2009/12/15
パブリック・エネミーズ こんな映画は見ちゃいけない!
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☆ こんな映画は見ちゃいけない! 2009/12/15 号 Vol.1079 ☆
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こんにちは、発行人のオテロです。
本日、とりあげる作品は
「パブリック・エネミーズ」 です。
自ら囮となって刑務所に忍びこみ仲間を救出する大胆、1分40秒で金庫
のカネを奪い人質を取って逃走する早業、FBIの包囲をものともせず強
行突破する強運。銀行強盗と逮捕、脱獄を繰り返し、大恐慌に苦しむ
米国で「公共の的No1」と呼ばれた犯罪者の最期の1年に焦点を当て、
その人間像に迫る。
1933年、仮釈放中のジョン・デリンジャーは刑務所から仲間を脱走さ
せ、さっそく銀行を襲い大金を手に入れる。一方FBIではフーバー長官
がメルヴィンをリーダーとする「デリンジャー特捜班」を設る。
クラブで見かけたビリーという女にひと目ぼれし、勤務先まで押し掛
けて口説くジョン。退屈な日常を送っている女にとって、強引に人生
を変えてくれそうなジョンは魅力的に映ったはず。ふたりはその後行
動を共にし、ジョンはビリーに一生贅沢な暮しをさせる夢を語る。そ
んな夢がかなうわけはないと分かっていても、希望の持てない暮らし
よりよりはましと彼についていくビリーの気持ちが哀しい。
まだ電子機器のなかった当時、広域犯罪はあまりなかったのだろう。
メルヴィン側の地道な捜査だけでなく、ノミ屋が連邦犯罪を取り締ま
る法律や組織ができるのを恐れてジョンたちに協力を拒むシーンなど
時代の空気を感じさせる。ただ、伝説となったジョンの刹那的な生き
方、メルヴィンが導入した科学的手法、どちらかに比重を置いたほう
が物語としてはスピード感が出たに違いない。
お勧め度=★★* (★★★★★が最高)
「パブリック・エネミーズ」
についての詳細は、
http://www.otello.com.ua/
を参考にしてください。解除もこちらからできます。
本日はもう1本
「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」 です。
「無限に広がる大宇宙~」のナレーションで始まる導入部に思わず懐
かしさが込み上げてくる。第一作からもう30年以上の時を経たが、物
語の設定も20年の時が下る。その間、宇宙物理学も発展しここではマ
ルチバースの概念が取り入れられている。ところが、相変わらずそこ
で描かれるのは古いタイプの悪党と戦う正義感に燃える地球人という
古臭い構図。映画の価値観は米ソ冷戦時代から進歩していない。
移動性ブラックホールが地球に迫り、人類は他惑星に移住する。しか
し、第一次、二次移民船団は謎の艦隊に殲滅され、第三次船団の護衛
のために古代進が再建された宇宙戦艦ヤマトと共に旅立つ。
古代にはミユキという娘がいるのだが、家庭を顧みなかったせいで関
係はぎくしゃくしている。そんな2人が言い争いをしているときに古代
が指令本部に呼び出されるが、23世紀になってもケータイを使ってい
るのには失笑をもらした。もっと未来的な通信手段を思い浮かばなか
ったのだろうか。その後もみゆきの乗った輸送機が墜落し古代が救出
に向かうシーンがあるが、自分の娘だけ助けると古代は他の遭難者に
は見向きもせずさっさとヤマトに戻るといった軍人にあるまじき行為。
みゆきのキャラは古代にとって鬼門だった。
原案・石原慎太郎というクレジットにいやな予感がしたが、「血を流
しても守らねばならないものがある」といった好戦的なセリフに石原
の性格がよく反映されていた。内容の拙速さも含めて。。。
お勧め度=★★ (★★★★★が最高)
「宇宙戦艦ヤマト 復活篇」
についての詳細は、
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本日はもう1本
「スノープリンス」 です。
青白い月の光が窓から差し込む夜の音楽室で、ピアノに向かう少女の
指がドビュッシーの名曲を奏でる。艶めかしいほどに情感的なシーン
は、日々の食事にも事欠くほどの貧しさの中でも正直に生きようとす
る少年の心に宿る希望のよう。映画は、素封家の娘と木炭焼きの孫の、
身分違いの幼い恋を描く。力ずくで奪うには弱すぎ、諦めるには若す
ぎるふたりの関係は、お互いの胸の中でしか成就できない。雪のよう
に淡く消えた切ない愛は記憶の中でのみ美しさを保つのだ。
裕福な早代は、貧乏で学校に行けない草太が描く絵が大好きで、いつ
も彼のそばで遊んでいる。ある日、学校の男子と草太、早代の5人で、
森の奥にある池に行こうとするが、汽車にはねられそうになる。
戦前の日本が舞台なのだが、雪深い田舎ではまだそれほど不自由な感
じはなく、人々はつつましくものどかに生活している。そんな中、草
太の祖父は男手ひとつで育てながらも「人を憎んだり恨んだりしては
いかん」と事あるごとに草太に言い聞かせ、彼も素直に従っている。
しかし、「嘘はいかん」とも言われている草太が早代に誘われたとは
いえ入場料を払わずにサーカス小屋に忍びこむのどういうわけか。
また、チビという愛犬が登場するがほとんど活躍の場がない。前半部
分こそ「フランダースの犬」的な要素を散見させるが、中盤以降は草
太と早代中心の展開。いてもいなくても同じような扱いでは、草太以
上にこの犬がかわいそうだった。。。
お勧め度=★★ (★★★★★が最高)
「スノープリンス」
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余|談|
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42歳独身、テレビ局の花形としてかって一世を風靡した女子アナの現
役を通す生き方を描いた、「私のこと好きだった」を読みました。
林真理子らしく平易な文体で非常に読みやすく、エピソードはこの年
代の女性が抱える悩みや葛藤を赤裸々に描きます。
中でも、もう若くないけれどまだあきらめたくはないという、恋にも
仕事にもがんばってしまう姿が痛々しくさえあります。
一方でひとりでいることの心地よさも捨てがたい。バブル時代を謳歌
した世代のぜいたくな悩みは尽きませんね。。。
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次回配信予定は12/17、作品は
「人間失格」
です。
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