2009/02/13
猫のおきてVol.188「ヒットを招いてほしい、豪徳寺の招き猫」
猫は人の足を踏みながら通る。猫はすりすりする。などなど、どういうわけでだか猫た ちが決まってする行動の数々。このメールマガジンでは、そんな愛らしくも不可解な行動、 習性を「猫のおきて」と呼び、それにまつわるあれやこれやについて大まぢめかつ勝手気 ままに考察してまいります。筆者の周囲の猫たちの日常も、覗いていただけます。 今回は、猫的散策記@豪徳寺。お寺の中も、町の中も、猫おき的にレポートいたします。 ======================================== 猫のおきて Vol.188 ヒットを招いてほしい、豪徳寺の招き猫 ======================================== 久しぶりに豪徳寺に行った。『猫毛フェルトの本』発売を控え、どうかヒトツ、ぜひヒッ トを招いていただきたい! という、信心よりご利益頼みなのが、自分ながら嘆かわしい。 立春すぎ、日差しや風に暖かさが増してきたある日、豪徳寺駅に降り立つ。豪徳寺に向 かう商店街は、店のウィンドウの中に招き猫がいるのはもちろん、店頭のワゴンには猫柄 の商品が並び、シャッターや電柱にも猫の絵。さすがお膝元、猫満載である。 そんな猫的ビジュアルを楽しみつつ商店街をしばらく歩くと、豪徳寺の背後あたりに出 る。そこからお寺の敷地を回りこんでさらに歩くと、山門に至る。 境内には、梅や椿など冬から早春の花が盛りで、時代のついた本堂や鐘楼を彩っている。 そして、本堂に向かって歩を進めると左手に、木肌の色合いを残す新しげな三重塔が見え てきた。以前来たときは、なかった塔である。近年、建立されたらしい。 塔を見上げつつ歩いていると、境内にいたご老人に声をかけられた。いわく「この塔に 猫がいるのご存じですか?」。私は「いる」とはどういうことなのか、招き猫が奉納されて いるということなのだろうか? それとも野良猫が住み付いているということなのだろう か? と思いつつ、「は? この塔に、ですか?」と問い返す。 するとご老人は、持っているアルバムを広げ、「子猫がいるんですよ」と1枚の写真を示 した。見ると、どの層かはわからないが、三重の塔の屋根庇の下に、子猫がいるではない か! え? 何でそんなところに? どうやって登ったんだろう? と疑問に思いつつ、 よくよく見ると、実は木彫りの猫である。装飾として取り付けられているのだった。 「へー、リアルですね!」と驚くと、「ほら、あそこにいるんですよ」と塔のその位置を指 し示してくれる。離れて見れば、本物の子猫がいるかのようだ。 その隣の面には、親子の猫の像もあった。子猫や親子猫の像は、白地に茶斑で、ポーズ もリアル。国宝である日光東照宮の「招き猫」よりも、こちらのほうがかわいらしい。 その他に、観音像を頭上に頂いた招き猫の像と、各面3種類ずつの干支の像もある。干 支の像の鼠のところには、招き猫が一緒に彫り込まれていたのが、さすが豪徳寺である。 どれも高いところにあるさほど大きくない像なので、デジカメの電子ズームでアップに して、モニタで見てようやくそれとわかる。私は、「教えていただかなければ気付きません でした。ありがとうございます」と言った。ご老人は近所にお住まいで、豪徳寺にやって きては趣味として参詣客に写真を見せて説明し、おしゃべりを楽しんでいるのだった。 その後、本堂や招福観音堂にお参りしてから、奉納所に行き、納められたたくさんの招 き猫たちを眺めた。満願なって奉納された像を見て、私もあやかるべく、招き猫を買いに、 受付に行く。そして、ごく小さな豆猫と、3号サイズの招き猫を購入。 さらに、普段はついぞしないことをしてしまった。おみくじを引いたのである。占いに 感心のない私は、前におみくじを引いたのがいつかすら、思い出せない。しかし今回は、 おみくじにラッキーを暗示してほしい、藁にもすがる気持ちである。 するとその結果は! 「吉」であった。 正直なら天の恵みを受けるが、不正直なら罰を受けるという、まあおみくじに書いてあ りそうな条件つきの吉であるし、「待人は来らず」であることにいささかの寂寥感を禁じ得 ないが、「のぞみ事かなう」「あらそい事かちなり」と、概ねいい感じだ。おまけに「職 は土、金、糸に縁あることよし」とある。「猫毛フェルト」は手芸で、「糸に縁あること」 ではないか! うーん、こりゃいいんじゃないの?! と、いい目が出ていると、俄かに占 いを支持してしまう現金な自分である。 そして何よりうれしかったのが、末尾にあった以下の一文。 「いままではけわしき山路こゆるともすえは花さく野辺にいづらん」 ああ、「いままではけわしき山路」だったこと、招き猫の神様(そういう管轄でいいのか) はご存知なんだ、と私はまず、そこにじーんとした。 しかも「すえは花さく野辺」である! このご託宣を信じて、猫毛のプロモーションに注力しよう!と、私は決意も新たに豪徳 寺の境内で、必要以上の握力で、おみくじの紙をがっきと握りしめたのだった。 *−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−*−* ●豪徳寺には文化財が多く、由緒や文化的価値を書いた説明板が整備されていますが、三 重塔は新しい建造物なせいか、説明板はナシ。そんなわけで、猫像を彫った方の詳細は不 明ですが、三重塔を手掛けたのは、山形の宮大工会社「社寺工房上野」さんです。 http://www.shajikobo.com/ ●今回は本文に登場する各種猫像についての人気投票。 豪徳寺の猫像は、ブログ猫おきに画像がありますのでご覧下さい。 http://nekono-okite.cocolog-nifty.com/blog/ 東照宮の眠り猫は以下サイトに。 http://www.nikko-jp.org/perfect/toshogu/neko.html 問:次の猫像の中で、どれが一番好きですか? ◆日光東照宮の国宝「眠り猫」 ┗ http://clickenquete.com/a/a.php?M0000072Q0028521A15f56 ◆豪徳寺の三重塔にある子猫の像 ┗ http://clickenquete.com/a/a.php?M0000072Q0028521A2ab06 ◆豪徳寺の三重塔にある親子の猫の像 ┗ http://clickenquete.com/a/a.php?M0000072Q0028521A39bd1 ◆豪徳寺の三重塔にある観音像を頂いた招き猫像 ┗ http://clickenquete.com/a/a.php?M0000072Q0028521A4fb1f ◆豪徳寺の三重塔にある鼠と一緒に彫られた招き猫像 ┗ http://clickenquete.com/a/a.php?M0000072Q0028521A59734 ◆どれも好みじゃないの ┗ http://clickenquete.com/a/a.php?M0000072Q0028521A6b0e4 ○結果を見る ┗ http://clickenquete.com/a/r.php?Q0028521C5512 ○コメントボード ┗ http://clickenquete.com/a/cb.php?Q0028521P00C38b0 締切:2009年02月21日23時00分 協力:クリックアンケート http://clickenquete.com/ ※アンケートへのご回答、ご記入いただいたコメントにつきましては、「猫のおきて」や 他の媒体に掲載することがございます。予めご承知おきください) ※アンケートのシステム自体についてのご質問は、 クリックアンケート http://clickenquete.com/に直接お願い致します。 ●猫毛フェルト・ワークショップ盛況御礼! 2月11日(祝・水)、茶房高円寺書林の猫毛フェルト・ワークショップがおかげさまで ご盛況にて無事終了。混んでしまったので、窮屈かつ、当方の行き届かないところもありまし て、謹んでお詫び申し上げます。次回WSがありましたら、またおいで下さいませ。 ●本のお知らせ 『猫毛フェルトの本』 発行:飛鳥新社 定価1100円 2月17日〜19日あたりに書店店頭に並ぶ予定ですが、各ネット書店ではもう予約受付中。 各ネット書店のURLを以下にまとめて掲載しています。 http://nekoke.com/Entry/34/ ●豪徳寺の猫像や境内、商店街の写真など、ブログ「猫のおきて」にアップしていますの で、合わせてご覧下さい。 http://nekono-okite.cocolog-nifty.com/ ご感想やリクエスト、お問い合わせもお待ちしています! メールやブログのコメントな どで寄せ下さいませ。 ======================================== 「猫のおきて」(号外)2009年2月13日発行(本来は2の日発行。1日遅れました) 【著者・発行者】馨歩 あらため 蔦谷耕書堂 (猫おきブログを今、この名で運営してますので。あと「蔦谷K」とか。 でも、ケイホでも何でも、皆様の呼びかけやすい名前で、何でも結構です) 【E-MAIL】 bon-neko@mbi.nifty.com 【ブログ「猫のおきて」】http://nekono-okite.cocolog-nifty.com/ 【ブログ「猫毛フェルトの部屋】http://nekoke.com 【@nifty「子猫の町蔵日記」】http://golog.nifty.com/feature/koneko/index.htm 【配信システム】購読申込、購読解除、バックナンバー閲覧は下記にて。 melma! http://www.melma.com/mag/84/m00052884/ ( melma!の購読解除 http://www.melma.com/taikai/) カプライト http://cgi.kapu.biglobe.ne.jp/m/5925.html まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000096408.htm (まぐまぐの購読解除) http://www.mag2.com/m/0000096408.htm 【解除ならびに配信停止について】ご利用の配信システムの手順に従い、ご自分でお手続 き願います。(上記に「購読解除」記載のないシステムは記載してあるURLで解除手続 きできます)※このメールへの返信や発行者宛メールで解除依頼をなさっても、配信停止 はシステム上できませんのでご注意下さい。 ======================================== ■誤字、脱字、文字化け、不具合、御不明点がありましたらご連絡いただければ幸いです。 ■いただいたコメントなどは、記入者にお断りなく、ブログ上及び他の媒体でご紹介する 場合があります。予めご了承ください。 ■「猫のおきて」に掲載されている内容は、ご家族、ご友人などまわりの皆さんにどんど んお広め下さい。その場合「『猫のおきて』で読んだんだけどさ」と言っていただけると 嬉しいです。転載などなさる場合もお知らせいただけると嬉しいです。 < 記事内容の全ての著作権は著者・馨歩に帰属します >



