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2007/07/18

食生活について語ろう[07/7/18〕64号 鰻と土用の丑の日

〜☆ようこそ、食生活館へ☆〜
2007年7月18日(水)発行・第64号 
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 ■食生活について語ろう■ご愛読者の皆様にお届けしています。

土用の丑の日が、7月30日(月)ということで、鰻と土用の丑の日との関係などにつ
いて検索してみました。
これから一年で最も暑い時期を迎えます。万葉集の時代からの“ウナギを食べれば
夏負けせぬ”といい伝えられ江戸時代に売れなかった鰻をみごとに飛ぶように売れ
るようにした平賀源内の知恵はまさに現代の理論にも通じるものがあったのです。

鰻ばかりでなく、野菜もしっかり取って栄養バランスをよくしてこの夏を乗り切り
たいものです。

不定期に最近話題の食生活について気になる最新情報をお届けします。
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あがり年間で1番強いといわれています。目にも悪い影響を与えています。

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《テーマいろいろ》
◎鰻と土用の丑の日
 今年(2007年)の土用の丑の日は、7月30日(月)です。どうして土用に鰻を食べる
ようになったのでしょう。鰻にまつわること、土用の丑についてお伝えしていくこ
とといたします。


鰻Eel うなぎ
  ウナギ科、全国的に分布していますが、北海道など北日本ではあまり多くは見
られず本州中部以南に多く生息します。成熟した鰻は早春の3〜5月にかけて川を下
り産卵場所が遠い南海海底水深50m〜2000mの深海とか未だになぞとされ、
誕生した鰻の稚魚は、透明な柳の葉状の[プレレプトケファルス][レプトケファル
ス]という幼生での成長を経ながら徐々に日本へ近づいて来ます。

深海で生まれた稚魚はプランクトンのように浮遊しながら成長し5cmほどになって
泳げるようになり河口に向かいます。誕生から2年半ぐらいを経て冬季から春季2
〜5月に10cmのしらすとなって群れをなし川を昇って育ち秋に産卵の為海に下って
いきます。大きくなると、円筒形で細長く尾は側扁(そくへん)し全長20cmから1m、
200g以上に成長、耳石(じせき)、鱗で判定され20〜30年生きながらえるといい夜行
性で河川、湾内の泥質に生息しています。皮膚は粘性で体色は背部(はいぶ)が青褐
色で腹部は白く、鱗(うろこ)は退化し皮下(ひか)に埋まっています。

成長するに従って名前が変わる魚を出世魚と呼んでいますが、実はウナギもレプト
ケファルス→シラス→クロコ→キウナギ→下りうなぎと成長に伴い呼び名が変わっ
ているのです。

養殖は、このシラスの段階5〜10cmのものが捕獲され半年から1年半ほど飼育
され200g以上に成長したものが出荷されます。ウナギは、成長の過程でオスになっ
たり、メスになったりする雌雄同体の生物で海から川に登ってくる頃、雄性生殖腺
が発達してオスで川に居るウナギの大半はオスです。
 うなぎの雌と雄を外観で見分けることは非常に困難とされ直接腹を割(さ)いて卵
巣と精巣を調べます。鰻は成熟するまでに体長6〜9cmの中性時代、10〜15
cmの早熟雌時代、15〜30cmの雌雄同体時代、さらに30cm以上に成熟雌
雄異体時代を経過するといわれています。天然鰻では、5:3の割合でオスが多
く、更に養殖鰻では28:1とその割合も多くなっています。食用としている鰻の
大半は、雄ということになります。そこでしばらくすると海へ戻りメスに変化し
て、2000km以上も遠くの南海の深海で産卵、川で育ち海で産卵するといわれます。

産卵の時期を迎える鰻は3〜10月に海に下っていきます。 秋の産卵直前のものがよ
いとされ6月〜9月を旬としていますが年中出回っています。日本で天然鰻は、1%
(1,000t)以下、1年間に約15万トンほどが消費され国民一人当たりで約5尾(1kg)の
計算になります。天然物だけでは到底需要に追いつかず市場では養殖物、輸入品
(80%以上が中国、台湾)が大半を占めます。天然物では腹部が黄色を帯びるの
に対し養殖されたものでは白くなっています。日本での鰻の養殖は明治12年(1879
年)ごろより東京・深川の養魚池で最初に行われていたといわれます。今日では、
鹿児島県、愛知県、宮崎県、静岡県、三重県で盛んに行われ春に稚魚(しらす)が川
を上ってくるところを捕獲し養殖されます。

養殖での餌(いわし、さば、さんま、あさり、配合飼料)により肉質、味に変化がで
て、飼料に含む油の質が鰻ににも移り影響しやすく、養殖物では油(不飽和脂肪酸)
が多く濃厚な味を示します。

海にいるさんま、イワシなどには見られない川魚独特の表皮粘膜(ムチン)に含まれ
るピペリジンという物質と脂質、アミノ酸が加熱により結合して独特の香ばしさを
漂わせます。 関東では武士が腹を割(さ)くのを嫌っていたことから背開きにし蒸
し油が少し抜け柔らかくなりさっぱりしたものを焼いていますが、関西では腹開き
でそのままで焼いているので油分が残って濃厚なこってりとした味に仕上がりま
す。天然のウナギは秋に川から海に下る「くだりもの」が太って味がよいとされて
います。成長しきって大きいものほどビタミンA(ドライアイの予防、抗酸化、抗が
ん、皮膚、粘膜の保護作用)含有量が多くなります。

鰻の生でビタミンA2400μg、タンパク質17.1g、脂質19.3g、EPA0.7g、DPA0.4g、
DHA1.3g、オレイン酸6.7g/100g、炭水化物0.3%、灰分1.2g,Na74mg,K230mg,
Ca130mg,Mg20mg,P260mg,Fe0.5mg,Zn1.4mg,銅0.04mg,マンガン
0.04mg,V.D18μg,V.E7.4mg,V.K(0)μg,VB1:0.37mg,VB2:0.48mg,VB6:
0.13mg,V.B12:3.5μg/100g中を含みます。

 肝(きも)は、滋養強壮によいとして一匹から取れる量はわずかですが栄養価は高
く10gでエネルギー12kcal,蛋白質1.3g,脂質0.5g,炭水化物0.4g,灰分0.1g,N
a14mg,K20mg,Ca2mg,Mg2mg,P16mg,Fe0.5mg,Zn0.3mg,銅0.1mg,
マンガン0.01mg,ビタミンA440μg,V.D0.3μg,V.E0.4mg,V.K2μg,VB1:
0.03mg,VB2:0.08mg,VB6:0.03mg,V.B12:0.3μgを含んでいます。


血液中には溶血毒素のイクシオトキシン(ichthyotoxin = ichtyo(魚の) + 
toxin(毒)) があり、生で食用とすると痙攣、吐き気の中毒症状を起こし傷口に
付着すると炎症を起こし、目に入ると結膜炎になるといわれています。加熱によっ
て無毒化、消失してしまいますが刺身にはほとんどしていません。
 主に蒲焼とし、八幡巻き、うな玉、きもは吸い物、串焼きにビタミンA(2400μ
g/100g)の豊富な滋養強壮の食品となります。関東では一般にご飯の上に鰻の蒲焼
を載せますが、関西では蒲焼の上からさらにご飯をかぶせた鰻飯(まんめし)が転じ
「まむし」といわれます。欧州では、燻製、ワイン煮にされています。

水産総合研究センター養殖研究所の田中秀樹ウナギ種苗研究チームが、ウナギの完
全養殖に成功との速報が03.7.16で実用化は、10年後に成る見こみのようです。


 土用の丑の日に鰻を食べる習慣が出来たのは何故(なぜ)でしょう。
鰻の日
  「うなぎの日」を定めたのは、江戸時代末期の学者平賀源内が、夏場にウナギ
が売れなくて困っていた近所のうなぎ屋に看板を頼まれ「土用の丑の日はうなぎの
日」と看板を書いて大々的に宣伝し評判を呼んだことがひろまっていったといわれ
ています。


  鰻にまつわることわざがあります。
鰻にまつわる諺(ことわざ) 
ウナギの寝床は、うなぎが細長いことから奥行きが深く、幅の狭い家のたとえとし
ていわれます。 
「鰻と梅干の食べ合わせ」についてさまざまに、説があり、うなぎ、梅干とも精力
がつきすぎるから、食の進むものどうしでついつい食べ過ぎてしまうから、油と酸
で消化が悪いからと、どれも一理ありそうです。 
うなぎ登りは、鰻が水中でまっすぐに登ることから、物価、景気、地位などがどん
どん上がることに使われます。 
「万葉集」の時代からの“ウナギを食べれば夏負けせぬ”といい伝えられ 大伴家
持の、 「夏やせに、よしという物ぞ武奈伎(むなぎ:うなぎ)取り食(め)せ」
と謳われています。 
  名前の由来についてもいろいろいわれています。
名前の由来
  もともとは「むなぎ」と呼んで、古名の「むなぎ」より「む」は身のことで
「なぎ」は長い、むなぎとは胸黄がなまって、ウナギの胸部が淡黄色を帯びている
ところから言われた説が有力視されます。他にも鰻の形が棟木(むなぎ)に似ている
からともいわれます。

   蒲焼は、はも、あなご、ドジョウなども知られています。その蒲焼の名前の
由来は、現在の開いて串にさして焼く方法でなく、一匹丸のまま串刺しにして焼い
てたれを付けていたようでその形が蒲(がま)の穂に似ていたことから「蒲焼」と名
がついたと「近世事物考(1848年)」によりいわれています。また焼いた魚の色が樺
(かば)の木の皮に似ていることから付けられたという説もあります。そのまま名前
が引き継がれていったようです。すでに室町時代の後期の書物「鈴鹿家記(1399
年)」、「大草家料理書:おおくさけりょうりしょ」にその記載が残っています。現
在の開いてたれを付けて焼きご飯を添える形式になったのは江戸時代中期、安永期
以後(1772年〜1780年)のようです。

土用の丑の日
 今年(2007年)の土用の丑の日は、7月30日です。
暦には、二十四節気や五節句と言った暦日以外に、生活の中から自然発生的に生ま
れた民俗行事・年中行事が古くから記されるようになり、これを総称して「雑節」
と呼んでいます。
土用は、暦の雑節の一つで中国の『陰陽五行説』からきているとされ春は木、夏は
火、秋が金、冬が水といった四季の春・夏・秋・冬の季節に五行の木・火・土・
金・水をあてました。土は、長夏(土用)としています。五行中、木・火は陽に、
金・水は陰に属し、土はその中間にあり土用は土の気が高まる日、夏、酷暑の時期
にあたっているのです。
諸説があり定かではありませんが土が中間に位置することで各季節の中間18日間土
用とも、この期間は立春・立夏・立秋・立冬の前になります。
土用は、立夏、立秋、立冬、立春の前の18〜19日間のことをいいます。とくに立秋
(8/8ごろ)の前の、夏の土用7月20日から始まりその中の丑の日7月30日が土用の丑
の日に当るわけです。土用波、土用干し、土用餅、梅の土用干し、土用灸、土用の
入りは、夏の土用をいっていることが多いようです。
  土用波は、台風の影響で海の高い波のことを、土用干しは、気温の高い、暑い
太陽のもと衣類、掛け軸、書物を陰干しして虫を払うむし干しを意味しています。
土用灸は、夏負けに対処するために土用灸を据えるといわれます。
 
雑節
 主に農作業の生活に合わせて作られたもので年間の季節の農業の日程の節目を表
します。
土用(1/17、4/17、7/20、10/21、土用の丑7/30)、節分(2/3)、彼岸(入・中日・
明3/18〜3/25、9/20〜9/23)、社日(3/25、9/21)、八十八夜(5/2)、入梅(6/11)、
半夏生(7/2)、二百十日(9/1)、二百二十日(9/10)ごろとしています。
  社日(しゃにち). 春分と秋分に最も近い戊(つちのえ)の日。この日、土地
の神社に参拝し、春の社日を春社(はるしゃ)といい春には五穀豊穰(ごこくほうじ
ょう)を祈り、秋には収穫のお礼にお宮参りをする風習があります。

ところで、八目鰻は、
ヤツメウナギはヤツメウナギ科、ウナギ科の仲間ではありません。万葉の歌にもう
たわれ古くから栄養のある食べ物として利用されています。100g生でエネルギー
273kcal,蛋白質15.8g,脂質21.8g,炭水化物0.2g,灰分0.7g,Na49mg,K
150mg,Ca7mg,Mg15mg,P180mg,Fe2.0mg,Zn1.6mg,銅0.15mg,マンガ
ン0.03mg,ビタミンA8200μg,V.D3μg,V.E3.8mg,V.K(0)μg,VB1:0.25mg,
VB2:0.85mg,ナイアシン3.0mg,VB6:0.20mg,V.B12:4.9μgを含んでいます。
           
  どうやら鰻の蒲焼は、旨みがあり栄養価(たんぱく質・脂質[EPA DHA オレイン
酸]・ビタミンA)の高い食材として夏ばて解消には打ってつけであったようです。
平賀源内の知恵と商魂がマッチして私たちの食生活に違和感無く取り入れることが
できたのが今日までも長く習慣として残っていったものと思われます。ちょっと高
いけど鰻の蒲焼は夏負けしない身体を作ってくれそうです。年に一度ぐらいはご賞
味されてはいかがでしょうか。





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