2007/10/02
元宝塚歌劇団水穂葉子のおもしろエッセイ第59号
◎元宝ジェンヌ“あべこべ”こと水穂葉子の「おもしろエッセイ」 第59号 2007年10月2日 宝塚在籍28年、そして退団後多くの方々の御贔屓で続けさせて頂いた 銀座の“グルービーハウス あべこべ”での日々、在団中から今に至る 数多くの海外旅行、宝塚時代の地方公演や国内旅行、食べることとTV 大好き(特にスポーツ)etc そのひとつひとつが私の素晴らしい宝物と なっています。 その宝物を「おもしろエッセイ」の形で皆様にお裾分けさせて頂きた いと存じます。 ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ 【今日のタイトルは“唯一知ってる、喋れるドイツ語”】 ダイニングキッチンにある冷蔵庫のドアにハイデルベルグで買ったマグネット がつけてあります。 そのドアを開け閉めする度にハイデルベルグ城、アカと緑の可愛い民族衣装の お人形さんと、ハイデルベルグを流れるネッカー川のマグネットが目に入りま す。 前にもこのメルマガで書いたけれどドイツは本当にあちこち旅をしました。 フランクフルト→ハイデルベルグはインターシティーで一時間半程、ゆっくり ハイデルベルグで遊んで又フランクフルトに帰って来るにはとても行きやすい 所です。 一番初めに訪れたのは今から十七年程前、その時は宝塚のもと下級生の七色さ んと、もう一人ヨーロッパをよく知っている方と三人で行きました。 学生の街、ハイデルベルクがすっかり気に入り、なじみ、次には幼稚園からの 友達をぜひ連れて行こうと思い立ったのが今日のお話の始まりです。 前回は喋ることにまったく心配ない人が御一緒だったのですが今回は二人丈! しかもドイツ語ナンテ全然判らないというわけですから....それで絶対に必要 な言葉丈は宝塚で覚えたセリフのように覚えようと、ドイツ語の堪能な知人に あるドイツ語を習いそれをしっかりとセリフのごとく覚え勇んでフランクフル トの中央駅に向かったのです。 いくらドイツ語知らないと云ったって、朝、晩の挨拶、“何々して下さい(ビッ テ)”そして私は“ハウプトヴァンホフ(中央駅)”“ラートハウス(市庁舎)” “シュロス(お城)”これは前から覚えてました。 なぜならヨーロッパの街の場合、この中央駅から列車は出る、そして街のどこ どこナンテことになるとこの市庁舎等は街の中でも目立つ、そんなことから覚 えましたが、ちゃんとした文章になるようなことは喋れません、でもこのハイ デルベルク行きに際して誰も頼れないからこのセリフ?を覚えたんです。 ツバイ(二枚)、カルテ(切符)、ナッハ(to)、ハイデルベルクヒンウント ゥールック(往復)、ビッテ(下さい)この数がいまだ1〜3迄しかドイツ語は 云えないので(と云うより覚える気がないかも知れないけれど.....)だから 三人以内でしか行けません。 サアーその日張り切ってフランクフルトのハウプトヴァンホフの窓口で云いま した。“ツヴァイ、カルテナッハ、ハイデルベルク、ヒンウントゥールックビ ッテ!”何とスムーズに二枚往復切符が手渡されました。 バンザーイッ!すっかり気をよくして乗ったインターシィティー、着いたハイ デルベルク、早速タクシーに乗って“シュルス、ハイデルベルグ、ビッテ” ハイデルベルグの真中を流れているネッカー川を見渡せる小高い山の上に、 ハイデルベルグ城はあります。 ゆっくり見学して、サアー山を降りてハイデルベルグの街へということなので すが、その時はたしか二月頃だったのでケーブルがあるのですが冬で止まって たので、お城のそばのおみやげを売っているお店に入ってタクシーを頼んだの です。そのお店の人がとても暖かく、親切だったのを覚えています。 その時に買ったのがそのマグネットだったのです。 タクシーに乗って云いました。“ラートハウスビッテ”ハイデルベルグのメイ ンストリートは、その市庁舎からまっすぐの一本道、実に判りやすい街です。 学生の街らしく、左右に沢山の文房具屋あり、素敵なノート等手にとってみま した。 そして名前は忘れましたが有名な玩具屋さんがあって、イロイロ木造りの可愛 いゝ玩具があったのを想い出します。 その通りをブラブラしてお茶を飲んだり、ケーキを食べたり、そしてフランク フルトに着く頃は夕食時をすぎるからと、しっかり夕食もすませ、サアーあと は帰る丈と、でも駅ではしっかりと時刻表も見てプラットフォームのNoも見て そのホームに降りて行ったんです。 列車が来る二十分程前なのにそのプラトホームに誰も降りて来ないし、その列 車が入って来る筈の所には前から列車止まってる、一体どうなってるの?例え 何かスピーカーで云ってたってドイツ語ナンテ判らないし、夕方になり、寒さ もきびしくなり、どうしようかと思った時に、その列車の運転手さんか、誰だ か判らないけれど、とにかくおじさんが降て来たので、“エックス キューズ ミー”と云ってその切符を見せたんです。 そのとたん、そのおじさんが大きな声で“ガッハ ガッハ”ドイツ語ナンテサッ パリ判らない我々にとって、ドイツ語はガーガー聞こえるんです。 だから手ぶりで“判らない”そして普通の声で日本語で“判らない、判らない” とくりかえし云ったら、そのおじさん、もっと大声で“ガッハ、ガッハ”云うん です。 そりゃ親切心で云ってるのかも知れないけれどあまりにも大声のおじさんにこっ ちは声なら自信があります。 その倍程の大声で“判らへんと云ったら判らへーん!”ナンデこういう時には 必ず大阪弁になるんでしょうか?その大声でワメイたらそのおじさん“オー!” と云ってハムレットみたいに頭かゝえるんです。 頭、かゝえたいのはこっちだヮー.....。 私の友達はこの様子を遠くから見てゝ、あんなに笑ったことはない、久し振り に、ぜん息が出そうになった程笑ったと云うんです(ちなみに彼女は小さい時 ぜん息だったので...) つい最近もその話をして又 ひっくり返る程笑ってました。 どうしてフランクフルトに帰ろうかと云う責任感、夕暮れ迫るハイデルベルグ のプラットホーム、この孤独感判りますか? フト隣のプラットホームを見たら、大勢という程でもないけれど人が居たので、 階段を上がって下りて、優しそうなジェントルマンを見つけて、又々“エックス キューズミー”と云ってきっぷと時間のことを云ったらその人は英語で(英語な ら何とか聞き取れます)その列車はやめになった、次はここで待ってたら来るか ら大丈夫と、親切に教えてくれました。 日本に帰って云ったら日本丈だそうです。時間通りにきちっと列車が来て時間通 りに発車するのは、そりゃ台風とか地震があった時は別ですが、日本人は几帳面 だからと云ってました。 ヨーロッパの列車でこの列車やめた、ナンテのはよくあることだと..... そう云えば、もっと前、イタリーのアッシジからろーまに向かう列車が、大い ばりで?おくれて来て、でも乗る人も、乗ってる人も全然気にしてなかったこ と...何はともあれ、ヨーロッパを旅する時は、だんぜん列車の旅をおすゝめ します! ネッカー川の流れと共に、ハイデルベルグの山々、丘の木々も、きっと大分色 づいて来ている頃でしょう。 先日初秋刀魚を食べました、とてもおいしかったです! さわやかな秋!食欲の秋です! 素敵な毎日を! 涼しくなって来たのでチョットおしゃれな毎日を.....では又! ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ 朗読した『元宝ジェンヌ“あべこべ”こと水穂葉子の「おもしろエッセイ」 第55号』をポッドキャスティングにアップロードしてみました。 http://www.voiceblog.jp/chinyanairo/325554.html にありますのでお聴き下さい。 ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ◎私あてのお便りは rainbow@kpe.biglobe.ne.jp にお願いします。 ◎・私の「あべこべのお店」 http://www7a.biglobe.ne.jp/~zakkyo/abekobe-top.html も是非ご覧下さい。 ・ほんの3枚だけですが現在の“花の道”の写真を載せてみました http://www7a.biglobe.ne.jp/~zakkyo/hana.html ◎バックナンバーは http://backno.mag2.com/reader/Back?id=0000095837 からご覧頂けます ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ◎このメールマガジンは「まぐまぐ」 http://www.mag2.com/ のご協力で発行しています。 ◎元宝塚歌劇団・水穂葉子の「おもしろエッセイ」の購読登録・解除は http://www.mag2.com/m/0000095837.htm からどうぞ


