2009/10/21
異文化理解のすすめ 第0163号
ALOHA! 皆様、お健やかにお過ごしのことと思います。 日本の季節の変わり目に、 私の人生にも大きな変化が訪れました。 心の準備は出来ていましたので、 今は悲しみよりも満足感で一杯です。 私の父が、10月17日の夜に他界しました。 昨年の9月に私が日本にきて以来約一年間、 父と過ごした150時間余りの時間は実に充実した、 貴重な時間でした。 4年前の2月には、母の様態の変化の知らせで、 急遽3日間の休暇を取ってハワイから来日した時は、 施設のベットの上で両手をベットに縛られ 骨と皮だけになっていた母にショックを受けました。 私はベットから母の手を解き放ち、 ハワイから持ってきたバレンタインのぬいぐるみを握らせました。 不安におののく目をした母の手や足をさすり、出来る限りの スキンシップで、温もりを伝え合いました。 3日目、私がホノルルへ発ったその夜中に、母は1人で旅立ちました。 17年前に、“自分達の人生はもう短いけれど、孫達の人生はまだ 長いのだから孫達のことを考えてあげなさい。”と言われ、 ハワイに家族で移民した私達ですが、 本当にあの時移民してたのは、最良の判断であったと思います。 末の息子が,米国本土で姉達が卒業した同じ大学に入学した後、 “今度は父の傍に行きなさい”と、私の米国の家族の支えがありました。 ですから、父がまだ健全で完璧なコミュニケーションが出来る状態の昨秋から、 脳梗塞がすすみ言語障害が起こってさえも出来るコミュニケーションへと変っても、 父の心に充分に沿うことが出来ました。 17日の夜私が病院に呼ばれ、危篤状態の父の腕をさすっていると、 深く息をして、父は目を閉じました。 その目に一粒の涙が浮かんでいました。 この一年間の父との思い出は、私の今までの人生における父との コミュニケーション以上に凝縮されています。 何よりも、オバマ米国大統領の当選演説をテレビで一緒に見たり、 鳩山政権誕生の新聞の見出しを父に見せたりしながら、日米そして 世界の変革の時代を父と分かち合う機会にも恵まれました。 そして、この一年日本の四季の美しさを、17年ぶりで 私が愛でることが出来たのは、父から貰ったプレゼントであったと思います。 この間、父との心の交流記録を、3人の米国に住む子ども達にメールで 幾度も送信しました。 ですから、父の人生の最後にも、 米国にいる主人も3人の子ども達の心も、私と共にいてくれました。 葬儀に参列した人達の中から、 “これからの日本人に必要なことは何ですか?”と尋ねられました。 “照れないで、家族を周囲の人達を、そして自分を誉めてあげてください。 そうすると、自分の気持ちが軽くなり、モット自由に解放されます。 あなたの思いを閉じ込めないで、周囲の人達に伝えて下さい。 奥様と,お孫さんたちと,遠慮なくコミュニケーションして下さい。 例えこれから日本社会がどのように変化しようとも、 動じない強い心を持つためには、 家族や周囲との愛情が欠かせません。” な~るほどとの、笑顔が返ってきました。 父の他界を機に、私と日本との結びが一つ解けた思いです。 でも、これはあくまでも便宜上の結びつきで、 何かより大きなエネルギィーを受け継いだ気もいたします。 それが何であるのか探る為に、又私の新たな一章が始まります。 すばらしい家族をもてたことに、 感謝しながら、、、、、、、、、、、、、、。 金木犀の甘い香りが、澄んだ風に乗って流れてきます。 今日という日が、あなたにとても素晴らしい一日となりますように! ノブコ タカハシ ムーア ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
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