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夢はTSUTAYA大型店舗の住み込み店員。映画と名がつきゃ観ずにはおれぬ。そんなシネマジャンキー“GON所長”と、闇ラバ居候の気ままな男“でれすけ” が贈る、映画愛あふれるマガジン(のつもり)

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2009/12/15

◆『闇鍋LOVERs』◆

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   ◇◆◇ エンタメ言いたい放題 『闇鍋LOVERs』 ◇◆◇

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   あらゆるジャンルと角度でエンタメ界を弄びます(笑)

《 INDEX 》…………………2009年12月15日第169号

1)大冒険活劇『カールじいさんの空飛ぶ家』 byGON所長

2)マイケル・ムーア監督の鋭さ『キャピタリズム~マネーは踊る~』
                            byGON所長

3)男の美学はどこに?『パブリック・エネミーズ』 byGON所長

4)人気の女王様モノから、『ヴィクトリア女王 世紀の愛』 byでれすけ

5)編集後記

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【1】大冒険活劇『カールじいさんの空飛ぶ家』

頑固なカールじいさんが、亡き妻エリーとの思い出が
ぎっしり詰まった家とともに、エリーと一緒に訪ねようと約束していた
南米の秘境・パラダイスの滝へ向かう。
大量の、それこそ見たことがないほど大量の
色とりどりの風船を膨らませ、家がミシミシと地面から離れ、
ふわりと上昇していく。

カラフルな風船とその力で飛ぶ家は、
真っ青な空に映え実にファンタジーだ。
カールがそうしなければならない状況や動機は
冒頭の10分間にきちんと描かれているので、
誰もがカールに同情し、奇抜な脱出方法に爽快感いっぱいだ。

しばらく飛んでいると、外からノックの音が聞こえる。
なんとテラスに8歳の少年ラッセルがいて、予想外の道連れとなる。
2人は嵐の中を進み、どうにか目的地へ辿りついたものの、
そこにはとんでもない大冒険が待っていた。

ほのぼのアニメだろうと高をくくっていたが大間違い。
まるでインディ・ジョーンズ張りの活劇が繰り広げられる。
よぼよぼだった78歳のカールが、生き生きとアクションをこなす。
いろいろツッコミどころ満載ではあるが、
驚きの大冒険は堪能できたし、ラッセルとの信頼関係に泣かされる。
12月5日(土)より全国公開中。

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【2】マイケル・ムーア監督の鋭さ『キャピタリズム~マネーは踊る~』

ご存知、アポなしドキュメンタリー監督の最新作。
『ボウリング・フォー・コロンバイン』でアメリカの銃社会を描き、
『華氏911』で同時多発テロ後のアメリカ・ブッシュ政権に迫り、
『シッコ』でおかしなアメリカの医療問題をあぶり出した。
社会派でありながらユーモアとサービス精神旺盛で、
これまで隠蔽されていた数々の社会問題を明確にしてきた。
ゆえに、彼の命が危険に晒されているのも事実だ。

08年9月15日、リーマン・ブラザーズが破綻し、世界同時不況へ突入。
キャピタリズム=“資本主義”の暴走と拡大がもたらした
複雑怪奇な《消えた》お金の流れを暴いてみせる。
巧妙に仕組まれた儲かるカラクリと、その恩恵をたっぷり受けた人々。
破綻すれば国が税金(=庶民のお金)をジャブジャブつぎ込む矛盾。
一方マイホームを差し押さえられ、一家でホームレスとなる庶民続出。
資本主義では、破綻した個人に人道的な措置もへったくれもない。
サブプライムローン絡みで放出された家を買い叩き、
一儲けを企む不動産業界。
バカみたいな安値で買えるからみんなウハウハだ。

行き過ぎたアメリカの資本主義を、多角的に分析し整理してみせる
マイケル・ムーア渾身の作品。
そもそも08年5月から資本主義に焦点をあてて撮影していたところ、
4ヵ月後に世界同時不況が始まったという。
なんという着眼点の鋭さ。
「小学生でも分かる経済映画」というふれこみだが、
字幕に頼る当方としてはいささか無理だった。
DVDでじっくり見直したいと思う。
12月5日(土)より全国順次公開中。

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【3】男の美学はどこに?『パブリック・エネミーズ』

マイケル・マン監督どうしちゃったのだ。
私が求める“男の美学”はどこ行っちゃったんだ。
何より悲しいのは日曜日にもかかわらず、上映館がスカスカだったこと。
同日公開の某人気アニメは、土日とも全部満席御礼だったというのも
悔しいではないか。
非情なシネコンプログラムで、2週目で上映回数が減ってしまいそう。
ジョニデが気の毒です。

しかしだよ、やっぱりこの映画にはいくつか難点がある。
登場人物が多すぎて把握しきれない。
主役級に重点を置きすぎて、脇役が一緒くたの印象だ。
ジョニデが演じたジョン・デリンジャーはアメリカでは有名な銀行強盗で、
誰もが知っている超有名人だから、その仲間たちもそれなりに
名前の知られた人なのでしょう。
FBIが“社会の敵1号(Public Enemy No.1)”として指名手配したのが
デリンジャーだからね。
でも、まったく予備知識のない私からすれば誰が誰やら。
清水次郎長親分と子分たちの話を、なんの説明もなしにアメリカ人に
見せているようなもの。

デリンジャーが愛した女性ビリーの比重も大きすぎる。
ビリーを演じたフランス人女優マリオン・コティヤールの
存在感がありすぎるのだ。
追跡に執念を燃やすパーヴィス捜査官(クリスチャン・ベイル)との
駆け引きがもっとあれば、ジョニデの存在感も増したことだろう。
忠実な再現にこだわったあまり、現代の感覚だとデリンジャーには
魅力を感じない。
銀行強盗しててヒーローだなんて納得いきませんでした。
監督、次回作で美学を挽回してください。
12月12日(土)より全国公開中。

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【4】人気の女王様モノから、『ヴィクトリア女王 世紀の愛』

大英帝国の全盛期に在位したヴィクトリア女王(1819~1901)と、
その夫・アルバート公のロマンスを描いた歴史モノ。
一部に熱狂的支持を得る女王様モノでもある。
“世紀の愛”の副題はやや大袈裟だ。
確かに、主役の2人は世紀のカップルなのかも知れないが、
このタイトルを付けた配給元の度胸は凄い。
はっきり言って名前負けで、今年公開された数々の名作、話題作を
霞ませることはないが、私の様に英国王室初心者なら
そこそこ楽しめるのが本作だ。

映画は大まかに言って二部構成になっていて、
第一部が描くのは、唯一の王位継承者だったヴィクトリアが
即位(1837年)するまでだ。
かつて公女は王宮を牢獄と称したが、それは仕来りに縛られた生活に
自由がないからだけではなかった。
彼女は、母の愛人から圧力をかけられていた。
野心家の愛人は、秘書として王宮に出入りする男だったが、
ヴィクトリアの摂政になって権力を得ようとやっきになっていた。
そして、許し難いほどの傲慢さで自分を摂政に任命するよう
強要を繰り返す。
母は救いの手を差し伸べない。
その侮辱的な態度は容認され、ヴィクトリアは屈辱の日々を強いられた。
だから、そんな状況に耐え抜いたヴィクトリアは、
ただのお姫様育ちではないのだ。
そんな印象を残して一部終了。

そして第二部。
女王となったヴィクトリアが、即位前から親交のあったアルバート公と
結婚し、王室改革を進めて行く様子が描かれる。
文通から貴族の遠距離恋愛を実らせたアルバート公の人柄が興味深い。
女王の夫は、次々に王室の無駄を排除してコストカットを推進する
実務家であると同時に、政治家の良き相談相手にもなる人物として
描かれている。
また、彼は明晰な頭脳の持ち主であるばかりでなく、
女王に対して誰よりも誠実で、いざという時には体を張って妻を守る
ナイトでもある。
これだけ立派なパートナーに恵まれれば、
ヴィクトリアの在位期間(64年間)が順風満帆だったのも当然か。
そんな印象を残しつつ二部も終了。

でれすけには初めて知ることばかり。
どれだけ史実に忠実か分かりませんが、勉強になります。
12月26日(土)より全国順次公開予定。

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【5】編集後記
《GON》
今朝、郵便を出そうとしたら、
ポスト投函口が年賀状用と一般用に分かれていた。
この作業は日付が変わる午前0時以降にやるのだろうか。
うーん、謎だ。
ところで、私事ではありますが、
喪中のため新年のご挨拶は失礼させていただきます。
父が11月25日に永眠いたしました。
前号のメルマガ配信が遅れたことをお詫び申し上げます。

《でれすけ》
今年のラグビー関東大学対抗戦は、
最終週の2試合で優勝の行方が右往左往する大接戦。
結果は早稲田の大逆転優勝。
2日間に渡り展開されたダッチロールを見届けたファンは、
ラグビーの面白みを堪能したのではないだろうか。
大学ラグビーはこの後、日本一を決める選手権に突入するが、
上位候補は実力伯仲。果たしてどんなドラマが待っているのか。
今度の大会は例年以上に楽しみが多そうだ。

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