ほぼ週刊 お奨め本  RSSを登録する

毎週日曜日発行。発行人の趣味で選んだ本を紹介します。多少偏りもあるけれど(多少か?)、自信を持って「面白い」と言える本を紹介してます。好みが合いさえすれば、満足して頂けると思います(^_^)。

最新号をメルマガでお届けします    
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。
2009/12/06

週刊 お奨め本 第371号『正社員が没落する』

***********************************************
週刊 お奨め本
2009年12月6日発行 第371号
***********************************************
『正社員が没落する』 湯浅誠、堤未果
¥724+税 角川書店(角川oneテーマ21新書) 2009/3/10発行
ISBN978-4-04-710179-1
***********************************************

本メルマガ定番、貧困問題関係書です。
またか、と仰らずに(^^;ゞ、おつきあいくださいませm(_ _)m。


貧困問題、ワーキングプア問題が取りざたされて久しいが、まだまだ多くの人に
とってこの問題は対岸の火事である。
たいへんな人がおおぜいいるらしい。でも自分はまだ大丈夫だ。正社員だし、定
収入はあるし。そう油断していると。

> 「彼らは時代の変化から取り残されたのです。[…]ずっと続くはずの中流とい
> う夢を見ていた彼らは、自分たちが格差の下に転がり落ちるまでそのことに気
> づかなかった。気づいたときにはもう遅かったのです」(32頁)

『ルポ貧困大国アメリカ』の堤未果が、アメリカの現状を紹介する。安心してい
た中間層がどんどん貧困層へと転落していく現実を。
日本はアメリカを追いかけている。アメリカ社会がすでに目標というにはあまり
にお粗末な現実を呈しているにもかかわらず、いまなおアメリカ追随、模倣をや
めないやめられない政財界人が多くいる。

> (正規労働者と非正規労働者の)それぞれに言い分はあるだろう。でも苦しい
> 者がもっと苦しい者を叩くこの構造を誰よりも喜んでいるのは誰だろう?[…]
> 戦うべきは自分たちから理不尽に搾取するシステムそのものなのに、その下に
> いる自分たちが前と後ろでいがみあってしまうことで本当の敵が見えなくなる。(146頁)

> 日本では二言目には「えり好みするな」と言われる。しかしそう言っている人
> たちに気づいてもらいたいのは、それによって貴方は「NOと言えない労働者」
> を作り出し、自分自身の労働条件を危険にさらしているんだ、と言うことだ。(12頁)

目の前の現金を得るために、劣悪な労働条件でも呑まざるを得ない労働者が増え
ている。「NOと言えない労働者」が増えると、悪い労働条件が常態化する。本来
の条件で働いていた人はそれに見合っただけの労働、実は過剰労働を要求される。

貧困問題は、回りまわって私たちに戻ってくる。
今貧困にあえいでいる人を自業自得と切り捨てることは、明日の自分に刃を向け
ることだ。仕事を求めるワーキング・プアたちが、なりふりかまわず目の前の仕
事に飛びつかなくてもすむように、雇用保険手当を拡充し、生活保護を受けやす
くする必要がある。

長い目で見れば、そのほうが社会の負担も小さいのだ。国民が皆正当な労働報酬
を得るようになれば、国庫の税収入も増える。社会保障支出は減る。


> 堤氏の描くアメリカは最高のケーススタディになっている。私たちがアメリカ
> から学ぶべきものはハゲタカ資本主義ではない。自己責任論的な世論と貪欲な
> 資本主義と財界言いなりの政界の政・財・民トライアングルによっては、人は
> 幸福になれない、という事実である。(13頁・まえがき)

一部の企業が目の前の利益に飛びつき、尻拭いは国民と国に押し付ける。
国は弱者に押し付ける。
笑っているのは…?


> 「貧困スパイラルを止めて幸福になろう。私たちには、その権利がある。(13頁・まえがき)


そうだ、私たちには幸福になる権利がある。
ひとを蹴落として束の間の安心を得るのではなく、皆で一緒に、幸福になろう。



***********************************************
『岩盤を穿(うが)つ』 湯浅誠
¥1,200+税 文藝春秋 2009/11/10発行
ISBN978-4-16-371940-5
***********************************************
本当はこちらも紹介したかった。
しかしこの手の本を二週連続というのもいかがなものかとは自覚しているので、
書名を紹介するにとどめます。
『岩盤を穿つ』は、湯浅誠の考えと活動を知るための格好の案内書。貧困問題
および労働問題に関心のある方は、ぜひご一読ください。

☆★☆★☆★☆★☆ Amazon ☆ 購入はこちらから ☆★☆★☆★☆★☆
『正社員が没落する』 湯浅誠、堤未果
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4047101796?ie=UTF8&tag=sivabookpage-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4047101796
『岩盤を穿つ』 湯浅誠
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4163719407?ie=UTF8&tag=sivabookpage-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4163719407
***********************************************
ほぼ週刊 お奨め本(ID:0000099780) 
発行者:siva:ksivasiva@yahoo.co.jp
読書とかいろいろ日記:
http://blog.goo.ne.jp/ksivasiva/c/ae2c0c3c85c365822876c18e384024c9
ご意見お聞かせください♪
----------------------------------------------------------------------
このメールマガジンは、『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ を利用して
発行しています。
解除は http://www.mag2.com/m/0000099780.htmからできます。
----------------------------------------------------------------------
最新号をメルマガでお届け
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。

最近の記事

上へ戻る