2008/02/04
ぷろこんエッセイ 第147号 お弁当とデリバリーを結ぶ企画発想
■□■■■■■■□■□■□ ぷろこんエッセイ ■□■□■□■■■■■□■ 現役コンサルタントによるワイルド・コンサルティング・エッセイ 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 第147号 お弁当とデリバリーを結ぶ企画発想 ---------------------------------------------------------------------- 「企画立案で大事なことは、まずは常識にこだわらないこと。そして、生活者 視点ですね。例えば、毎日スーパーに行っていると、180円のホウレン草を 見て『最近値段が上がってきたなあ』と実感する。そういう日常的な感覚の積み 重ねが、新しいアイデアを生む苗床になるんだと思います(後略)」 夢の街創造委員会株式会社 中村利江社長 引用元 http://job.goo.ne.jp/topics/special/iketeru/002.html @@@@@@@@@@@@@@ お弁当やピザ、お寿司、最近はお酒までデリバリーしてくれる『出前館』 を運営するのが“夢の街創造委員会”というユニークな名称の会社。その 名前に惹かれて、上場(大証ヘラクレス)前から注目していました。“ネットと ビジネスの種を結ぶ”と、同社のコーポレイトメッセージにありますが、ネット でちょこっと出前を頼めるのは、ひとつの夢の街のかたちです。 その夢のかたちにいかにたどり着いたのか?それがわたしの興味であり、 今回のテーマです。夢の街づくりのカギを握ったのは現社長である中村利江 さんであり、氏の語られた冒頭のコメントに、夢のかたちにたどり着くお客さま 視点のビジネスの原点と発想プロセスがあります。 それは次の3点でまとめられます。まず商品や消費を見るとき“常識にとら われないこと”、判断する上でのよりどころは“生活者視点”、最後に何度も フに落ちるまで“考え抜くねばり”。 @@@@@@@@@@@@@@ 中村さんは根っからの優れたプランナーで、学生時代に女子大生を集めて、 ンサルタントとして独立し、出前館の運営会社の夢の街創造委員会 のコンサルティングをする中で、「あなたが社長をした方がいい」と乞われて 副社長に就任し、現在の代表取締役に至る。 成功物語こんな感じだが、どんな思考をして「お弁当=デリバリー」に行き 着いたのだろうか? 以下、わたしが実践している思考のプロセスにあてはめてお弁当=デリ バリーのケースを考えました。実際に中村社長にお聞きしてフレームワーク を作ったわけではありません。ひとつのケーススタディとして、普遍性を感じ ていただければ幸いです。 @@@@@@@@@@@@@@ まず基本図(図1)。左の四角形のハコに入るのが「商品やサービス」。 ウチの商品やサービスの一般名称を入れます。“ほっかほっか亭の弁当”では なく“お持ち帰り弁当”です。そこから矢印(→)を右に引いて先のハコが「お客 さまのしあわせな状態」となります。両方のハコの間にあるのが、お客さまが 商品とサービスに求めるニーズや気持ちです。できるだけ数多く列挙します。 商品とサービスを列挙し、それが“お客さまの最もしあわせな状態”の言葉に 圧縮され、さらにビジネスモデルのワンワード、「キーワード」を発想します。 (図1 http://www2.gol.com/users/gowild/files/lunch&delivery01.jpg) 実際にお弁当=デリバリーの流れに沿ってやってみましょう。 まず四角形を描いてその中に“お持ち帰りお弁当”と入れる。その四角形から 矢印(→)を引き、右側のブランクの四角形につなげます。二つのハコの真ん中、 お客さまのニーズと気持ちを「お弁当の場合なら何なのか?」という視点から 挙げてみましょう。 ・・・・ ・容器サイズは大中小しかない ・日替わりがあるとうれしい ・外食は混んでいる ・会議室で食べたい ・みんなでワイワイ食べたい ・ちゃかちゃかっと食べたい ・早メシしたい ・食べながらネットみたい ・安くあげたい ・買いにゆくのが面倒 ・だいたいメニューは一緒 ・弁当屋の待ち時間がいや ・・・・ ランダムで構いませんが、ルールはお客さま視点です。お持ち帰り弁当に おける生のニーズや気持ちをできるだけ挙げましょう。挙げていくと「これは もっともだけど」「これはあんまり」などが見えてきます。どれかしらこれだ!と “光りもの”が見えてくればシメたもの。 何が“光りもの”か、企画者の価値観や経験、センスで判断しますが、その 決め手は“生活者視点”です。「光る」か「光らないか」、売り手でも買い手でも ない“生活者視点”がミソです。 お弁当=デリバリーのケースでは、光りものは「会議室」「早メシ」「日替わり」 「時間」などになります。それらをギュっとすると“持ってきてもらえるとうれ しい”というお客さまのしあわせな状態が見えてきます。そこから“デリバリー” というビジネスモデルのキーワードにまとめるわけです。 (図2 http://www2.gol.com/users/gowild/files/lunch&delivery02.jpg) 改めて“凄い”と思うのは、ほっかほっか亭の弁当は、従来「お持ち帰り弁当」 だったわけです。「デリバリー」というキーワード、同社の事業理念を真っ向 から否定しています。しかしお客さま視点はたいていそんな結論になります。 @@@@@@@@@@@@@@ もちろん一回でハマるアイデアが出ないときもあります。あきらめないで粘り 強く考え抜くのがたいせつです。ノートに書いて幾度も振り返ってもいい。ひとり でやるよりふたり、三人寄れば文殊の知恵で三人でやるもの効果的。“うふふ” な発想のコンサルタントが欲しいときはお呼びつけください(笑)。粘り強くお客 さまの真ん中にあるニーズの鉱脈を掘りつづけるのが企画の本質です。 このフレームワーク、汎用的な使いかたもできます。商品・サービスのところを “今の自分”として、お客さまがしあわせな状態を“自分がしあわせな状態”に 読みかえます。2つのハコの間には「自分のスキル」「やりたいこと」「できること」 「経験」・・・を書きだしてみる。そこから光りものを探しましょう。 「いくらやっても何も光が見えてこないじゃないか!」とヒラめいたとしても、それ はわたしの責任ではないハズですが(笑)。 2008年2月4日発行 【ブログ 「マーケティング・ブレイン」】 http://marketing-brain.cocolog-nifty.com/ 【Business Media 誠 新連載 “うふふ”マーケティング】毎週木曜掲載 http://bizmakoto.jp/ 【新著『顧客視点の成長シナリオ』 経営を考える秋の夜長に!】 http://www.firstpress.co.jp/ 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 発行者 郷 好文 連絡先 gowild@gol.com ホームページ http://www2.gol.com/users/gowild ---------------------------------------------------------------------- このメールマガジンは、『まぐまぐ』 http://www.mag2.com/ を利用して発行 しています。解除は http://www.mag2.com/m/0000096057.htm からできます。 ---------------------------------------------------------------------- ==[ ▼PR ]========================================================= 「ぷろこんエッセイ 〜 現役コンサルタントによるワイルド・コンサルティング・ エッセイ」 コンサルティング・プロジェクトの成功・失敗の本質を、さまざまな角度 から毎号本音で語ります。オモシロおかしく足掛け5年目に突入! ★http://www.mag2.com/m/0000096057.htm ☆ ホームページ http://www2.gol.com/users/gowild ========================================================[ ▲PR ]===


