【BRASIL NEWS】ニッケイ新聞メルマガ版 312号
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【BRASIL NEWS】ニッケイ新聞メルマガ版312号 2008/07/19
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これであなたもブラジル通!!! 様々な顔を持つこの国の魅力の一端を紹介
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ニッケイ新聞編集部
===コラム「樹海」===
移民百周年記念式典開催で、サンパウロ市のサンボードロモが沸いていたと同じ
時期、NHKのテレビで、家をローンで購入するブラジル人デカセギが少しずつ増
えている、と報道していた。二十四年もの長期ローンをくんでいるというのである。
この「長さ」は、支払いが親子二代になるな、といったことまで想像させる▼なぜ
家購入に踏み切ったのか、その理由の第一に子どもの教育を挙げていた。子どもは、
もはや、ポ語よりも日本語になじんでいる、それが最大の理由。永住である▼識者
は、人が生きていく上で、母語(ぼご)が必要だという。二つの国の言葉をどちら
も不完全に身につけたのでは、将来なにかと困る、といっている。一つの言葉で自
身の意思をきっちり伝えられるようでなければ、どこの国で生きるにせよ、危うい
という考え方である。家を子どものために長期払いで購入することを決めた人たち
は、その辺のことを肌で感じ取っているのではないか、と思われる▼デカセギは、
八〇年代の後半から増え出して二十年。ブラジルへの日本人移民の数をすでにしの
ぐ。しかし、笠戸丸のサントス着港日のような日はない。永住人口も次第に増えよ
うというのに、在伯日系人のように「記念日」が存在しない。日本の永住者たちに
そうした日が設けられてもおかしくはない▼ともあれ、わが家購入者には、大きな
決断があった。こういう人たちが、みずからの「移民の日」を設定し、みずから祝
う気持になるのはいつの日か。(神)(2008年07月18日)
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****▽ニュース目次▲**********************************************
●今週のおすすめ記事●
○日系社会
■三井物産=USP法学部に冠講座開設=次の百年睨んだ人材を=各界の第一人者
が講義
■湖西ブラジル人殺害事件=帰伯した妻らが警察で供述=食い違う容疑者との言い
分
■きょうから県連日本祭=44県人会が食で出店=〃お国自慢〃楽しんで
■盛大に30回目の七夕祭り=リベルダーデ=風にたなびくポ語の短冊=母県、仙
台からも慶祝団=副知事「本場と同じレベル」
■注目浴びる響ファミリー=苦難乗り越え脚光浴びる=15日からディナーショー
■百周年=6度目の地域リーダー交流=11県から20人参加して
■笠戸丸沖縄移民の子孫=26日に初めての集い=沖縄県人会
○ブラジル社会
■スラム街高層化始まる=人口膨張率は7倍=横は限界、残るは上だけ=合併によ
る自治体化進む
■法定アマゾンの伐採続く=世界の地表24%破壊の一端=目先に捕われず将来見
極めを
■TAM機事故から1年=見つからぬ遺体、進まぬ賠償=原因調査結果にもばらつ
き
■繰り返される誤認、誤射=1カ月の間に7人は死亡=リオ市では軍警の講習会も
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★日系社会
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■三井物産=USP法学部に冠講座開設=次の百年睨んだ人材を=各界の第一人者
が講義 2008年07月19日(土)
日伯間の理解を深め、更なる発展・文化交流拡大を促進する人材を育てるために、
三井物産(本社=東京都、槍田松瑩社長)は、サンパウロ大学(USP)法学部に
冠講座を開設することを決め、十八日午前、聖市サンフランシスコ広場にある同学
部役員室で調印式を行った。創立百八十一年を迎え、十人の大統領と多数の法務大
臣を輩出してきた由緒あるこの州立大学に、日本企業が協定を結ぶ形で冠講座を開
くのは初めて。
一流の講師による講座で、次の百年間を睨んだ人材育成を――。三井物産の申し
出により、移民百周年(日伯交流年)という節目に新しい取り組みが始まった。
ブラジル三井物産の中山立夫社長は「本講座を通じてブラジル人の日本社会・文
化等への理解を深め、将来にわたって両国の友好の更なる発展と交流拡大に貢献で
きる人材の育成を支援していきたい」とのべた。
これに対し、ジョアン・グランジーノ・ロダス法学部長は「貴重な資金を有効に
使い、期待に添える人材育成で応えたい」と感謝した。
同学部国際法・国際関係研究会からジョゼ・カルロス・マガリャンエス教授、パ
ウロ・ボルベ・カゼラ教授、同社の浅野英樹取締役も立ち会い、協定書に署名され
た。
同社の名を冠する講座の内容は、時流に合わせたテーマを、同学部との合議によ
って決定し、多岐に渡る分野を扱う方針。第一回目の講座は九〜十月頃で、各分野
に造詣の深い第一人者に担当してもらう。
加えて、日本文化や社会関連の書籍類を集めた三井物産文庫(仮称)や冠講座受
講者を対象にした短期の日本留学プログラムなども設置する方向で検討されている。
同社は今後一年間で約五万ドルを、二月に設立されたブラジル三井物産基金を通
じて寄付し、同基金と同学部から選出されたメンバーによる運営委員会が実施して
いく。
同社はすでに中国、ロシア、ベトナムでも冠講座を実施しているが、中山社長は
「世界最大の日系社会を有し、その方達の努力の成果もあり、非常に親日的な国で
すので、やはり他の国々とはひと味もふた味もちがった意義がある」と強調した。
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■湖西ブラジル人殺害事件=帰伯した妻らが警察で供述=食い違う容疑者との言い
分 2008年07月19日(土)
静岡県湖西市の山道で六月十四日、ブラジル人ロドルフォ・ロケ・シャベスさん
(当時35歳)が遺体で発見された事件で、事件後帰伯した被害者の妻と知人男性
がマット・グロッソ州の警察に出頭していたことが分かった。同州の地元紙「Diario
da Serra」が十六日付けオンライン版で報じている。日本では事件後知人のブラジル
人女性が死体遺棄容疑で逮捕(後に処分保留で釈放)されているが、殺害に関する
両者の供述は食い違っている。日本の捜査本部は帰伯した二人を国際手配する方針。
事件が国外犯処罰問題に発展する可能性も出てきた。
日本の報道によれば、刃物で胸を刺され頭部を殴られたシャベスさんの遺体が発
見されたのが先月十四日。シャベスさんは七日、同県新居町にある派遣先で勤務後
に行方不明になっており、この日に殺害・遺棄されたものと見られる。遺体発見後、
派遣会社からの通報で身元が確認された。
新居署捜査本部は二十八日、被害者の交際相手カリーナ・カト・マセド(29)
容疑者を死体遺棄容疑で緊急逮捕。別居中の妻フレデイグラニア(34)の交際相
手マウロ・タダウ・ヤマシタ(36)の車からシャベスさんの血痕が検出されたこ
とから事件との関わりを調べていたが、二人はシャベスさんの妻の病気を理由に会
社を退職、六月十二日にブラジルへ向け出国していた。
静岡新聞によれば、三人は同じ職場で働いていた。
マセド容疑者は、シャベスさん夫妻が容疑者宅のアパートでトラブルになり、妻
が夫を刃物で刺したと供述。その後四人で二台の車に分乗して遺棄現場付近に向か
ったと話しているという。同容疑者は「車の中では男性は生きていた」と説明。殺
害については否認している。
これに対して、帰伯した二人の供述は異なる。
「Diario da Serra」紙によれば、二人は現在マット・グロッソ州北部フェリス・ナ
タル市の農場に居住。クイアバから四百五十八キロ離れたベラ警察署へ出頭し、事
件について供述し、無罪を主張している。
警察の発表によれば、妻は、マセド容疑者とシャベスさんが自宅で口論となり、
シャベスさんが刃物で妻と容疑者を脅した後もみ合いになり、容疑者がシャベスさ
んを刺したと供述。その後男性を呼んで病院に向かったが、その途中でシャベスさ
んが死亡したと話している。
捜査本部は殺人容疑で帰伯した二人の逮捕状を請求するとともに、国際手配の手
続きに入る方針だという。マセド容疑者は十八日、共犯として殺人容疑で再逮捕さ
れた。
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■きょうから県連日本祭=44県人会が食で出店=〃お国自慢〃楽しんで
2008年07月18日(金)
第十一回目を迎えるブラジル日本都道府県人会連合会主催「フェスティバル・ド・
ジャポン(日本祭、加藤恵久実行委員長)」が、きょう十八日から二十日までの三日
間、イミグランテス展示場(Rod.dos Imigrantes,Km 1.5)で開かれる。移民九十周年
を祝った九八年、郷土食・郷土芸能の紹介を目的に始まった日本祭。十年を経てラ
テンアメリカを代表する日本文化イベントに成長した。日本文化紹介もさることな
がら、来場者の楽しみは、なんといっても各県自慢の郷土食。今年は四十四県人会
が自慢の郷土食を振舞い、来場者を楽しませる。
北海道・東北地方では、北海道の焼きニシン、北海ちらし、青森のりんご製品、
秋田のきりたんぽ、岩手の盛岡冷麺、山形のシソ巻き、宮城の牛タンそば、牛タン
弁当、はらこめしなど。
今年初めて出品される岩手の盛岡冷麺は、キムチを使ったピリッと辛いスープが
特徴。スープは日本から取り寄せている。今回初めて作るために、三百食用意し、
十レアルで販売する。また、三陸わかめうどんは、八レアルで六百食用意している。
秋田は、きりたんぽを三百本用意、一杯十レアルで販売する。レイ・セッカの影
響で酒類の販売が危ぶまれたが、指定された場所で販売する。郷土の酒高清水を使
ったサケピリーニャのほか、一升ビンを六十五レアルで、小ビンを三十レアルでそ
れぞれ販売する。
関東地方は栃木のギョウザ、茨城の茨城風レンコンパステル、東京の雷やきそば
など。
中部地方は、新潟の餅、笹だんご、越後うどん、石川の三色おはぎ、長野の野沢
菜、山梨のほうとう、静岡の鰻、新茶、岐阜の朴葉寿司、愛知の味噌串カツ、福井
の越前おろしそばなど。
静岡の鰻の蒲焼は、今年も五百〜六百食を用意する。鰻を会場で焼いて、ご飯の
上に乗せて、丼として販売する。一食二十五レアルと高価だが、味は県人会の折り
紙つき。また、新茶を一杯五十センターボで販売する。
今年初参加の岐阜は、岐阜の名物朴葉寿司を千二百食用意。チラシ寿司を母県か
ら持ってきた朴葉で巻いて、独特な味と香りを楽しめるようになっている。お弁当
と朴葉寿司単品の形で販売するが、値段は未定。
近畿地方は、京都のみたらしダンゴ、滋賀のシジミ炊き込みご飯、兵庫のたこや
き、奈良の柿の葉寿司、和歌山の関西風お好み焼きなど。
滋賀のシジミ炊き込みご飯は、三百食用意。四・五〇レアルで販売する。また、
今年初取り組みの関西風串カツは二千四百本で、トンカツソースと味噌入りマヨネ
ーズの二種類用意し、一本三レアルで販売。
中国・四国地方は鳥取の大山おこわ、岡山のきび団子、広島の広島風お好み焼き、
香川の讃岐うどん、徳島の徳島ラーメン、高知のカツオのたたき、土佐餅入りうど
んなど。
徳島は、日本から取り寄せた徳島ラーメンを販売。小さめのお椀で、一杯五レア
ルの予定で、三百食を用意。ワカメなどを乗せた独特の御当地ラーメンだ。また、
徳島のワカメや味付け海苔などの海産物を販売する。
九州地方は福岡の博多ラーメン、千鳥万十、長崎の長崎うどん、熊本のからしれ
んこん、太平燕、イキナリダゴ、大分のだんご汁、トリメシ、鹿児島のかるかん饅
頭、薩摩揚げ、さつま汁、沖縄の沖縄ソバ、サーターアンタギーなど。
このほか、希望の家、こどものその、やすらぎホーム、憩の園、カルモさくらの
会、援協あおぞら、弓場農場なども出店する。
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■盛大に30回目の七夕祭り=リベルダーデ=風にたなびくポ語の短冊=母県、仙
台からも慶祝団=副知事「本場と同じレベル」 2008年07月15日(火)
サンパウロの冬の風物詩『第三十回サンパウロ仙台七夕祭り(30。TANABATA
MATSURI-Festival das Estrelas)』が、宮城県人会(中沢宏一会長)主催で、十二、
十三日の両日リベルダーデで行われた。移民百周年の今年、七夕祭りは三十周年を
迎え、宮城県から伊藤克彦・副知事ら約六十人もの祝賀団が参加。会場はびっしり
と集った日系人やブラジル人の老若男女に埋め尽くされた。主催関係者によれば、
二日間で約十万人が訪れたと見られる。初日午後の開会式は連邦議員はじめ多数の
来賓が出席、ジルベルト・カサビ・サンパウロ市長も顔を出すなど、盛大に行われ
た。
七夕祭りはACAL(リベルダーデ文化福祉協会、池崎博文会長)の協賛で両日、
雲ひとつ無い晴天に恵まれた。約二百五十本の七夕飾りと短冊で鮮やかに彩られた
リベルダーデの会場は、人でごったがえした。焼きそばや手巻きずし、パステルな
どの屋台や、手芸品などを売る店がたち並び、願いの種類ごとに用意された六色の
短冊はひらひらと風に舞い彩りを添えていた。祭りの飾りを背景に写真撮影をする
家族連れやカップルの姿が絶えなかった。
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■注目浴びる響ファミリー=苦難乗り越え脚光浴びる=15日からディナーショー
2008年07月15日(火)
「たかがブラジル人と日本で思われているのをぶち壊したい」と威勢のいいセリ
フを吐くのは日系三世、響彬斗(27・ひびきあきと)さん。自らが座長をする大
衆劇団「響ファミリー」を率いて今年初めて、本格的な里帰り公演を伯国各地で行
い、大盛況の盛り上がりをみせているが、最初から順風満帆だった訳ではない。大
衆芸能にかける思いを聞いてみた。
◎ ◎
「僕は日本語が書けないから日本では差別されるんです」。北海道で生まれ、リベ
ルダーデで育って日本舞踊、和太鼓、歌などの素養を身につけていた彬斗さんは、
本格的に芸事を勉強しようと思い立ち、二〇〇〇年三月に訪日した。
色々な芸が活かせる場として大衆演劇の世界に踏み込んだ。本名の松井滋樹にち
なんで「ブラジルしげき」と芸名を付けられ活動した。〇三年には弟、一真(かず
ま、23)さんも後に続いた。でも肌合いが合わず、最終的には退団…。「あの世界
は人間関係が難しい」と多くを語らない。
数カ月間、佐川急便の倉庫やレストランの厨房で働いたり、アルバイトを転々と
した。「日本語が書けないから、いい仕事はみんな断られる」。いくら日本語がペラ
ペラとはいえ、伯国育ちの日系三世だ。読み書きまで日本人並みになるのは難しい。
そんな時、妻・悠嘉さんが近くの店で何気なく談笑していて「夫が大衆演劇をや
っている」というと、店主の奥さんは「それなら老人ホームでやってよ」と頼まれ
た。
これが転機だった。
〇五年七月、東京都足立区友愛の里という老人ホームで三日間公演した。「初日を
見たある老女が二日目には口紅をつけ、三日目には綺麗な服を着てきて感動した」
と振り返る。「すごく純粋な反応で感動した」。
その時の成功がキッカケとなり、口コミで公演依頼が次々に入るようになった。
「多いときには月に十七公演という時がありました」。老人ホームを中心に公演する
ことで、従来の大衆演劇とは一線を画した独自の活動となった。
「リベルダーデで育ったから今の自分がある。これがなければ、ただのブラジル
人。日本で、たかがブラジル人と見られているイメージをぶち壊したい。着物を付
けたとき立ち姿とか、ここで習ったものを活かしてアピールしたい」。
今回の来伯は百周年と重なり、十八日のブラジリア下院議会での慶祝セレモニー
でも注目を浴びた。
〃たかがブラジル人〃と思われている日系三世が、日本の伝統的な大衆文化を武
器に、ブラジルで評判を呼んでいる。
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■百周年=6度目の地域リーダー交流=11県から20人参加して
2008年07月17日(木)
ブラジルと日本の交流促進を目指す「二十一世紀の日伯地域リーダー交流事業」
が十八日から、百周年記念事業の一環としてブラジルで実施される。一九九〇年か
ら続く同事業。今回は日本の十一県から二十人が来伯し、各地で交流事業に参加す
る。日本側訪問団の来伯に先立ち、ふるさと創生協会の菊地義治副会長、平山イナ
シオ秀夫副会長、吉村幸之会計が本紙を訪れた。
ふるさと創生事業は九〇年に竹下登総理大臣(当時)が、二百五十人を訪日させ
たことに始まり、九六年に百人、日本移民九十周年の九八年に五十六人がそれぞれ
訪日した。
一方日本からは、日伯修好百周年の九五年に百人、日本移民九十五周年及び戦後
移住五十周年の〇三年に五十人が来伯し、今回が三回目となる。
九八年からは参加者が往復費用を負担し、滞在費用は、滞在側が負担している。
ブラジルから同事業で訪日している人たちの中には、現在県人会や日系団体の会
長などをはじめ、日系社会で活躍している人も多い。
百周年事業の一つとして実施される今年は、ふるさと創生協会、ブラジル日本文
化福祉協会、ブラジル日本都道府県人会連合会、ブラジル日本移民百周年記念協会
が共催する。
一行は十八日に着聖後、サンパウロやブラジリア、リオ・デ・ジャネイロに滞在
し、各地で交流を深めていく。滞在中は、フェスティバル・ド・ジャポンの見学や、
各県人会の会員宅でホームスティなども行なう予定。一行は二十五日に離伯する。
菊地副会長は「両国の交流の輪を広げる重要な事業」と位置付け、「優秀な人たち
が来伯したり、訪日したりしているので、両国の将来にとって大きな財産になるは
ず」と同事業の意義を語った。
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■笠戸丸沖縄移民の子孫=26日に初めての集い=沖縄県人会
2008年07月17日(木)
第一回移民船「笠戸丸」で移住した沖縄県人の子孫の集いが二十六日午後二時か
ら沖縄県人会館サロン(Rua Tomas de Lima,72)で開かれる。
この催しは、県人移住百周年にむけた行事として、子孫、県人会関係者らが一カ
月ほど前から準備を進めてきたもの。同種の企画は「初めてではないか」という。
当日は、出席した子孫が家族の歩みなどを紹介するほか、沖縄芸能の発表などを
行い、交流を深める。会場では写真や家系図なども展示する予定だ。食事は一皿持
ち寄り。男性には飲み物代として会費十レアルを予定している。
「祖父母同士が知り合いでも、子供たちが知らない場合もあるんですよ」と話す
のは、自身笠戸丸移民の子孫で世話人を務める与那嶺ルーベンスさん(三世)。「共
に働き、苦労した移民の子孫が集まることは大切なことだと思う」と集いの意義を
語る。
沖縄県人移住百周年実行委員会事務局長の宮城あきらさんは、「散り散りになった
笠戸丸移民の子孫が集まって家族の歴史を語り合うのは初めてのこと。この集いが、
新しい百年の歴史をつくっていく契機になれば」と話した。
笠戸丸で渡伯した県人は三百二十五人。現時点で四十一家族と連絡が取れており、
三十家族百二十人ほどが参加する見通しだという。連絡のついていない人、把握し
ていない人もあると思われることから、同会では現在も広く参加を呼びかけている。
問い合わせは沖縄県人会(11・3106・8823)まで。
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★ブラジル社会
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■スラム街高層化始まる=人口膨張率は7倍=横は限界、残るは上だけ=合併によ
る自治体化進む 2008年07月15日(火)
聖市役所住宅課(Habi)は十二日、聖市の人口増加率〇・六%増に対しスラム
街居住者が四・二%増で膨張と発表したことを十四日付けフォーリャ紙が報じた。
スラム街は人口増に対し、全市街地に占める面積の割合縮小で、スラムの垂直化が
始まり合併がブームになっている。
二〇〇〇年から二〇〇七年にスラム街の人口は、六六〇%増えた。高級住宅街モ
ルンビーに隣接するスラム街パライゾポリスは一九六〇年ころ、森の中であった。
それから四十年の間に、掘っ立て小屋が所狭しと林立した。
やがて掘っ立て小屋は煉瓦造りに変わり、今は屋上に階を重ね始めた。これを都
市の密集化と呼ぶ。パライゾポリスは立錐の余地もなく、新たに掘っ立て小屋を建
てることは不可能だ。
しかし、地方から知人を頼って上京する者は、後を絶たず超満員だ。残る道は、
上に伸びるしかない。スラム街の出産率と児童の扶養数は、一般市民のそれより遥
かに多いから、スラムの人口膨張率も高い。
聖市の住民は、一平方キロメートルに二万三千人が居住する。ベラ・ヴィスタ区
のスラム街は同面積に六万五千人が居住する。住宅密集地域は空気の循環が悪く、
伝染病が感染し始めたら、ひとたまりもない。
市当局も過去二十一年間はスラム街の撤去に努力し、五百四十八カ所の移動や合
併を行った。二〇〇一年以降、新たに発生するスラム街は年間十カ所以下に止まっ
た。特に南部水源地帯のスラム街は東部へ移動させ、住民を半分に減らした。
家賃を払う経済力がない低所得者は宅地造成が不可能な空き地を狙う、と関係者
が警告している。聖市北部ならカンタレイラ丘陵地帯、南部なら水源地帯である。
スラム街の住民は、スラムから出ない。ぬるま湯から出ると風邪をひくと思うら
しい。スラムの空気に慣れると、出ることに恐れを感じる。
住み慣れると、掘っ立て小屋の周囲に煉瓦を積む。家族が増えると、コンクリー
トで天井を張る。さらに煉瓦を積んで、二階ができ三階ができる。一国一城の主だ。
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■法定アマゾンの伐採続く=世界の地表24%破壊の一端=目先に捕われず将来見
極めを 2008年07月19日(土)
人種や文化、自然に富み、生態系変化の豊かな伯国は祝された国だが、それだけ
にその管理運営には大きな責任も伴う。そのいう意味で、十六、十八両日の伯字紙
が報じた法定アマゾンの森林伐採についての報告は、伯国がその責任を果たせてい
ない証拠といえる。
十六日の報道は五月の森林伐採報告で、法定アマゾン全域の伐採面積は一〇九六
平方キロ。数字そのものは、四月の一一二三平方キロに比べると二・四%減少して
いる。
しかし、乾季で伐採が増える六〜八月を前にしてこの数字は決して喜べるもので
はなく、六月二十四日フォーリャ紙で環境相が年間伐採量一万四千〜五千平方キロ
と予想した通り、〇六/〇七年の伐採量を上回ることは必至と考えられている。
伐採最多は例のごとくマット・グロッソ(MT)で五九%。一〜五月の伐採面積
三七三〇平方キロでみても、MTは二五七一平方キロ伐採で六九%。以下、四六四
平方キロのロライマが一二%、三八三平方キロのパラーが一〇%と続く。
今回は、伐採面積の八八%についての森林破壊度も報告されており、裸状態にな
った地域五九・五%、多少の木は残っているが破壊度は重度二三%、破壊度は中度
か軽度五・五%だという。
一方、「火の弓作戦」による監査なども続いており、十八日伯字紙はロンドニアと
アクレで森林保護区と先住民保護区の中での伐採がかなり進行と報告。河川や幹線
道路に近いところの伐採が特に多いという。
十七日エスタード紙には、農相の「国土の七割は農地転用できず、農業消滅の方
が森林消滅より容易だ」との発言と、前環境相の「アマゾン伐採削減対策の弱点は
持続性のある経済対策が遅れていることで、一部閣僚や地域の長たちが非協力的で
あることがアマゾン政策を困難にしている」との批判も掲載。森林伐採の多い三六
の自治体の長は製材業者や農園主、牧場主が大半という中、森林保護政策は受け容
れ難いということだろうが、目先の利益優先で将来を危うくする愚は犯さないよう
願いたい。
十八日共同通信は、国連食糧農業機関の「一九八九年〜二〇〇三年の間に、世界
の森や畑、乱開発で地表の二四%が荒れ地になり、一五億人以上が影響を受けてい
る」との報告を報じたが、アマゾンやセラード、カアチンガなど国内全域で自然破
壊が進み、伐採地での肉や穀物生産量が多い伯国には耳が痛い。
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■TAM機事故から1年=見つからぬ遺体、進まぬ賠償=原因調査結果にもばらつ
き 2008年07月17日(木)
百九十九人の命を奪った聖市でのTAM機事故から一年。遺体が見つからない四
人を含む被害者やその家族を思いつつ、最近のTAM機事故関連記事を追ってみた
い。
皮切りとなった十三日エスタード紙は、空軍調査ではコンゴーニャス空港滑走路
の状態は安全基準以下だったことや、遺体捜索打切りまでの五十日、夜も眠れず、
情報を求めて毎日足を運んだ遺族の声などを報道した。
滑走路については、調査機関毎に凹凸部の高低差測定値が異なり、事故直後に測
定した空軍調査では、〇・五ミリ以上あるべきところが〇・三五ミリしかなかった。
一方、民間航空機関(DAC)調査では、一回目が〇・四八ミリ、二回目が〇・五
八ミリ。連警の犯罪研究所(IC)調査では〇・六ミリ。
事故以前から降雨時は滑り易いと報告され、改善が求められていた滑走路だが、
調査機関毎に凹凸部の測定値が違うのは奇異。事故後に行われた改修工事で、高低
差は一・四八ミリに改善とも報告されている。
右側エンジンが止まらず、加速状態になっていたのが操縦士のミスか、コンピュ
ーターも含めた機材の不具合や故障、整備ミスだったのかなどはまだ結論が出てい
ない。
最終調査報告は、航空事故防止センター(Cenipa)が今月中、ICが九月
後半、聖市市警が十月に提出というが、Cenipaは、降雨時でなかったら、右
側エンジンが加速状態になっていた異変は操縦士が現場で修正していた可能性あり
と判断。また、管制官が降雨時の着陸回避指示を出していれば事故は避けえたとの
声もある。
そういう意味で、事故責任は、施設管理のInfraeroと、官制業務担当の
民間航空庁(Anac)、TAMの三者にあるとされるが、事故を起こしたエアバス
が同様の事故を起こした報告があり、メーカーの責任を問う声もある。
また、遺族への賠償については、十三、十六日エスタード紙が、米国の世界貿易
センタービル事件の賠償方式に倣い、国が一時的に立替えて賠償し、その後TAM
が国に返済という方式採用で、当初の提示額の約三倍が支払われることになったと
報道。精神的ショックに対する医療や健康プラン、航空券や宿泊費などの諸経費、
事故に関連する諸事連絡費用などもTAMが負担する。
十五日伯字紙は、コンゴーニャス空港の安全は確保との国防相発言を報じたが、
元管制官は、現状は変わってないとも発言。原因調査が進み、賠償交渉がまとまっ
ても、「事故で受けた心の傷跡はいつまでも残る」との遺族の言葉が重く響く。
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■繰り返される誤認、誤射=1カ月の間に7人は死亡=リオ市では軍警の講習会も
2008年07月18日(金)
命の重さは皆同じだが、二週間足らずの間に、一般市民が警官の手にかかって死
亡する事件が連続発生している。
六日のリオ市でのジョアン君殺害は九日本紙既報だが、窃盗犯追跡中の軍警は、
被害者母子の車を犯人のものと誤認し、射撃。三歳のジョアン君は死亡。母親が負
傷し、弟のイスにも弾の跡。
次はパラナ州で十三日未明、犯人追跡中のパトカーに衝突した車を、犯人の逃走
を助けるための行動と判断した軍警が、射撃。女性一人が死亡し、男性一人が負傷。
さらに、十四日夜、リオ市で起きた電撃誘拐の被害者は、車ののっとり犯ととも
に軍警の射撃を受け、死亡。車をのっとられ助手席にいた被害者は、運転が荒いと
追跡し始めたパトカーに向って犯人が発砲したため、応戦した軍警により被弾した
もの。十六日に犯人も死亡し、真相解明が困難となったが、軍警は被害者も犯罪者
だと思い込んでいた。この件に関しては、州保安局長らが、軍警が被弾することは
許されず、犯人からの射撃に対する応戦は適切な行動であったと弁明した。
この他にも、リオ市では、密売者摘発に巻き込まれた六歳の少年、犯罪者と誤認
された青年歌手、判事の娘護衛の軍警に射殺された学生、ランハウスの摘発に巻き
込まれた八歳の少年、一月以上行方不明となっていた後、遺体で発見の女性技師な
ど、二カ月間に少なくとも七人が軍警によって死亡とされている。
誤認、誤射も含め、リオ州警官による殺害は一〜四月だけで五〇二件。九日エス
タード紙は、昨年はリオ州一三三〇件、聖州三三七件、全国で一一九五件の殺害が
起きており、両州での件数は圧倒的に多いと報道。
このような状況は、犯罪多発で強いストレス下にあるといっても見逃し難く、警
察組織内外からも、治安政策見直しを求める声があがっている。
十七日伯字紙ではリオの特殊部隊教官による講習会の様子も報じられているが、
教官は、誰何もせずに発砲する行為は誤りなど、三通りの状況設定で訓練実施。危
険を伴う現場に派遣される部隊教官が、むやみに撃つなと教え、他の当局者が軍警
の行動は正しいとすることに矛盾も感じるが、命の重さを痛感するからこそ、命を
大切にと説くのだろうか。犯罪者が組し易い警察であってはならないが、命の重さ
や、残される家族らの過ごす日々の重さを考え直す時であっても欲しいもの。
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《邦字紙用語解説》リベルダーデ=日本人移民が集住する地区、別名は東洋人街、
聖市=サンパウロ市、聖州=サンパウロ州、ポ語=ポルトガル語、日語=日本語、
コロニア=移民一世を中心とした日系社会の一部、伯国=ブラジル、伯人=ブラジ
ル人、南大河州=リオ・グランデ・ド・スル州、亜国=アルゼンチン、R$=ブラ
ジル通貨単位レアル。
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