2005/02/28
【Passion in Action】貧しくてもIT
■〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓■□□□■ □□ No. 49 □□□ PASSION IN ACTION! 社会起業家達の挑戦 □□□□ Feb. 28, 2005 ■□□□■〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓■ ●========================>>CONTENTS<<========================● +01 PASSION IN ACTION! <貧しくてもIT> +02 お知らせ <「ブログのい・ろ・は」連続セミナーのご案内> ●============================================================● +01 PASSION IN ACTION! <貧しくてもIT> ○インタビュー対象: Viva Favela(Rio de Janeiro, Brazil)のChristiane Ramalho氏 ○事業/活動内容: Viva Favela は、2001年7月3日に立ち上がったブラジルで初めての 低所得人口のニーズにあわせたポータルサイトを運営している団体。 サイトでは、求人、健康、教育、スポーツ、エンターテイメント、 地域ニュースなどの情報を実際にファベーラ(貧困地域の総称:Favela) に住む若手の記者たちが提供している。 Viva Favela のミッションは、情報の格差を減らし、広い意味で貧困 地域における情報の民主化を促すことだ。彼らの考えの根底にあるのは、 「自分の身の回りで何が起こっているのかを知って初めて周りの環境を 自分の力で変えることができる」という信念である。 ○インタビュー: ■Viva Favelaはどのように組織としての活動を始めたのでしょうか? Viva Favela の母体であるNPO、Viva Rioは10年前に始まりました。 それは貧困地域、企業、メディアなど、社会の様々なセグメントを結び つけたひとつのムーブメントだったと思います。いろいろな人が、この 社会、特にリオの社会を自分たちの手で変えようじゃないか、文句を言う 代わりに自分たちでやろう、そういった声が集まった社会から生まれて きたムーブメントです。そして、それらの動きを集約したのがViva Rio なのです。 Viva Rio は、企業や政府、地域社会を巻き込みながら成長してきま したが、その中で貧困地域の情報流通に関する事業がViva Favelaという ことになります。 ■Viva Favelaが必要とされるような背景となる社会問題は何ですか? もともとリオのファベーラ(貧困地域の総称)は、その昔政府が まともな住宅プログラムなしに、ブラジル北部からの移住を促進する 政策をとったために生まれました。仕事を見つけた人たちが街のはずれ に家を建て始め、いつの間にかそれは街と呼んでよいほどの規模に成長 したのです。 そうやって発生した貧困地域を、ブラジルのメディアは暴力と麻薬 の巣窟ととらえた報道を頻繁に行ってきました。ところが、実際には、 ファベーラの95%の住民は、暴力や麻薬取引を生み出しているわけでは なく、他の地域の人と同じくらい、あるいはそれ以上に暴力の存在を恐 れ、苦しんできたのです。また彼らは、非常に豊かで独自の文化を築い ているにもかかわらず、「ファベーラに住んでいる」という一点で気後 れを感じてきました。彼らは、情報の不足から彼ら自身のことさえ十分 に理解することができていなかったのです。 私たちは、ファベーラは暴力と麻薬だけの場所じゃない、豊かな 文化と歴史を持つコミュニティであることを中から発信していくことで、 ファベーラに住む人たち自身のセルフイメージを向上させ、また社会の ファベーラに対する意識を変えることができたらと考えています。 ■活動を行う際の具体的な戦略について教えていただけますか? Viva Favela のチームは、半分が経験のあるジャーナリスト、そして 半分はリオ周辺10の貧困地域から集まった記者と写真家たちで成り立っ ています。この記者たちは、実際にファベーラに住んでいるため、そこ に住む人たちは何に興味があり、どのような情報を得る必要があるのか、 ということを誰よりもよく把握しています。 また、特集などでは、なるべくファベーラの歴史や文化に迫るような 企画をたてるようにしています。例えば、「Memories of Favela」という 企画では、特定のファベーラの年表を作ったり、昔ファベーラの建設や 発展に関わっていた人たちを訪ねてインタビューを行ったりしました。 このプロセスは、記者である若者が普段は「役立たず」とみなしていた 高齢者が、実は現在ある水道や電気を通すのに必死で努力をした結果で あるということに気づくきっかけとなりました。 さらに、姉妹プロジェクトとして、ファベーラにサイバーカフェを 作るという事業も行っています。10のファベーラで、30分1レアル (40円程度)で自由にインターネットにアクセスできる環境を構築しま した。さらに、コンピュータに関連するコースも提供しています。 ■Viva Favela の未来のビジョン、また具体的なアクションプランは? 私たちの活動をブラジル全土に広めていきたいと考えています。 具体的には、サンパウロやアマゾンなど5つの地域、10の都市で始める 計画を立てており、現在の活動はそれらの場所でモデルとして生かされ ていく予定です。 次に、ラジオ局部門の成長があげられます。現在も、ファベーラの 情報をラジオで流すことをしているのですが、これをより大きなネット ワークの中に組み込んでいきたいと考えています。そうすることによって、 より多くの層にリーチアウトできるはずです。 最後に、プレスエージェントの設立を視野に入れています。ロイター などのように、情報を売ることでViva Favelaの活動を持続可能なものに していけたらと思います。ファベーラの経済規模や文化の豊かさに多く の人が気がつけば、ファベーラの情報を独自に売るというのは商売として 成り立ちうると考えます。 ○インタビューを終えて: Viva Favela は、ジャーナリズムとITという貧困層にとって最も遠い ところにある要素を利用しようというところが非常に新しい。現代の社会 では、情報の量が社会を隔てる壁になっていることは間違いなく、今後 その傾向は一層深まっていくだろう。そんな中、Viva Favelaのメンバー は、手遅れにならないうちに情報の大切さを啓蒙する役割も担っている。 また、貧困層からの情報発信が社会に二つの効果をもたらしていると いう点も、開発と文化といった視点から捉えることができる。二つの効果 とは、貧困層以外への訴えかけという点と、さらに貧困層そのものが自分 たちの文化を発見するきっかけになるという点だ。最初の貧困層以外への 訴えかけは、社会的に阻害されがちな層を社会の一部として取り込む ステップとしてみることができるだろう。次の貧困層そのもののセルフ イメージに関しては、特に貧困が個人の尊厳を奪ってしまっているような 場合に、有効だと思われる。 そして、今後の展開として、リオ周辺の低所得層の情報が企業や個人 に「売れる情報」としてどこまで成長できるか、という点が注目される。 この件に関しては裏づけがあり、2003年7月の調査で、リオ市貧民街の住民 の購買力が、国民の平均購買力より高いことが明らかになっている。彼ら のコミュニティの市場としての価値は、本人たちあるいは現在まわりが 認識している以上のものがあることは明白だ。この新しい市場に注目が 集まったとき、そこから発信される情報は間違いなく価値を持つだろう。 ○リンク: http://www.vivafavela.com.br/ ●============================================================● +02 お知らせ <「ブログのい・ろ・は」連続セミナーのご案内> ○「ブログのい・ろ・は」連続セミナー 今月発売の日経WOMANで、私、須子はるかが執筆する「夢を実現させる 起業日記(http://www.himawarhythm.net/blog/)」がとりあげられました が、それと平行してブログのセミナーを開催しています。ブログの素晴 らしさをひとりでも多くの方に伝えたい!そう思って企画をしたところ、 予想以上に反響がよく、ご希望にお応えして第二期を開催することに いたしました。 【第一期のメンバーの感想より抜粋】 ・とても楽しいセミナーでした。ブログでめちゃめちゃ可能性を広げら れそうだなぁという感想を持ちました。これからが楽しみです。 ・ブログを書いているにもかかわらず、知らなかったことがいっぱいで 価値ある2時間となりました。漫然とブログを書いていましたが、 もっともっといろんな利用の仕方や活用の仕方があると知ったことが いちばんの収穫でした。こんなに可能性のあるブログというものを これからも続けていこうと思えました。 ・参加して良かったと思っています。一般的にセミナーというと、講師 と参加者の間に壁があることも。。。しかし、今回は全然そんなこと がなく、須子さんと参加者の皆さんとの一体感?つながり感?を感じ ました。お話の仕方も素晴らしかったです。 ・まったくもって楽しかったです。正直「斜め」に構えていたのが徐々 に角度がなくなり、気がついたら前のめりに・・須子さんの人柄が 出た非常に勉強になる内容でした。 ブログのことを、知っている人も知らない人も楽しめる内容になって いますので、是非お気軽にいらっしゃってくださいませ。 日程など詳細はこちら↓ http://www.justrade.co.jp/seminar/index.html#03 ●============================================================● ○編集後のひとこと 上記の記事は、2003年にブラジルで行ったインタビューからの抜粋 です。その当時、いくつかの「社会起業家」と呼ばれる団体をまわって 報告書を書いたのですが、改めて読み返してみるともっと多くの方々に 是非ご紹介したい!という気持ちが強くなりました。 上記の内容を含む報告書は、こちらから手に入れることもできます。 http://www.himawarhythm.net/projetosol/products.htm ============================================================== □ご意見・ご感想:mm@himawarhythm.net □購読登録・解除:http://www.himawarhythm.net/mm/index.html □発行者:須子はるか □まぐまぐID:0000102065 □melma!ID:m00079609 Copyright(C) ジャストレード株式会社 All Rights Reserved. ==============================================================



