しているが、2006年から2年6か月の間、石綿特別法によっ
て6千人の被害者と遺族らを支援した。一方韓国では、昨年下半期、労働部と
環境部、そして一部国会議員の間で、石綿特別法の制定が論議されたがうやむ
やに終わった。その間にアスベストの被害者たちは一人二人、苦痛のうちに亡
くなっている。産業発展のために使用された死の鉱物、石綿による被害は「公
害病問題」で「産業災害」だ。住民の健康と生命から目をそむける政府官僚に
これ以上アスベスト問題の解決を期待するのは難しい。被害者と市民の力でア
スベスト被害調査と被害救済を制度化する「石綿特別法」制定を成し遂げよう
ではないか。
→ http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K09010801J
▼環境ニュースダイジェスト
【中国】農村における環境教育劇場、成功のうちに終了(1/14)
劇団員は、寒さや会場が辺鄙な場所にある等の悪条件を克服し、北京市内や
郊外の農村、学校や政府機関で計15回の公演を行った。…
→ http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/C09011401J
【韓国】未来世代に顔向けできない電力需給基本計画(2008/12/18)
市民はエネルギーを減らす準備ができている。核廃棄物と二酸化炭素を出さ
ないクリーンなエネルギー生産のために投資を惜しまない市民が増えているの
だ。…
→ http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/K08121801J
【日本】ごみ分別の日中比較 〜 北京のごみ分別・リサイクル事情(1/30)
情報を発信する日本側もそれを受け入れる中国側も「分別の細かさ」という
表面上の結果を強調するのではなく、その背景にあるシステムの全体像をちゃ
んと考えなければ…。
→ http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J09013002J
【日本】COP10に向けてNGO/NPOなどが全国組織を結成!(1/30)
生物多様性条約市民ネットワークが設立総会を開催。…
→ http://www.enviroasia.info/news/news_detail.php3/J09013001J
☆環境ニュースの詳細は、
ENVIROASIA (http://www.enviroasia.info/) をご覧ください。☆
▼飼育係より〜今週の一語「牛気沖天」
最近中国では「牛気沖天」ということばがはやっています。旧正月1月26日
から牛の年に入り、牛に関するお祝いの文などがたくさん出ている中の一つで
す。もともと「牛気」とは、頑固、傲慢という意味なのに、なぜ?と思って調
べましたら、相場用語の「Bullmarket」(上昇市場=中国語で牛市)から由来
していることに気づきました。なるほどと納得すると同時に、今の時期にびっ
たりのことばだなと思います。不景気の時こそ、相手の「上昇市場」を願うと
いう発想。という訳で皆様も「牛気沖天」となることをお祈りします。(M)
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