2009/12/21
著作権アラカルト 第196号 ~著作権法今後の課題(13)~
みなさんこんばんは、行政書士の浅井です。 Q: そう言えば、大手印刷会社や大手出版社が大手中古本 チェーンの株を取得して、大株主になったって?中古本チ ェーンを封じるためということだろうか。 A: と言うより中古本チェーンの力を認めざるを得ないの で、その力をうまく使い共存しようという思惑みたいね。 中古本チェーン店の中に新刊本も並べて売る店舗が名古屋 に登場したそうで、今後はそういう方向に進んで行くんじ ゃない? Q: なるほど。それで新刊売上げアップの効果が出れば成 功ということだろうけど、根本的な解決じゃないよなあ。 A: 俺も同感。同じ中古本チェーン店に並んでいる中古CD と比較してみよう。実は中古CDは、ユーザーが新品CDをデ ジタルメディアにコピーしてコピーを手元に残し、新品を 売却したものがかなり含まれている。 Q: そうだろうね。デジタルコピーなら繰り返し聴いても 音質は新品とほぼ同じだし。でも家の中でコピーする限り は、CDのコピーは個人の自由でしょ? A: うん、著作権法30条の規定だね。さすがにレコード業 界でも個人の日常生活までいちいち規制は出来ない。 この件は業界内でいろいろ議論があり、結局コピーガード CDの登場や、日本国内ではデジタルメディアそのものに補 償金を上乗せしてユーザーに負担させ、レコード業界に還 元するという対抗策がとられた。 Q: かたや本にコピーガードをかけるなんて不可能だしな (笑)。そもそも、本を売る前に全ページをコピーして取っ ておくなんて人は普通考えられない。 A: だから、本の場合は古本の販売そのものを規制すると いうことしか対抗策が無くなるわけさ。その場合、リサイ クル市場がこれだけ定着し、環境重視の時代の中でなぜ古 本だけ規制するの?という反発が間違いなく起きるだろう。 Q: それは、本は車やアクセサリーと違い著作物だからとい う理由に行き着くわけだよな。 A: うん。とは言えすんなり納得が得られるとも思えない。 俺らがいろいろあげた不都合不合理を解決しないと、市民 の日常生活まで影響が出かねないからね。ていねいに国民 的合意を形づくるところから始めなきゃならなそうだ。 Q: この前の版面権の話より、出版業界にとってハードルは 高いかもね。 A: 出版業界の大手中古本チェーン株取得は、その辺の困難 さを自覚した上での対策という面もあるんじゃないかなあ。 今回は以上です。 このメルマガのご意見・ご感想・お気付きになったことを お聞かせください。メールアドレスは、 asai-gyosei@h4.dion.ne.jp です。 なお、記事の情報には正確を期すよう最大限留意しており ますが、万が一読者の方に損害が発生してもいっさい責任 は負いかねます。ご了承ください。 行政書士 浅井秀樹 北海道石狩市花川北2-5-68 TEL/FAX 0133-74-2799 URL http://www.h5.dion.ne.jp/~gyosei このメルマガはhttp://www.mag2.com/m/0000096660.htm から購読解除できます。
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