民主主義と資本主義の折り合いを目指す理念と方策
――TontonSystemのメールマガジン 第133号―――――――――――――――
★ 民主主義と資本主義の折り合いを目指す理念と方策
日本発のグローバルスタンダードへ!
2006年06月06日号(不定期発行)
---------------------第133号の目次-------------------------------------
1 今回のコラム
■ 日本版オーマイニュース誕生
■ 初代編集長は鳥越俊太郎さん
■ 日本版オーマイニュースの運営方針
2 次号(第134号)の予告
3 TontonSystemとは
4 TontonSystemのホームページ
5 利用配信システム
6 登録・解除・アドレス変更
7 バックナンバー
8 注意事項
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1 今回のコラム
■ 日本版オーマイニュース誕生
2006年はネットメディアの今後を考える上で非常に重要な年である。それは韓国
のオーマイニュース(OhmyNews)が日本のソフトバンクと組み、「日本版のオー
マイニュース」を始めるからである。
韓国と日本では国民性の違いが大きく韓国のオーマイニュースが日本でどれだけ
やれるかは疑問の声が多い。
JANJAN、MyNewsJapan、つかさネット新聞、ライブドアニュース、世論力テレビ
など市民参加型ネットメディアはオーマイニュースに刺激され続々誕生した。
しかしどれも順調に伸びているとは言い難い。いずれもネット上の同好会や井戸
端会議の域を出ていない。しかも掲示板等では枝葉末節ばかりやり取りされ記者
が提示する「本題」は蚊帳の外状態である。
しかし「日本版のオーマイニュース」ではソフトバンクが乗り出す以上、ある程
度の成算があってのことと考える。少なくとも先行組の「分析」は済んでいると
考えた方が良い。
ソフトバンクは日本では一番利用の多いポータルサイトのヤフーを有し、いまや
携帯電話まで傘下におさめる巨大なネット企業である。
この巨大なネット企業が何故、ネットメディアに進出するのか、何故、韓国の
オーマイニュースと組むのか、それはソフトバンクの孫社長に聞かなければわか
らない。
しかしソフトバンクは、今まで日本の既存勢力である官僚や大企業と闘ってきた
経緯があるため何となくわかるような気もする。
孫社長は過去にマスメディアの獲得に動いたことがあったが失敗した。このとき
既存マスメディアの壁の厚さを感じたのではないだろうか。
最近ではかつての勢いがないと言われる韓国のオーマイニュースだがそれでも大
きな存在感があるのは確かである。
しかも現在世界65カ国・地域の市民記者が参加する英語版「オーマイニュース」
を展開しておりこれを今後強化するという。
要するにソフトバンクはオーマイニュースの世界展開に資金を出すわけで日本版
はその一環ということになる。つまりソフトバンクは将来的には既存の国際的な
通信社に挑戦する意向があるのかもしれない。
日本の新聞やテレビ局は新規参入がなく、規制で守られて来た。日本の大企業が
マスメディアに参入してきても良いはずだが、遠慮してどこも来なかった。
村社会の日本ではトヨタや松下が既存の新聞社やテレビ局を公に買収することは
ない。つまり外資か外資のような企業でないと新規参入は難しいことになる。
しかし新聞社は非上場、テレビ局は放送法などの規制があり外資型の企業には壁
が大きい。
こうなれば新興ネット企業がネット上にマスメディアを構築しようとするのは自
然の流れになる。そして新しいビジネスモデルを構築した企業が勝ち組になる。
グーグルはネット上のマスメディア企業ではないが検索情報を利益に結びつけた
点ではすばらしい企業である。今後はネットをさらに発展させたWeb2.0という概
念でいかに収益を上げるビジネスモデルを構築できるかが世界中のネット企業の
目標である。
この観点からすればソフトバンクがネット上のマスメディアに進出する意味も理
解できる。ニュース配信を受けるだけではビジネスモデルは大きく描けないから
である。そしてオーマイニュースと組んだのは日本では組む相手がいなかったか
らである。
■ 初代編集長は鳥越俊太郎さん
「日本版のオーマイニュース」は今年の8月頃からスタートするようだが、この
初代編集長に鳥越俊太郎さんが就任する。
筆者は日本版のオーマイニュースの動向に関心があったが、特にサイトの顔であ
る編集長に誰がなるか興味があった。孫社長の考え方が出るからである。
テレビ番組の鳥越俊太郎さんのコメントは筆者とは波長が合うと感じる。その意
味で筆者の好きなコメンテーターの1人である。恐らく、ソフトバンクの市場調
査でも鳥越俊太郎さんは好感度が高かったものと思われる。
フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」で経歴を調べると次のようなも
のである。ただし以下の内容は筆者が簡単にまとめたものである。
「鳥越俊太郎さんは、毎日新聞の記者や「サンデー毎日」の編集長を経て、1989年
から2002年までテレビ朝日の報道番組「ザ・スクープ」のキャスターを務めた。
特に「桶川ストーカー殺人事件」の報道では、警察の虚偽と怠慢を見抜き、“調査
報道の最たる物”と高い評価を得、日本記者クラブ賞を受賞した。 なお「ザ・ス
クープ」は終了したがその後は単発の「ザ・スクープSPECIAL」が放送されている。
また、現在はテレビ朝日のワイドショー番組「スーパーモーニング」にコメンテー
ターとして出ている。」
筆者が鳥越俊太郎さんに感じるイメージは「リベラル」である。番組を観ている限
りでは温厚な常識人だが言うべきことは言おうという点では頑固である。
その意味ではやたら番組を仕切り、したり顔で司会する有名評論家や、あいまいな
番組作りでお茶を濁す有名キャスターとも違う。
警察の不祥事を調査報道でしつこく取材するのは今の記者クラブ制では難しいと思
うがそれをやり抜いてきたのはたいしたものである。
日本の多くのマスメディアが権力になびく中、ソフトバンクが鳥越俊太郎さんを起
用したのは興味深い。
巨大企業が参画する市民参加型ネットメディアというものが初めて日本に誕生する
わけだがその影響は従来の市民参加型ネットメディアの壁を壊す可能性がある。
ただし、参加人数の増大は一層の混沌を生み出す恐れは高い。それは既存の市民参
加型ネットメディアの比ではないだろう。
経験豊かな鳥越俊太郎さんだから適切に対応していくと思うが相当の「鳥越潰し」、
「日本版のオーマイニュース潰し」はあると覚悟した方が良いと思う。
■ 日本版オーマイニュースの運営方針
毎日新聞と駒澤大学が5月31日に開催した「デジタル時代のメディア・マネジメント」
と題したシンポジウムで日本版オーマイニュース代表理事兼代表記者のオ・ヨンホ氏
が特別講演をした。
この特別講演の内容から推察すれば主な運営方針は次のようなものと思われる。
「市民記者の記事をプロがチェックすることで信頼性を高める。
市民記者にはわずかだが原稿料を払う。
読者が市民記者に原稿料をカンパするシステムも導入する。
市民記者は原則的に実名で投稿する。
市民記者に対する倫理綱領を設け、違反者は除名する。
日本でも4万人の記者を集めることを目標とする。
掲示板と新聞の長所を取り入れる。
収益の中心は広告収入になる。
新しい収益モデルも打ち出す。」
以上の運営方針は筆者にとっては常識的な範囲である。しかし日本ではなかなかこの
「常識」が普及しない。
この運営方針を前記のJANJAN、MyNewsJapan、つかさネット新聞、ライブドアニュー
ス、世論力テレビなどと比較するとライブドアニュースが一番近い感じがする。
恐らくホリエモンもソフトバンクと同様なビジネスモデルを温めていたと思われる。
しかし逮捕され頓挫してしまった。ここでもソフトバンクに持っていかれそうである。
今後、日本版オーマイニュースの動向をマスメディアがどれだけ取り上げるか疑問だ
が、ソフトバンクグループが総力を挙げて広告宣伝すれば名前はかなり浸透すると思
われる。
そうなれば既存の「市民記者」の多くが日本版オーマイニュースに投稿する可能性は
高くなると思われる。その意味では既存の市民参加型ネットメディアは埋没の恐れが
ある。
日本版オーマイニュースは今年8月から活動を始め、本格展開は来年早々ということ
である。いずれにしろ当面の間、市民参加型ネットメディアもマスメディアも模様見
が続くと思われる。
追伸
今回は「日本版オーマイニュース」や「鳥越編集長」に期待を込めて書いた。その大
きな理由は、筆者は以前から既存のマスメディアに対抗できるのはそれなりに大きい
ネットメディアだと考えていたからである。
本来それは個人の集まりである組織が母体となって誕生することが望ましいと思って
いたが、実際は色々難しいためネット企業による「新規参入」が次善策と考えていた。
もちろん、それ以外にもWeb2.0的なアプローチも考えられるが、資金力や機動力に
難点がある。そして最大の難問は「視聴率」なのである。
次回は、「Web2.0的なアプローチ」や「視聴率」について検討する予定である。
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2 次号(第134号不定期発行)の予告
「Web2.0的なアプローチ」や「視聴率」について検討する予定。
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3 TontonSystemとは
TontonSystemとは民主主義と資本主義の折り合いを目指す理念と
その具体的方策です。TontonSystemを理解するには、現状の民主主
義と資本主義の問題点、そして経済原則とは何か、市場原理とは何
か、を理解する必要があります。TontonSystemは、現状ではハード
ルはかなり高いですが、やるだけの価値はあると思います。
★TontonSystemの全文はホームページに記載してあります。
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