2008/12/01
「松崎弁護士の今からでも間に合う借金整理法!」第317回 お金を借りる(316)
--------------------------------------------------- 「松崎弁護士の今からでも間に合う借金整理法!」 --------------------------------------------------- 借金整理方法を急いで知りたい方は、こちらへ ホームページ http://www.bell-law.jp/ 第317回 お金を借りる(316) (2008年12月1日発行) 目次 ・株式会社シティズの遅延損害金利率による計算方法の主張 は信義則に反するものとして許されないとした判例 ------------------------------------------------- 平成20年10月30日、大阪高等裁判所は株式会社シ ティズに、過払い金約300万の支払いを命じる判決を出 しました。 株式会社シティズは、「控訴人が平成12年2月15日 の支払期日に元利金の支払を怠ったことにより期限の利益 を喪失し,その後の支払は任意にされた損害金の支払であ り,旧貸金業法43条に基づくみなし弁済であって過払金 は生じていない」などと主張していました。 しかし、大阪高等裁判所は「控訴人は,被控訴人に対し, 第5回目の支払期日である平成12年2月15日に15万 4456円を支払うべき義務があったが,同日に同金員を 支払わなかったのであるから,形式的には,本件契約の期 限の利益喪失特約により,通知催告なくして期限の利益を 失い,債務全額及び残元本に対する遅延損害金を即時に支 払わなければならなくなったということができる。しかし ながら・・・(1)控訴人の主張に係る期限の利益喪失の 対象となる行為は,上記平成12年2月15日の支払期日 を1日遅れただけであったこと,(2)同月16日に支払 った15万円の領収書兼利用明細書には,上記15万円か ら,同年1月17日から同年2月15日までの間の年29. 800%の利息9万1450円を控除した5万8550円 が元金に充当され,弁済後の残存元金367万5161円 と記載されていただけで,期限の利益を失ったことをうか がわせる記載は全くないこと,(3)その後の領収書兼利 用明細書の「損害金充当額」の記載も,単に金額を記載す るのみで,損害金算定の利率は記載されておらず,むしろ, 約定利息の利率で計算された金額が記載されているものも 多く存在するものであり,同記載からは,控訴人が期限の 利益を喪失し,約定の損害金の利率で損害金が計算されて いると読み取ることは極めて困難であったこと,(4)控 訴人は,被控訴人担当者に電話して,支払が支払期日より 1日遅れることを告げた際,同担当者から1日分の金利を 余計に払うように言われたこと,(5)控訴人は,支払期 間中を通じて,被控訴人から一括払いを求められたことは なかったこと,(6)控訴人は,支払期日に多少遅れたり, 弁済額が少ないことがあっても,ほぼ毎月弁済を続け,被 控訴人の請求額を完済したことが認められ,これらを総合 考慮すると,控訴人は,分割金の支払が多少遅れても,遅 れた分の金利を支払えば期限の利益を失うことはないと誤 解して分割弁済を継続していたものと認められ,一方,被 控訴人は平成12年2月15日に期限の利益を喪失したと 主張しながら,その後平成18年2月17日に取引が終了 するまでの間,控訴人による分割弁済が期日に遅れたこと もしばしばあったにもかかわらず,6年もの長きにわたり, 一括請求することもなく,控訴人による分割弁済に応じて きたものであり,かつ,その間の弁済の元本充当について も,その大部分において,約定損害金の利率によることな く,約定利息の利率により計算された利息金を控除する扱 いをしてきたものであって,このような取扱いをすること により,控訴人に上記誤解を生じさせ,分割弁済を続けさ せて,実質的に利息制限法1条で制限された約定利息を超 える同法4条所定の制限利率による損害金を取得しようと してきたものと認められるから,被控訴人が,上記の時点 において,本件契約の期限の利益喪失特約により,控訴人 が期限の利益を喪失したと主張するのは,信義誠実の原則 により許されないといわなければならない」と判断しまし た。 そして,大阪高等裁判所は株式会社シティズに過払い金 約300万円の支払いを命じる判決を出したのです。 ------------------------------------------------- 「松崎弁護士の今からでも間に合う借金整理法!」(ID0000097840) 第317回 2008年12月1日発行 発行者 松崎龍一 メールアドレス info@bell-law.jp ホームページ http://www.bell-law.jp/ このメールマガジンは、『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/を 利用して発行しています。 解除は http://www.mag2.com/m/0000097840.htm からできます。 -------------------------------------------------


