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2007/09/18

食生活について語ろう[07/9/18〕66号きのこ

〜☆ようこそ、食生活館へ☆〜
2007年9月18日(火)発行・第66号 
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 ■食生活について語ろう■ご愛読者の皆様にお届けしています。
  暑かった夏も過ぎて、これからの行楽、スポーツ、食欲、実り、読書、芸術の秋と
何をするにも快適な季節を迎えています。

 店頭では、中国産マツタケが、売られ秋を先取りしていました。
キノコは、食べるだけでなく、生態系の重要な役割を果たしているようです。
腐葉土に発生し有機物を無機質に変える働きをしています。植物が無機質
から有機物をつくる生産を担(にな)い、動物が植物・有機物を消費し、キ
ノコがその排泄物・有機物を分解する役目をしているのです。

動植物と共存し、環境に配慮した、栽培、採取がなされなければなりませ
んね。

不定期に最近話題の食生活について気になる最新情報をお届けします。
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もこはく色の新鮮さを保っています。
スポーツにハイキングに身体を動かしたくなるこの季節、お供としてプー
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《テーマいろいろ》
◎木野子・茸 きのこ
 これからの季節、さまざまのきのこが出始め食卓を賑わします。近年
は、栽培によってえのきだけ、しめじ、舞茸、しいたけが年中、店頭に並
んでいます。季節感を感じさせるキノコの筆頭は、人工栽培ができないマ
ツタケでしょうか。
  きのこは、菌類のうち子実体(しじつたい:茸の傘で菌糸の集まり)を
つくるものの総称をいいます。種類は、数千にも及びますが食用になるの
は、数百種と少ないようです。主に食用とされているものを列挙してみま
しょう。
えのきだけ・きくらげ・しいたけ・しめじ・トリュフ・なめこ・はつた
け・ひらたけ・ふくろたけ・マッシュルーム(つくりたけ、はらたけ、西
洋松茸、シャンピニオン、アガリクス)・まつたけ・あみがさたけ・あみ
たけ・あわたけ・あんずたけ・いわたけ・エリンギ・からかさたけ・きぬ
がさたけ・くりたけ・くろあわびたけ(おおひらたけ)・くろかわ・こうた
け・こがねたけ・さくらしめじ・しめじもどき・しょうげんじ・しょう
ろ・たまごたけ・ちちたけ・ならたけ・ぬめりすぎたけ・はたけしめじ・
はないぐち・はらたけ・ぶなはりたけ・ほうきたけ・ますたけ・むきた
け・やまぶしたけ・やなぎまつたけ・くろかわ
などです。

 世界3大栽培きのこは、マッシュルームが最も多くを占め、しいたけ、ふ
くろたけ(中華料理)の順となっています。

 きのこは、秋ばかりでなく春にも生え、まいたけ、なめこ、えのきだ
け、はるしめじ、しいたけ、マッシュルームなどで、秋のものに比べ肉厚
で旨みがあるものもあります。胞子の作り方によって子嚢(しのう)菌類
(あみがさたけ)、担子菌類(椎茸、松茸など)に2種類に分けられ食用とさ
れるものは、担子菌類に多くあります。

 木(き)の子でもあり、木のそばに生(は)えていることが多く、生物は、
動物、植物、菌類に分類されきのこは菌類に属し、木など他のものに寄生
し葉緑素がありません。
生態系の重要な役割を果たしており腐葉土(動植物の排出物)に発生し有機
物を無機質に変える働きをしています。植物が無機質から有機物をつくる
生産を担(にな)い、動物が植物・有機物を消費し、キノコがその排泄物・
有機物を分解する役目をしているのです。
発生する場所による分類の仕方もあります。腐葉土、腐植質に出る腐生菌
類(ふくろたけ、ひとよたけ)、枯れた樹木の近くに出る木材を分解する木
材腐朽(ふきゅう)菌類(しいたけ、霊芝など)、生育中の植物、樹木に寄生
している活物寄生菌・菌根菌類(まつたけ、はつたけ)の分類があります。
現在、栽培化されているもののほとんどが腐生菌、腐朽菌です。
 

  本当に食べられるきのこかどうかを見分けるには、きのこそのものに
ついての正しい知識を得ている事が必要であり安易な判断は禁物で、また
毒きのこ(しゃぐまあみがさたけ)でも一度茹でて毒をお湯に溶かし出して
しまい、またそれを塩漬けし食用とされるものもあります。

一般に水分、酵素類が多く傷みが早いことから以前は瓶詰、缶詰、干物と
して加工されて出荷されていました。
香り成分は、マツタケオール(オクテノール)、レンチオニン(しいたけ)な
どです。

 水分88〜95%、たんぱくしつ1.5〜3.5%、脂質0.1〜0.5%、炭水化物2.5〜
6.0%、灰分0.2〜1.3%、ビタミンD:1〜93μg、ビタミンB2:0.50〜0.05mg、
食物繊維2.0〜5.2%、無機質では、リンが多くカルシウムが少ないようで
す。きくらげ類にビタミンD、ほんしめじ・まいたけにビタミンB2を多く
含みます。
旨みの成分は、昆布のグルタミン酸、鰹節のイノシン酸と並ぶ三大旨味成
分のひとつのヌクレオチド(塩基、糖、リン酸の結合したもの)のグアニル
酸(核酸系旨み成分)がおおく、グルタミン酸、アスパラギン酸の遊離アミ
ノ酸類、トレハロース、マンニットの糖類、他に有機酸類、ペプチド類
(たんぱく質とアミノ酸の中間物質)となっています。

  食物繊維、βーグルカン(繊維細胞:多糖類)、レンチナン(多糖類:し
いたけ)、クレスチン(多糖類:かわらたけ)、シゾフィラン(スエヒロタ
ケ)、エルゴステリン(プロビタミンD)、エリタデニン(椎茸)を比較的多く
含むものが多く、抗ガン、血圧降下、コレステロール低下、抗酸化作用が
あり注目されています。

 ギャバ(γーアミノ酪酸:脳の血流改善)がきのこにも含むことが知られ
るようになり特にえのきだけに多く含みます。

 きのこは、環境汚染の影響を受けやすく汚染物質(金属類)の吸収をし人
体に悪い影響を与える物質を蓄積させていることもあるので環境の衛生状
態のよいところで自生、栽培されているものを利用するのがよいでしょう。
  茯苓(ぶくりょう)、霊芝(れいし)、猪苓(ちょれい)が古くより漢方で
用いられてきました。近年研究が進み、えのきだけ、まいたけ、椎茸など
からさまざまの生理作用が見出されています。 
茯苓(ぶくりょう):βー1,3グルカン(多糖類)が多く漢方で外層を除いて用
い健胃、整腸、鎮痛、鎮静、利尿、抗がん作用が認められ利用されてい
る。β−1,6結合をもつ多糖体 パピマンが得られるパピマランに抗がん作
用がある。

霊芝(れいし):胞子に含まれているラクトンが視神経の修復能力があるこ
と、多糖類に抗がん作用、痛みを緩和するゲルマニュウム、霊芝特有の苦
味成分であるガノデリックアシド(トリテルペノイド)に抗アレルギー作用
があるなど健康食品として利用され脳神経の鎮静化、高血圧予防、免疫力
強化にもよいといわれる。血圧が低い人には飲用を奨められないといわ
れ、より血圧を下げてしまう可能性があるという。

猪苓(ちょれい):トリテルペノイド(苦味成分)、多糖類 消炎、解熱、利
尿作用・抗脂肪肝作用・抗腫瘍作用・血小板凝集増強作用がある。


食用として知られる主なキノコについて紹介しましょう。

椎茸 しいたけ
   キシメジ科、マツタケ科、日本特産で自生するものは、春と秋に広
葉樹の、くり、くぬぎ、しいの木に生えるが主に椎に生えるきのこから名
前の由来とされる。

市販のものはほとんど人工栽培による。栽培の歴史も古く400年も以前
に、大分県、静岡県(天城山)ですでに、クヌギに鉈目(なため)をいれ、胞
子の飛来を待つ方法により行われていたといわれる。近年は、菌糸を純粋
培養し作業効率をあげている。菌糸が定着して3年目に収穫され最初の年
のものが香りがよく収穫の時期と成育の環境によって冬コ(どんこ・冬
子:初春までの気温の低い時期に徐々に成長し笠に白く亀裂が入り肉厚で
最高級品)、香信(こうしん:温度、湿度が高い春から秋にかけて急成長し
たもの)、香コ(こうこ:中間の時期に採取される)に分けられる。

3〜5月の春と9〜11月の秋に主に採取され旬とするが組み合わせによって
年中栽培収穫できる。椀だね、煮物、焼き物、揚げ物と応用範囲が広い。

ビタミンD効果をもつエルゴステリンを多く含む。旨みの成分は、5´グア
ニル酸(ヌクレオタイドの一種)、芳香成分は、レンチオニンという。日光
に干すと旨みが増し、エルゴステロールがビタミンDに変化する。最近の
は、天日干しでない乾燥方法が取られていることがあり干し椎茸でも30分
〜1時間日光にさらすとよい。β-グルカン、レンチナン(多糖類)、エリタ
デニン(アミノ酸)を含み抗がん作用、血清コレステロール低下作用を有
し、肝機能強化する。


榎茸 えのきたけ
  キシメジ科、野山に自生している榎茸は、エノキ、柿の枯れ木の根
元、切り株に晩秋から初冬(11、12月)に茶褐色の色をし群生している。

欧米では冬にも見られることからウインターマッシュルームといわれる。
最近では、光をさえぎった低温の部屋でおがくずによる瓶(びん)での栽培
がもやしのようにして盛んに行われており色の白いほっそりとしたものが
年中、市場に多く出まわる。
近年は消費量が椎茸、ブナしめじより多く消費が伸びて、長野県での生産
量が最も多い。鍋物、和え物、炒め物、スープに使われる。雑菌を洗い流
すことは、水溶性ビタミン(ビタミンB1:0.24mg、B2:0.17mg/100g)の損
失以上に大切なことなので軽く振り洗いしてから調理することが望ましい。

ビタミンD効果を持つエルゴステリンを含む。ギャバ(γーアミノ酪酸:脳
の血流改善)がきのこにも含むことが知られるようになり特にえのきだけ
に多く含む。


滑茸・滑子 なめこ
  モエギタケ科、日本特産とされていたが最近中国、台湾でも見つかっ
ている。名前の由来はぬめりがあることからつけられたといわれる。食用
としているのは日本だけといわれ、低温に強く東北地方、長野で栽培が盛
んに行われる。自生は9〜11月に主にとち、ブナ林の枯れ木に粘質物に覆
(おお)われ黄褐色、笠の直径3〜10cm、初めは、半円形をしているが成長
して扁平、高さ5cmになり群生しているのを採取する。

天然産の成長した傘の開いているほうが色が濃く、歯ごたえがしっかりし
て香りもあり美味といわれる。市販のものは、笠の開いていない成長過程
のつぼみが上品で好まれ、のこくずで人工栽培したものが多くを占める。
自然食ブームに乗って最近では、原木(げんぼく)栽培も行われる。

口当たりのよいぬめりと食感がよくつぼみのものはおろしあえ、味噌汁、
なめこそば、雑炊に、加工(粘質物で微生物が繁殖しやすい)して缶詰、ビ
ン詰、合成樹脂での袋詰にし、傘の開いた原木栽培された大きいものは、
網焼き、天ぷらの料理に使われることが多い。

粘質物は、水溶性ペクチン(食物繊維:肥満予防)、ムコ多糖類ムチン(糖
たん白質:消化促進、疲労回復)でありほかに微量のエルゴステリン(ビタ
ミンD効果をもつ)を含む。


舞茸 まいたけ
  タコウキン科、自然のものは、秋に栗、ナラ、椎の切り株の近辺に群
生しでてくる。全国的に分布するが、東北地方に多く発生する。扇のよう
な形をした遠くから見ると何かが舞っているように見えることから名前が
つけられたという。

肉質は、薄く先端部分が灰褐色、黒褐色をして大きいものは、10kgにも達
し9〜11月に収量が多く旬とする。以前は、幻のきのこといわれていた
が、昭和50年頃に人工でのおが屑、原木栽培に成功し、市場には人工栽培
のものが多く出荷され、新潟での出荷量が多い。秋の味覚としておろし和
え、汁の実、煮物、鍋物、天ぷら、きのこご飯とする。

まいたけ100g中にビタミンD(カルシュウムの吸収をよくする)3μg、食物
繊維(水溶性0.3g、不溶性2.4g)2.7gを含む。アガリクス、霊芝、冬虫夏
草、椎茸などのきのこに含むβ−グルカンがマイタケに多く含むとし肥満
予防、便秘改善、抗がん作用を有する。β-1,6-グルカン(食物繊維、多糖
類:主に単糖類〔グルコース、フラクトース・・・〕が多数組合わさった
もの)を椎茸より多く含む。またβ−グルカンの一種であるマイタケDーフ
ラクション(糖と小量のたん白質が結びついたもの)を含み免疫力を正常に
働かせより高く免疫力を向上させると考えられている。抗ガン、抗アレル
ギー作用が注目されエキスとして抽出され健康食品とし出回る。


松茸 まつたけ
  キシメジ科、赤松林の乾いてやせた土地から採集されるが、人工栽培
が難しく日本人の嗜好に合って需要が多く国産品の高値を呼んで京都産が
最も好まれる。戦前は多く採取されていたが燃料としての枯れ木、枯葉の
需要がなくなり土が肥沃になったこと、松林が減少したことがあげられ
る。韓国、中国、カナダからの輸入が増えている。

松茸の生える場所をしろ(代)といい、そのしろの輪があり菌糸の成長に伴
なって、毎年その輪は、15cmほどづつ外側に広がっていくとされその先端
に松茸が発生するという。通常のきのこ採取では地表に顔を出し、傘が開
いたものであるが、松茸は、地表からわずかに出ただけのものがよくころ
あいを見計らって根元より掘り上げて取られている。香気よく、香り松茸
味シメジといわれ直径10cmで傘の少しだけ開き加減であり軸が15cmと短く
高貴な香りのある虫害のないものがよい。

9〜11月の秋季に多く採集され旬とする。加熱し揮発性の香りを生かした
調理法がよく味付けを濃くしないで澄まし汁、松茸ご飯、土瓶蒸し、網焼
きにしている。

香り成分は、マツタケオール(オクテノール)と桂皮酸メチルとされる。こ
の香り成分は人工的に作りだし合成されインスタント吸い物などに利用さ
れている。糖質は、ペントザン、トレハロース、マンニットより、遊離ア
ミノ酸は、セリン、アラニン、ロイシンを多く含む。ビタミンDの母体と
なるエルゴステロールは日光(紫外線)に当たることによってビタミンD2
に変化する。100g中でエネルギー23kcal、水分88.3g、たんぱく質2g、脂
質0.6g、炭水化物8.2g、カリウム410mg、ビタミンD4μg、食物繊維4.7g
を含み整腸、抗がん作用を有す。


 秋の味覚として親しまれているキノコも人工栽培によって年中見られる
ようになりましたが、まだ人工栽培されていない珍しいキノコを見つけて
舌鼓をうち秋を感じるのも良いでしょう。地方に行けば、その地方ならで
はのきのこがいただけます。私は、都会のスパーでは、お目にかかったこ
との無いはつたけ、あみたけの類を食べたことがあります。きのこの生理
作用がつぎづに明かされ、この季節には大いに味わいたいものです。くれ
ぐれも毒キノコには注意してください。




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