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2007/10/02

【Passion in Action】暗闇で、召し上がれ!

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□□  No. 54                                                 
□□□          PASSION IN ACTION! 社会起業家達の挑戦          
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●========================>>CONTENTS<<========================●
+01  PASSION IN ACTION!
	<暗闇で、召し上がれ!>
+02  TAKE AN ACTION!
	<ダイアログ・イン・ザ・ダーク>

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+01  PASSION IN ACTION! <暗闇で、召し上がれ!>

○今号の注目組織:
  Blindekuh(チューリッヒ, スイス)

○事業/活動内容:
  目の見えない人と同じ体験ができる「暗闇レストラン」を展開。

  客は、レストランの入口で注文をした後は、まったく何も見えない
暗闇に包まれながら食事をする。ウエイター、ウエイトレスの多くは
目の見えない視覚障害者であり、彼らにサポートされながら食事をする
ことで、さまざまな気づきのある体験を味わうことができる。

  スイス内に2店舗を展開しているが、「暗闇レストラン」の優れた
コンセプトは一人歩きし、パリ、ロンドン、ニューヨーク、オースト
ラリア、そして北京でも取り入れられ大人気だ。

○戦略/モデル:
 1)「体験」による気づきを提供
     「目が見えないとはどういうことなのか?」を、頭の中だけでは
     なく、体験を通じて気づいてもらう設計。レストランをメインの
     手段にしながら、暗闇コンサートや暗闇イベントなども積極的に
     展開している。

 2)視覚障害者の雇用を促進
     2店舗で合計36人もの視覚障害者を雇用している(別途目の見える
     晴眼者が27人)。通常、マッサージ師、電話オペレーターなど、
     職種の限られがちな視覚障害者にとって、雇用の場が拓けたこと
     の意味は大きい。

 3)経営・料理・サービスの質へのこだわり
     「暗闇で食べるからこそおいしいものを」というこだわりで、
     環境にやさしく質の高い食材を提供。さらにスイスのサービス
     認証ラベルから、サービスとともに経営の質も高いことを認め
     られている。


○ここがSEXY!:
  創始者のシュピールマン氏は、彼自身が視覚障害者の牧師だ。
自宅に友人を招くとき、自分と同じ感覚を彼らにも味わってもらおうと、
客を暗闇でもてなしていた。そのうちに、「暗闇レストラン」を開いて
みようと思いついたという。

  あまりにも斬新で、衝撃的な体験に、お客は殺到。

  実際に暗闇レストランを訪れる客は「目が見えない」という体験
を通してさまざまなことに気づく。

  たとえば、暗闇で食べるとこんなことが起きる。

 「マグロと肉の区別がつかない」
 「なにを食べているのかわからない」

  ・・・信じられるだろうか?

  人間の味覚がいかに視覚に左右されているかということには驚く
ばかりだ。

  それから、パンひとつ手に取るにも、スープのありかを見つける
にも、給仕さんの助けが必要になったり、お互いに声を掛け合う必要が
でてくる。「目が見えない体験」をすることにより、見えない人に
どんなサポートが必要なのか?が自然とわかるようになる。

  こうして、お客様に対して素晴らしい体験を提供している一方で、
従業員にとってもこのレストランの存在は大きい。

  視覚障害者の雇用状況は、他の種類の障害に比べて厳しいと言われ
ている。日本でも海外でも多いのはマッサージ師や電話の仕事であるが、
全員がそれを好むわけではない。「暗闇レストラン」のように一度
トレーニングさえ受ければ継続して続けられる仕事の存在はきわめて
貴重であると言える。

  彼らは「暗闇の中でも働ける人材」として大活躍するだろう。

○リンク:
 http://www.blindekuh.ch/

○日本の視点:
  これだけ世界中で大ヒットのコンセプトだけに、今後本格的に展開
する暗闇レストランが日本に生まれる可能性は高いのではないだろうか。

  ちなみに、北京でオープンした暗闇レストランは、従業員は晴眼者。
暗闇でも見えるロシア軍御用達のスコープをかけているそうです。
しかし、残念ながらこれでは暗闇レストランの面白さも意味も半減して
しまう。一時期流行った「刑務所風レストラン」などのように、
物珍しさだけで人の心を惹きつけようとすれば、きっと長くは続かない。

  日本での展開があるならば、ぜひ「視覚障害者の雇用」という側面
もモデルとして取り入れてほしいと思う。

○記事を選んだメンバーより:
  今回の記事を選んでくれたのは、編集メンバーのあかりさん。
彼女からのメッセージが届いています。

「ちょうど先週末にダイアログ・イン・ザ・ダーク(※次項参照)に
 行ってきました。暗闇で飲んだグレープフルーツジュース。
 誰かが『オレンジかも?』と言ったら、本当にグレープフルーツか
 確信が持てなくなりました。目をつぶって食べ物を食べてみてくだ
 さい。きっと不思議な感覚がするはず。
 感覚を改めて意識する『わくわく感』と視覚障害者の新たな市場での
 雇用がうまれたという『新しいビジネスモデル』に惹かれました」


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+02  TAKE AN ACTION! <ダイアログ・イン・ザ・ダーク>

  暗闇と言えば・・・現在開催中の「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」
日常生活のさまざまな環境を織り込んだまっくらな空間を、視覚障害者
のスタッフに導かれながら、聴覚、触覚、嗅覚、味覚など、視覚以外の
感覚を使って体験することができます。

  実は、わたしは数年前にたまたまスタッフとして参加したことが
あり、そのときからの大ファン!

  そのときに聞いた忘れられない言葉があるのでご紹介します。

  視覚障害者の方が暗闇の中でいろいろと注意事項を伝えたり、
誘導している様子を知って、ある男の子がこんなことを言いました。

  「ねぇ、お兄ちゃんは、暗くても目が見えるの?すごいね!」

  その子にとって、視覚障害者の人=「暗闇で目の見える人」
だったのです。

  「明るいところで目の見える人」と「暗闇で目の見える人」は
どちらが健常者でどちらが障害者なんだろうか?と考えさせられました。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク
http://www.dialoginthedark.com/


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○編集後のひとこと

  先日、仙台に講演に行きました。
  ところが、なんと!当日、新幹線にパソコンを置き忘れてきて
しまったのです・・・。

  ありえない!!!
 
  幸い講演で使うデータはメモリースティックに入れていたのですが、
パソコンは結局、はるばる八戸まで一人旅を続け、無事に駅員に保護
されました。。。

  自宅まで着払いで郵送、もしくは取りに行く、という選択肢しか
残されておらず、やむなく翌朝八戸までお迎えにあがることに。

  「パソコン用の指定席をとるので、仙台まで送ってください」と
言ってみましたが、無理でした(笑)。みなさまもお気をつけて。


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