2009/08/16
週刊 お奨め本 第355号『宵山万華鏡』
*********************************************** 週刊 お奨め本 2009年8月16日発行 第355号 *********************************************** 『宵山万華鏡』 森見登美彦 ¥1,300+税 集英社 2009/7/10発行 ISBN978-4-08-71303-9 *********************************************** 森見ワールド~。 ファン必読。ていうか、ファンだったらとっくに読んでますね。 読むのがもったいなくて、大事にとっておいたのだ(笑)。 熱帯夜に向いてます。できれば縁側で蚊遣りを炊いて。浴衣なんか着てみたり。 うちわ。すいか。軒下には風鈴。どこからか祭囃子が。いや、私はアパート住ま いですが(^^;ゞ。 六話収録の連作短篇集。 宵山姉妹。 宵山金魚。 宵山劇場。 宵山回廊。 宵山迷宮。 宵山万華鏡。 祇園祭宵山の夜を舞台に、人びとが走り回る。妖が飛び回る。達磨が飛んで風船 が漂い金魚が泳ぐ。孫太郎虫が這い蟷螂山がそびえ赤い浴衣の女の子たちが走り ぬける。 めくるめく一夜。 彼女は小学校三年生。姉は四年生。二人は三条通りに面した州崎バレエ教室に通 っている。宵山ではぐれた姉を探して、妹は…。 「宵山姉妹」 高校時代の同級生乙川に誘われて、藤田は宵山に来た。立ち入り禁止区域に入っ て金太郎飴を踏み潰した咎で、祇園祭司令部特別警務隊にしょっぴかれ…。 「宵山金魚」 小長井はヘタレ大学生である。丸尾に誘われ、期間限定サークル「祇園祭司令部」 に参加する。美術監督山田川敦子の膨れ上がるイマジネーション暴走する妄想に 振り回され…。 「宵山劇場」 千鶴は宵山に叔父を訪ねた。叔父の娘は十五年前、宵山で行方不明になった。娘 を見たと叔父は言う。万華鏡に迷い込んだように、宵山を繰り返し、抜けられな い。抜けたくないのだと言う…。 「宵山回廊」 昨年父が急死した。画廊を継いだ柳は最近、杵塚商会から水晶玉を探してくれと しつこく言われて参っている。なぜそんなに父の遺品を欲しがるのか。父の死の 謎。宵山から逃げるように…。そして柳もまた…。 「宵山迷宮」 「宵山金魚」と「宵山劇場」が、「回廊」と「迷宮」が、「姉妹」と「万華鏡」が、 それぞれ対になったお話。 視点の違い、語り手の違い、見方を変えると物語が変わる。 宵山が違う顔を見せる。 > 「こんなことをして、何の意味があんの?」 > 「よくぞ訊いてくれた。意味はないね、まったく」 > 乙川は嬉しそうに笑った。「でも頭の天窓が開いたろう?」(77頁「宵山金魚」) > 「これは世界の外側にある玉だそうです。今夜の我々はね、この玉で覗かれた > 世界の中にいるんです」 > 水晶玉の中を赤い金魚がスッと横切ったような気がした。(200頁「宵山迷宮」) キーワードは金魚と万華鏡。 表紙がまたいい味出してます。 きらびやかで、でもきらびやかなだけじゃなく、幻想的で、でも幻想的なだけじ ゃなく。 妖が飛び交う。 全体には『きつねのはなし』系の怪奇幻想小説ムードなのだけど、従来のヘタレ 大学生系が好きな方のために「金魚」と「劇場」がサービス篇。 夏の夜にどうぞ。 ☆★☆★☆★☆★☆ Amazon ☆ 購入はこちらから ☆★☆★☆★☆★☆ 『やんごとなき読者』 アラン・ベネット http://www.amazon.co.jp/gp/product/4087713032?ie=UTF8&tag=sivabookpage-22&linkCode=as2&camp=247&creative=7399&creativeASIN=4087713032 *********************************************** ほぼ週刊 お奨め本(ID:0000099780) 発行者:siva:ksivasiva@yahoo.co.jp 読書とかいろいろ日記: http://blog.goo.ne.jp/ksivasiva/c/ae2c0c3c85c365822876c18e384024c9 ご意見お聞かせください♪ ---------------------------------------------------------------------- このメールマガジンは、『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ を利用して 発行しています。 解除は http://www.mag2.com/m/0000099780.htmからできます。 ----------------------------------------------------------------------


