2009/03/18
食生活について語ろう[09/3/18〕84号 エディブルフラワー
〜☆ようこそ、食生活館へ☆〜
2009年3月18日(水)発行・第84号
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■食生活について語ろう■ご愛読者の皆様にお届けしています。
早いところでは、桜が咲き始めている頃でしょうか。年々温暖化により開花が
早くなっているようです。これから5月の初め頃まで北上し北海道まで日本列島
が桜で盛り上がっていることでしょう。
食の世界にも花があしらい、お茶などに利用されています。エディブルフラ
ワーとし使われる花々についてのご紹介です。
不定期に最近話題の食生活について気になる最新情報をお届けします。
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《テーマいろいろ》
◎エディブルフラワーEdible flower えでいぶるふらわー
アジサイ、スイセンには有毒物質が含まれることから葉をあしらい、お浸
しに使いそれを食べ食中毒を起こしたことが昨年報じられていました。最近で
は、エディブルフラワーが知られ食卓を賑わしています。そこで食べられる花
と、身近な有毒な成分を含む植物を一部調べてみることにしました。
エディブルフラワーの多くはそれほど美味しいものではありませんが、料理
に彩りを添えたり、食用にされる花でありエディブル(食用とされる)・フラワ
ー(花)で、日本で使用にされている花で代表的なものは、食用菊があり、桜の
花は塩漬けして桜湯としています。食用にできる花としてあげられるものに、
以下のような植物が使われています。季節を感じさせる代表的な食用に使われ
ている食品の詳細をおのおのの季節ごとに一点づつ紹介します。
▼春には
ローズ、タンポポ、ツバキ、ミヤコワスレ、マリンゴールド、エゾムラサキ、
すみれ、パンジー、サツキ、ヤマツツジ、桜、ジャスミン
惣菜で野菜としている菜の花、ふきのとう、ワサビ、花サンショウ、シュン
ランの花の塩漬け、萱草(かんぞう)のつぼみ、キンサイがあります。
*蕗の薹 ふきのとう
キク科、日本原産。栽培は、日本だけといわれ、雪の溶けきらないうちか
ら芽を出すふきのとうは、いの一番に春を感じさせ頭状花が白色(雌花)、黄色
(雄花)単性花で、多くの鱗片葉(苞:ほう)をつけ、特有の香り、ほろ苦さがあ
り乾燥させたり塩漬けにして保存もされる。苦味があり健胃として胃も垂れ、
胃の痛み、また咳を止め、たんを切ることにも利用されていた。
▼夏には
ひまわり、ラベンダー、ウスベニアオイ(マロウ)、ゼラニュウム、カーネーシ
ョン、ハイビスカス、キンギョソウ、キンセンカ、ダリア、クチナシ、キマナ
ス、スイトピー、センニチコウ、ナスタチュウム、紅花
惣菜で野菜としているアーティチョーク、ハナニラ、キンレンカがありま
す。
*花韮 はなにら
ユリ科、東アジア、南米原産。国交正常化後に導入され中国野菜といわれ
る。日当たりのよいところを好む多年生で1年越しの成育で春に種をまいたも
のが翌年30cm程に成長した春以降5〜9月に掛けて収穫し旬とする。葉を食用と
している葉韮よりは柔らかく甘味があり香気が強い。汁の実、炒め物、卵と
じ、漬物とされている。ビタミンA効力は葉韮590μgに比べ、花韮180μg、ミ
ネラル、その他のビタミン類も同程度か若干劣る。
▼秋では
トレニア、コスモス、キキョウ、ヒルガオ、キボウシ、ナデシコ
惣菜で野菜としている食用菊があります。
*食用菊 しょくようぎく
キク科、中国原産。中国では、古くから薬用とし利用されており、日本に
は、すでに奈良時代以前に薬用、観賞用として伝来していた。苦味が少なく、
独特の風味があり八重咲きの香りのよい大きいものがよい。お浸し、汁の実、
漬物、酢の物、サラダ、てんぷらに秋の香りが楽しめる。漢方で肝臓、腎臓の
機能を高め眼精疲労、視力の低下の症状改善に役立ち、その他抗菌(杭菊花:こ
うきくか、白い花)、解熱、降圧作用も認められ、経験的に菊花茶、菊花酒とし
ても利用される。
▼冬には
デンファレ(ランの一種)
惣菜で野菜としているカリフラワー、ブロッコリーがあります。
*ブロッコリー ぶろっこりー
アブラナ科、地中海沿岸を原産地とする。緑色の花蕾、若茎部を食用とし
花蕾(からい)が密集して重量感のあり色の濃いのがよい。茹でて彩りとしてサ
ラダに用いられシチュー、バター炒め、付け合せとしても利用される。1997年
ブロッコリーのスプラウト(新芽)に含まれるスルフォラファン(おもに辛味の成
分)の成分がピロリ菌を抑制しガン予防に効果的との発表があった。
年間を通して用いられるもの
バラ、クローブ、サザンクロス、プリムラ、ペチュニアがあります。
*クローブ・丁子・丁字(ちょうじ)
フトモモ科、インドネシア、モロッカ諸島原産で熱帯、亜熱帯に高さ10m、
常緑樹として成育し東アフリカザンジバル島(タンザニア)で人工栽培がされ
る。スパイシーなバニラに似た甘味、芳香があり甘い菓子、料理の両方に香辛
料として使用できる。つぼみの乾燥品を煮込み魚介類の料理、菓子、ピクルス
に、粉末にしてソース、ケチャップに使われウスターソースの香りの元にもな
っている。煮こみ料理のホトプなどに玉葱などに差し込んで用いることができ
る。精油が16〜20%あり香辛料、薬用、香料として抗菌、鎮痛、健胃、保湿、消
臭、育毛に利用、化粧品にも使われる。
主な有毒植物は、
あじさいの有毒物質は、 葉、球根などに有毒物質を含み、食べると嘔吐、
昏睡等の症状が起こり近年に事件となっています。紫陽花(あじさい:ユキノシ
タ科)の特に根、葉、つぼみには、当初胃液と反応して青酸を生じる青酸配糖体
が含まれていますとのことでしたが原因物質は青酸配糖体であると確認されて
ないようです。葉が季節の植物として何気なく利用したものと思われますが、
食用にできないものを食卓に食事として出すことは厳禁です。
厚生労働省からの発表は
2008年8月18日付けで修正版が出ています。
アサガオ(ヒルガオ科)の種子(生薬名:牽牛子・けんごし)に 樹脂配糖体(ファ
ルビチン)により激しい吐き気、下痢の症状を呈する。
アマリリス(ヒガンバナ科)の球根・花・葉にアルカロイドにより激しい吐き
気、下痢 、血圧低下、心不全の症状を呈する。
エニシダ(マメ科)の枝、葉の全体にアルカロイド(スパルテイン)により神経マ
ヒ、血圧降下、呼吸困難の症状を呈する。
オシロイバナ(オシロイバナ科)の種子(生薬:紫茉莉根シマツリコン)で根に多
く全体 アルカロイド(トリゴネリン)により腹痛・ 嘔吐・下痢の症状を呈す
る。
オモト(ユリ科)(生薬名:万年青根)根茎、葉の全体に強心配糖体( ロデイン・
ロデキシン)により呼吸不全・心臓、運動機能マヒ・全身けいれんを起こす。
キョウチクトウ(キョウチクトウ科)の枝葉、花の全体に強心配糖体オレアンド
リン、ネリオドレイン 猛毒で下痢・嘔吐・心臓麻痺の症状を呈する。
クレマチス(テッセン:キンポウゲ科)、全草でアルカロイドを含み胃腸障害、皮
膚炎の症状を呈する。
コンフリー(ムラサキ科)の根茎に多く含むアルカロイド(ピロリジン)で肝障害
の報告があり青汁、テンプラにするが多食は危険。
シクラメン(サクラソウ科)根茎に含むサポニン配糖体(シクラミン)により嘔
吐・下痢・けいれんの症状を呈する。
スイセン(ヒガンバナ科)の葉、根茎に有毒物質アルカロイド(リコリン、タゼ
チン等)嘔吐・胃腸障害 の症状を呈する。
スイセンとニラ間違えて食べ食中毒になったことが報道されています。水仙の
花の無い葉が韮と似ていますが、土を掘り起こし根の形で、また臭いをかぐと
区別できます。
*アルカロイド あるかろいど
アカネ科、ケシ科、キンポウゲ科、セリ科、マメ科、メギ科の植物に多
く、主に熱帯、亜熱帯地方に多く分布する。植物に含まれる塩基性含有窒素化
合物で植物の有機酸塩とし存在することからアルカリで分解し溶剤抽出、蒸留
により分離される。
苦味の成分であり作用が穏やかなテォブロミン(ココア)、テォフェリン(紅茶)
などがあり、カフェイン、タバコのニコチン(融点247℃)は興奮作用がある。コ
カの樹葉のコカイン(融点98℃)は、麻酔性があり、これを利用した炭酸飲料は
習慣性になりやすく注意する。
有毒性のあるものとしてジャガイモのソラニン、毒セリのシクトキシン、彼岸
花のリコリンがある。チョウセンアサガオ(アトロピン、スコポラミン、ヒヨス
チアミン)、ハシリドコロ(アトロピン:融点116℃)には、強いアルカロイドで
あり麻酔性のある毒素を持ち有毒植物とされるが、鎮痙(ちんけい)、止血(しけ
つ)薬としても知られる。
スズラン(ユリ科)花や葉や実、特に根に多く コンバラトキシン他 嘔吐、頭
痛、動悸、心不全、血圧低下、心臓マヒがみられる。
チューリップ(ユリ科)の球根に多く花・葉にアルカロイドを含み胃腸障害、痙
攣、 中枢神経系機能低下がみられる。
チョウセンアサガオ(ナス科) の主に葉に多いが全体にアルカロイド(アトロピ
ン、スコポラミン)を含み言語、意識混濁、精神障害を生じる。
ニチニチソウ(キョウチクトウ科)の全体にアルカロイド(ビンクリスチン、ビン
ブラスチン)各種を含み嘔吐、麻痺、 細胞分裂阻害作用がある。
パンジー(スミレ科)の花はエディブルフラワーに利用されているが、種子・根
茎に ビオリンを含み嘔吐・神経マヒの症状を呈する。
彼岸花( ヒガンバナ科)の全体にアルカロイドを含み嘔吐・下痢を伴い中枢神経
をマヒさせる。救荒作物として鱗茎にでんぷんを貯えていることから水にさら
して毒抜きをして食用とした。
ヒヤシンス(ユリ科)の球根に多いが花・葉に アルカロイドを含み皮膚炎 嘔
吐、下痢をする。
フクジュソウ(キンポウゲ科)の全体特に根の部分に アルカロイド配糖体(アド
ニン)を含み嘔吐・下痢を経て血圧上昇 呼吸困難 心臓麻痺 を起こす。
ベゴニア(シュウカイドウ科) 全体特に葉、茎に シュウ酸・サポニンを含み下
痢・胃腸のただれ、けいれんを生じる。
ポインセチア (トウダイグサ科) 全体、特に樹液(フォルボール)、葉の部分に
アルカロイドを含み腹痛・下痢・皮膚炎を起こすことがあるが量が少なければ
問題ないとされる。
レンゲツツジ(ツツジ科)、シャクナゲ(ツツジ科)の全体、特に葉に ロードトキ
シンなどでけいれん・嘔吐・神経麻痺・呼吸困難をおこす。
有毒植物としているアサガオ、ベコニア、水仙、コンフリー、パンジーなど
の花がエディブルフラワーとして利用されていることもあります。一般に多食
するものでないので食中毒までには至らなかったものと思われます。レンゲの
蜂蜜は有名ですが中毒例もあるようです。あじさい、水仙はいずれも葉、茎、
根茎を摂取したことによる食中毒となっています。一般に花より根茎、種子と
いった子孫を残す大事な部分に、有害物質を多く含んでいるように見受けられ
ます。中には、微量で薬理作用の強いものがあり、使い方によって有毒にな
り、「薬と毒は紙一重」とも言われているのです。
一般に花は、綺麗(きれい)で蜜を持っています。受粉のために生物を呼び込
んでいるわけですから他の部分に比較して有害性は低いものと思われます。特
に多量に野菜のようにして摂取するものではありません。蕾、花より精油され
ウスベアオイ、カモミール、ジャスミン、ゼラニュウム、丁子、ハイビスカ
ス、バラ、ローズマリーなどがアロマセラピーに利用されています。
よくパンジー(スミレ科)の花はエディブルフラワーによく利用されているよう
ですが、「種子・根茎に ビオリンを含み嘔吐・神経マヒの症状を呈する」とあ
ります。鳥兜(とりかぶと)は、根、葉に猛毒があることで知られ、食用には厳
禁とされ薬用には使われています。花の毒性はどのようになっているのでしょ
うか。食用とはしていないようですので避けたほうが無難です。
食卓で器に盛られた物はなるべく残さず食べる習慣のある人は、注意が必
要ですし、料理人は、食べられないものは出さないのが良いのですが、栗のい
がぐりなど、食べられないものをお出しする時には、注意書きが必要になりま
すね。知識のないもの、未知なものを決して使用してはならないのです。人の
役に立つことをするには、多くの情報、知識が必要です。
有毒植物による食中毒を防止するために、次のことに十分注意しましょう。
知らない植物は絶対に食用としてはならない。新芽や根だけで、種類を見分け
ることは難しいので食物に詳しい知識を持つ人の指導等により、特に山菜採り
の時は正しい知識・鑑別法を習得した上で採取することが重要です。野山で採
取した草花、山菜をみだりに人に譲らないようにしましょう。料理する前、配
膳にもう一度、その品物が食材として適当かどうか確認したうえで利用するこ
とが大切です。
ときどきちょっとした注目の食品、話題(ジャバラなど)につい
てトップページで記載してますので覗いてみてください。
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※表現の誤り、加筆したりしていますので今までに配信致しました分についての最新
情報は、ホームページよりご覧いただければと思います。
◎次回は、「鶏卵」を予定しております。
気になる食生活情報を随時掲載お届けしてまいります。
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