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2008/08/04

グローバル化の世界を旅する 第43号

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メールマガジン「グローバル化の世界を旅する」

■発行日■ 2008年8月4日
■現在地■ 中国・北京
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北京五輪直前レポート 中国の治安は大丈夫か
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北京五輪まであと4日。
昆明のバス爆破事件をはじめ、中国政府に対して不満を持った動きが多々
聞こえてきています。北京五輪の治安に国外からの関心が高まる中、今の北京の
様子をお伝えします。

☆ 地下鉄から公安へ連行された人々

「IDカードを見せて下さい」。

地下鉄から下車し、駅の出口に向かう途中のエスカレーターを降りた所に公安が
立っていた。彼は列車から降りてきた全員にIDカードを見せるように言った。
私が日本のパスポートを見せると、彼は何も言わず敬礼。行っていいという
ジェスチャーをした。しかし何人かの中国人はIDをチェックされた後、
駅構内の公安局に連れて行かれた。
私は今まで中国で外を歩いていてIDカードを見せるように言われたことが
なかった。偶然この時はパスポートを持っていたから良かったが、持って
いなければ面倒なことになったはずだ。

今、北京では街の至る所に監視の目が光っている。
私が見た範囲では北京の中心部のすべて通りで数百メートルおきに数人の
治安ボランティアがいる。彼らは共通のシャツを着ているから一目で分かる。
ほとんどが60歳を超えた老人だが、不審な人物を見つけたらすぐに当局に
通報しているのではないかと思う。

また驚くほど多くの場所で、「ビデオカメラで撮影しています」という看板を
見かける。治安維持のためにできることは何でもやるという当局の強い意思を
感じる。

☆ しかし実効性にはやや疑問が

徹底的に治安維持を図ろうとしている政府だが、果たして本当に万全かどうかは
疑問が残る。

地下鉄の全駅にエックス線検査の機械が導入されている。しかし機械が
置かれている場所が構内の端にある場合もあり、全ての乗客がエックス線検査を
受けているかというとそうでもない。また検査を受けないで改札を通ろうとしても、
職員から咎められることもほとんどない。まだ五輪期間ではないので、緊張度も
低いのかもしれないが、形だけの対策に見えてしまう。

☆ 五輪開催のために中国が払う犠牲

五輪開催のために中国が払う犠牲は大きい。
大気改善のため自動車の走行を規制したことで交通量は激減。さらに北京市内と
周辺の工場を停止。

治安維持のために外国人へのビザ発行を制限。いくつかの都市では事実上
停止しているという報道もある。中国人の国内移動もしにくくなっているという。
そして商店の営業停止も行っている。しかしこの対象は全く五輪会場とは関係の
ないような場所にある商店も含まれており、その意図は分からない。

これらの大胆な対策が実行できてしまう中国は、それはそれですごいと思う。
それでも北京の大気は相変わらず数百メートル先は霞んだままであり、
経済活動は大きく制限されている。

このままだとおそらく五輪は限られた人以外は外に閉め出された中で
行われるようなものになってしまうのではないか。ここに現在の中国の問題が
凝縮されている。

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