2009/11/09
著作権アラカルト 第193号 ~著作権法今後の課題(10)~
みなさんこんばんは、行政書士浅井です。 Q: そもそも、後発のレコード業界や映画業界に、出版業界 はなんでそんなに差をつけられてしまったんだろう? A: レコード会社は音楽を録音して伝達し、映画会社は映像 を録画して伝達し、出版社は文章や静止画像を印刷して伝達 する。つまり三者の役割は大した違いが無い。 なのに著作権の国際条約や、日本含め多くの国の著作権法は 出版社の創作性を認めていない。それに対して出版業界は、 自分たちの活動の創作性を科学的・学問的に各方面に訴え続 けてきたんだ。 Q: ああなるほど。何もしてなかったわけでは無いが、頑張 った方向が違っていたと。 A: そういうことね。まあアカデミックな証明が悪いとは言 わないけど、けっきょくレコード・映画業界と出版業界の 差は政治力の有る無しさ。 Q: 出版業界も本当に版面権が欲しいなら方向転換して、政 治運動に力を入れりゃ良いのにねえ? A: 俺思うに、出版業界が政治とのパイプを太くすると、政 治批判や評論がしづらくなるってのがあるんじゃない?市民 から政治家と癒着してるなんて言われかねないし。 Q: 確かに、それはあり得そうだな。 A: もうひとつ版面権が実現しない原因は、経済産業省が通 産省時代から導入に反対しているというのもあるんだ。閣 僚が1人でも反対すれば、法案の国会審議は出来ないからね。 Q: 経済産業省が?何でまた?著作権とは直接関係無いじゃ ない。 A: 経済産業省が反対と言っても、官僚は版面権に賛成でも 反対でもなく、実は経団連が反対してるんだね。ではなぜ 経団連が反対するかと言えば、版面権が導入されれば傘下 の企業が文献をコピーするごとに版面権の料金を払わなけ ればならず、負担が増えるからなんだ。 Q: あちらを立てればこちらが立たずで、本当にややこしい 話なことだなあ。 A: まったくね。だから出版業界は版面権実現のため、まず 経産省や経団連を納得させることから始める必要がある。 実は出版業界が強い社会的・政治的影響力を持っているイ ギリスでは版面権が導入されているんだが、それに比べて 日本はそうとう長い道のりがありそうだね。 今回は以上です。 このメルマガのご意見・ご感想・お気付きになったことを お聞かせください。メールアドレスは、 asai-gyosei@h4.dion.ne.jp です。 なお、記事の情報には正確を期すよう最大限留意しており ますが、万が一読者の方に損害が発生してもいっさい責任 は負いかねます。ご了承ください。 行政書士 浅井秀樹 北海道石狩市花川北2-5-68 TEL/FAX 0133-74-2799 URL http://www.h5.dion.ne.jp/~gyosei このメルマガはhttp://www.mag2.com/m/0000096660.htm から購読解除できます。
-
-
登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。



