2009/05/26
【BRASIL NEWS】ニッケイ新聞メルマガ版 353号
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ┌────────────────────────────┐ 【BRASIL NEWS】ニッケイ新聞メルマガ版353号 2009/05/23 └────────────────────────────┘ これであなたもブラジル通!!! 様々な顔を持つこの国の魅力の一端を紹介 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ※ニッケイ新聞は、ブラジル国サンパウロ州サンパウロ市で発行されている移住者 や日系人、駐在員向けの日本語新聞。紙印刷版は週5回発行。このメルマガ版は本 紙記事の一部を使って、日本在住者向けに、ブラジルや日系社会に興味を持っても らえるよう、編集し直したものです。 ========================== =ニッケイ新聞社編集・出版= ◎ブラジル日本移民百周年記念写真集 『百年目の肖像〜邦字紙が追った2008年』出版のお知らせ ========================== 移民百周年、輝ける一年の記録がついに――! 全伯各地で行われた記念事業を取材・ 報道してきたニッケイ新聞編集局(深沢正雪編集長)の責任編集による『百年目の肖像― 邦字紙が追った2008年』(百七十七頁、八十レアル、日ポ併記、オールカラー)が四月 二十三日に出版されました。皇太子さまの全ご訪問地密着取材、各地記念式祭典や文化・ スポーツイベント、記念モニュメント、慰霊祭などを六百枚の写真、記事で詳しく紹介。 東京式典での天皇陛下のお言葉、年間記念行事一覧表も掲載した百周年を記録した永久保 存版です。 「輝ける1年の始まり〜開幕式典、慰霊祭、表彰」と題した第一章では、ルーラ大統領 も出席した首都ブラジリア、サンパウロ市・州、リオを始めとする開幕式典、六月十八日 の「移民の日」の慰霊法要を掲載。外務大臣、白寿者及び高齢者、笠戸丸など、様々な分 野の表彰も網羅。 百周年のクライマックスとなった式典・皇太子さまのご訪問は、第二章「新たな1世紀 に向けて〜皇太子さまご来伯と百周年式典」で詳しく触れています。 皇太子さまの全訪問地に密着、写真も多数あり、大きな感動を呼んだサンパウロ、パラ ナ式典ほか、全伯各地方都市の記念行事も収録。四月に東京であった「日本ブラジル交流 年・日本人ブラジル移住百周年記念式典」での天皇陛下のお言葉の全文を掲載、皇室とコ ロニアの結びつきの強さも分かる一章ともなっています。 第三章では、「日系の証を後世に〜記念碑・日本庭園〜」として、全伯で官民が協力、建 設された記念モニュメント、鳥居、日本庭園などを掲載しています。 「新時代の日伯関係へ〜スポーツ、文化、学術、教育〜」(第四章)では、百周年がテー マになった本場リオやサンパウロのカーニバルや、多くの記念展覧会、サンパウロ州教育 局が実施した日本文化教育プログラム「VIVA・JAPAO(ビバ・ジャポン)」、教育・ 経済などのシンポジウム、早慶戦、高校野球選抜、サッカーなどの日伯交流を紹介。 第五章「ブラジルの慶祝、日本からの声〜イベント、芸能人来伯、記念グッズ」では、 日本からは多くの芸能人、団体、著名人の公演、日系美を競った「ミス百周年」ほか、日 伯で発売された記念切手・硬貨や記念グッズも多数掲載しました。 また最終章では、「同郷の絆、いまも〜県連・県人会」として、四十七都道府県人会の活 動を紹介しています。 ◎ ブラジル国内での価格は八十レアル。本紙購読者、新規購読者は三十レアル(6月10 日まで)で販売します。 日本国内では横浜市にある(財)海外日系人協会で販売しています。 注文や内容に関する質問は、ニッケイ新聞編集部(電話=11・3208・3977、 FAX=3208・5521/担当レジーナ=日ポ両語対応) お問い合わせはメール(nikkeybr@nikkeyshimbun.com.br)まで。 ==コラム「樹海」== 瀬戸内海に面した町で生まれ育ち、魚食いを自任している記者。このたびアマゾン に行き、魚のウロコならぬ、目のウロコが落ちた。タンバキー、ツクナレ、ピラニアなどが 美味であることは承知していたが、その魚―アカリーは、その名の通り、舌の上で燦然と 輝いた▼またの名をボドーともいい、サンパウロではカスクードの名前で知られる。 ヨロイナマズという日本名の如く、太古の雰囲気を漂わせる濃い灰色の硬い鎧に身を 包んでいる。オコゼやアンコウなど見た目がグロテスクな魚は美味だが、これはその 代表格▼まず刺身である。見た目は桃色で鯵に似ており、歯ごたえは新鮮なイカの ようにモッチリかつコリコリ感が楽しめる。あっさりとした白身の味に赤身の濃厚さも含み、 かすかに香る泥臭さに野趣がある。アマゾンの香草であるシコーニャというコエントロに 似たものや、アウファバッカがいいツマだ▼生きたままを炭火に乗せる残酷焼きで 食べる内臓は、鮎もしくは、サザエの肝を上品にした風味があり、ヴィナグレッチとの 相性は抜群。驚くべきことにカニミソに似た脳ミソが殻の内部にたっぷりと付いており、 食卓は無言になる。味噌汁のダシにも絶品で、干した身をほぐした「ピラクイ」は乾物屋に 並ぶ。しかし、身一つにこれほどまでの美味、妙味を封じ込めた魚がほかにあろうか。 アマゾンは偉大である▼この魚はサンタレンのものが有名だが、対岸のモンテ・アレグレ の方が上との評判で、同地日系人の「ふるさとの味」だとか。一番美味いのは乾季の 八、九月だという。今度はあのミソに注ぐ日本酒持参での再訪を狙っている。 (剛) (2009年05月21日) ===================================== ◎ニッケイ新聞社ホームページ http://www.nikkeyshimbun.com.br/ ※このメルマガに対する感想やメッセージをお願いします。 ※メルマガ相互紹介をしませんか? 気軽に一報ください。 E-mail nikkeyshimbunmz@hotmail.com =============================== ****▽ニュース目次▲********************************************** ●今週のおすすめ記事● ☆日伯論談=第4回=日本発=石田博士=しっかりした在日世代も=「今の日本人の 若者にあんな立派な奴はいない」 ○日系社会 ■アマゾン移住発祥の地トメアスー=9月式典に向け、準備着々=第1回移民 3人も出席=鳥居、ピメンタの像建設も ■「絆を深めて危機乗り切ろう」=日伯関係に輝かしい将来=島内憲駐伯大使が 講演=補完関係で重要性増す ■アマゾナス連邦大に日本語学科=入植80年、創設百周年機に=基金、JICAも 協力に前向き ■旧神戸移住センター=落成セレモニーが中止に?=新型インフルの影響で ○ブラジル社会 ■ルーラ3選はお膳立て済みか=9月に国民投票へ=与党が連邦令検討中= 官房長官のがん公表で ■ヴァーレ=二〇〇九年度事業を大幅縮小=見えない国際環境=決算報告で計画 見直しへ=為替と原価削減、計画延期で ■ペルジゴン・サジア=食品再編でBRF発足=伯版食糧メジャーが=金融面も 強い輸出企業へ=アグリビジネスの牽引に ■ドル安攻勢始まる=中銀の力で流れ抑止は困難 ■新型インフル・ワクチン=ブタンタンでも製造へ=国連の緊急要請に応じる ■IPEA報告=不況下で底辺層減少=35%の庶民は所得保護下に ■熱帯性の感染症拡大傾向=聖州などで黄熱病死者も=媒介蚊の生態系変化も原因 ■下院が離婚簡略化を承認=別居の翌日にも可?=家庭崩壊の歯止めを失う= 今後、上院で審議へ ■サウジアラビア=伯国に農地購入か=視察団が食糧安保で来伯 *********************************************************** ━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆日伯論談 ━━━━━━━━━━━━━━━━ ■日伯論談=第4回=日本発=石田博士=しっかりした在日世代も=「今の日本人の 若者にあんな立派な奴はいない」 2009年05月23日(土) 本文はサイトでご覧ください →http://www.nikkeyshimbun.com.br/2009rensai-rondan.html ━━━━━━━━━━━━━━━━ ★日系社会 ━━━━━━━━━━━━━━━━ ■アマゾン移住発祥の地トメアスー=9月式典に向け、準備着々=第1回移民 3人も出席=鳥居、ピメンタの像建設も 2009年05月23日(土) アマゾン日本人移住発祥の地、パラー州トメアスー移住地で今年九月、移住八十 周年記念祭典・関連事業が行なわれるにあたり、海谷英雄・記念祭実行委員長 (65、山形)が来聖、領事館、JICA、県連など各方面と調整を行なった。 式典が同月十六日に開かれるほか、胡椒のモニュメントや鳥居の建設、農産展の 準備などが行なわれているという。海谷実行委員長に聞いた。 一九二九年九月、トメアスーに入植した四十二家族百八十九人が日本人アマゾン 移住の嚆矢。 密林開拓から、ピメンタ(胡椒)の一大生産地となったことから、「トメアスー」 は、苦闘と成功の代名詞でもある。 パラー州都ベレンから直線距離で南約百キロに位置するトメアスー郡の人口は 現在、約六万人。そのうち日系人口は、約千五百人で八割が熱帯果樹の生産などに 従事している。 海谷委員長によれば、「一世は約三割で第一回移民は三人が元気に生活している」 という。 記念行事はすでに相撲大会(一月)、ミス日系(二月)、俳句大会(三月)などが 実施されており、運動会、盆踊り、スポーツ大会など、各種記念行事が年間を通し て予定されている。 メインとなるのは九月。十五日には、慰霊追悼法要、翌十六日に、トメアスー 文協で式典が行なわれる。島内憲日本国大使(名誉総裁)、アナ・J・V・カレッパ 州知事(総裁)のほか、近隣移住地から五百人の出席を見込む。 農業やスポーツなど各分野に分けた功労者表彰もあり、サンパウロからは、 ブラジル都道府県人会連合会(県連)が主催する「第三十二回ふるさと巡り」の 一行約二百人も駆けつけ、共に祝う。 記念事業としては、八十周年記念誌編纂、文協会館の改装のほか、ベレンからの 州道のトメアスーへの入り口に、幅八×高さ十五米のアーチを建設する計画が進め られている。 「ベレンからの船で入植者全てが踏んだ」桟橋を軍が修復中で、トメアスー文協 も協力しているという。 邦人社会の中心地となったクアトロ・ボッカスに記念碑の建立も勧められており、 「ピメンタをモチーフにしたもの。九月の式典に落成式を行ないたい」と海谷委員長。 同移住地設立に尽力した千葉三郎氏の銅像がある日本公園(造園は七九年)の 改修と共に、鳥居建設の計画も。 九月十五、六日にある物産展では、JICA協力による写真展も開催される。 「歴史を感じてもらいながら、八十年のなかでトメアスーの特産物がどう推移 してきたかが分かってもらえるのでは」 なお、〇三年に創立された市立トメアスー日系学校(Escola Nikkei do Tome Acu、 生徒数百三十人)では、日本政府による草の根無償資金による校舎建設が検討され ているという。 海谷委員長は、「マラリアや開拓の苦難の歴史を乗り越えた八十年だった。多方面 から式典にご出席頂ける方には、アマゾン移民発祥の地を肌で感じてもらい、これ を機会に交流を深めていきたい」と話している。 ---------------------------------------------------------------------- ■「絆を深めて危機乗り切ろう」=日伯関係に輝かしい将来=島内憲駐伯大使が 講演=補完関係で重要性増す 2009年05月19日(火) 「両国間にこれほどの親和性と可能性を持った相互関係のある国は他にない。日 伯関係には輝かしい将来があると確信する」。島内憲駐伯日本国全権大使が十三日、 聖州工業連盟(FIESP)の講堂で「世界経済・金融危機と日伯関係について」 という講演会を行って、そのように語り、約百人が熱心に聞き入った。文協、県連、 レアル銀行並びにブラジル日本商工会議所の共催で行われた。 聖州工業連盟の国際関係・貿易部のトマス・ザノット代表補佐は挨拶の中で、 パウロ・スカッフィ同連盟会長が団長となって昨年、最大規模の経済使節団が訪日 したことに触れ、「日本移民が持ち込んだ文化は、経済だけでなくあらゆる面に影響 を与えている」と大使を歓迎した。 島内大使はまず「昨年は、日本からの対伯投資が前年比八倍以上の四十一億ドル になり、伯国への全外国投資の一割に達した。伯国の失われた十年間(八〇年代)、 日本のバブル崩壊(九〇年代)の苦い時代を払拭する勢いになっている」と再活 性化の途上にあることを強調した。 将来展望に関しても、「日本の対伯投資は、米国を抜いて六位に上昇した。長期的 な視点からすれば、長いこと日本からの中心的な投資先であった東南アジアや米国 の前に立ち、中国、インド、ロシアに続く四位になると見られている」と両国関係 は大きな転換期にあることを示唆した。 「今回の危機により日本は学んだ。専門家が指摘するように、欧米、東南アジア に依存する体質を反省し、大きな可能性を秘めた新興国にも選択肢を広げる必要が ある」と語り、伯国は南米諸国へはもちろん、欧米への戦略的拠点として地理的 な優位性が高いことを賞賛した。 さらに、日本が誇るソフトパワーの一端である漫画やアニメに関して、ブラジル の若者は大変理解が深く、「日本国外におけるポップカルチャーの普及拠点だ」と 位置付けた。 昨年の日本移民百周年は、二国関係を強める雰囲気作りのための、最高の盛り 上げる機会となったとし、「若者が日系社会を動かして、両国の人的な架け橋に」 との期待をのべた。 在日ブラジル人に関しても、「両国の文化や社会を深く理解しており、日伯交流の 主役の一人」との認識を示し、二国間関係において重要な役割を果たしているとした。 最後に、「一緒に危機に直面し、〃チャンス〃として活用して両国経済の補完関係 の絆を深め、共により力強くなって乗り切ろう」と呼びかけ、聖市―リオ間の高速 鉄道構想への新幹線方式導入など、日本政府は伯国の巨大プロジェクトへ積極的に 関わっていくことを明言した。 一時間の講演のあと質疑応答になり、大使は、ザノット代表補佐からの問いに 答える形で、「世界でブラジルほど農業の潜在的能力をもっている国はない。中国、 インドなどの新興国も、ブラジルからの供給なくして発展がありえないという意味 で、ブラジルの重要性はグローバルな文脈の中でさらに高まっている」と締め括った。 ---------------------------------------------------------------------- ■アマゾナス連邦大に日本語学科=入植80年、創設百周年機に=基金、JICAも 協力に前向き 2009年05月22日(金) アマゾナス連邦大学に「日本語学科」を開設する計画が進んでいる。計画推進の ため、同大学のナカジマ・ジェルソン副学長、レオナルド・コスタ同外国語学部 コーディネーター、アマゾン高拓会のサトウ・ヒサシ・ヴァルジール会長が八日に サンパウロを訪れ、国際交流基金サンパウロ日本文化センター、JICA(国際協力 機構)サンパウロ支所など関係機関に協力を要請した。 今年の日本人アマゾン移住八十周年、アマゾナス連邦大学創立百周年を記念し 本格的に動き出した日本語学科開設プロジェクト。アマゾナス連邦大学、西部 アマゾン日伯協会、アマゾン高拓会の三機関が協力して推し進めており、高拓生 アマゾン移住八十周年となる二〇一一年の開設を目標としている。 ---------------------------------------------------------------------- ■旧神戸移住センター=落成セレモニーが中止に?=新型インフルの影響で 2009年05月20日(水) 神戸市内で十五日、日本国内で初めて新型インフルエンザに感染した高校生が 見つかって以来、感染者の拡大とともに神戸市・兵庫県では対策に追われている。 その影響で、六月三日に予定されている旧神戸移住センターの改修落成セレモニー についても開催が危ぶまれる状況になってきた。 神戸市では矢田立郎市長を長とした対策本部を設置。感染拡大を防ぐため十六日 から二十二日まで市内幼稚園や学校、保育所などを休校、休所する措置を取って いる。 同市では十六、十七日に予定されていた「神戸まつり」を中止したほか、同市・ 兵庫県が主催するイベントについても中止または延期。当面は二十二日までの措置 だが、今後の感染拡大がどうなるか予測できない状況の中、移住センターの改修 落成式も実施できなくなる可能性が出ているようだ。 同式典にはブラジルからも関係者が出席を予定している。神戸市にある日伯協会 は十九日、在伯日系団体に「今後のインフルエンザ感染の拡大状況により、式典が 実施できなくなる可能性が否定できなくなってきております」とした内容のメール を送付。あわせて神戸市の置かれている状況への理解を求めている。 ただし、仮に式典が中止となっても、神戸を訪れた関係者には市国際交流課が 対応し、センターの案内、自治体関係者との面会などを取り計らう考えだという。 ブラジル日本文化福祉協会からは、先月から訪日中の栗原猛会長補佐が出席する 予定。県連からは園田昭憲副会長が訪日、出席する予定になっている。 県連では十九日に日伯協会からのメールを確認。事務局によれば、今週水曜日の 役員会で話し合うとしながらも、現時点ではセレモニーが中止になった場合でも 同地を訪れる考えだという。 ━━━━━━━━━━━━━━━━ ★ブラジル社会 ━━━━━━━━━━━━━━━━ ■ルーラ3選はお膳立て済みか=9月に国民投票へ=与党が連邦令検討中= 官房長官のがん公表で 2009年05月19日(火) 連立与党執行部は十六日、ルーラ大統領の第三期政権への続投を問う国民投票を 打診する連邦令補足案(PEC)を作成済みで上程懸案中であると十七日付けフォーリャ 紙が報じた。同案が議会で承認されるなら、九月に国民投票が行われ、ルーラ大統領 が二〇一〇年の大統領選へ立候補できるかどうかが問われることになるという。発案 者はジャクソン・バレット下議(PMDB=民主運動党)で、同下議は上程に必要な PMDBとPT(労働者党)その他連立党、野党の下議百七十一人から同意署名を 取り付けているという。 同案は三項からなる。一項は、大統領と州知事、市長の三期続投を可能とする。 二項は、〇九年九月第二日曜日に国民投票の実施を公布し、国民の意向を質す。 三項は、連邦令が第三選を禁じたものではなく、続投か否かは国民が判断するもの だという。 同下議は四月、上程の意向であった。しかし、同月にロウセフ官房長官のリンパ がんについての情報が公表され、微妙な時期の上程は無神経であるとして差し 控えたと弁明した。 同下議は、同案上程の時期に迷っていたようだ。もし官房長官の立候補断念が 決定的となれば、上程のチャンスと思った。上程は情勢の変化次第と判断して待機。 大統領の続投は党の公式意向ではないが、PTリーダーの間では考慮していた。 同案が上程されれば直ちに、PMDB議員が大部分を占める憲政委員会と功労委員 会へ回り合憲性を審議。 続いて下院本会議で二回表決が行なわれ、三分の二以上の賛成票を以って可決 とする。上院でも同様の手続きを行なう。審議に要する時間は政府の要求案なら、 スピード審議をされる。 議員は通常の場合、政治の必要性を感じて賛成票を投じるのは少なく、多くは 協力の意味で投じる。しかし、ルーラ大統領の三期続投には支持者が意外に多い。 PMDBは、政府をさらに利用することで三期続投に期待したようだ。 元ペロッタス市長のフェルナンド・モロニ下議は「ルーラ三選は、国民の声」だ という。ルーラ大統領がロウセフ官房長官を次期大統領に推薦し、党が黙認した のは、大統領の顔を立てた深謀遠慮で国民投票によって認められれば本音が 出てくるようだ。 ---------------------------------------------------------------------- ■ヴァーレ=二〇〇九年度事業を大幅縮小=見えない国際環境=決算報告で計画 見直しへ=為替と原価削減、計画延期で 2009年05月23日(土) 国内第二の資源大手のヴァーレ(Vale)は二十一日、二〇〇九年度事業計画を 見直し、昨年十月に発表した百四十二億三千五百万ドルの投資を三七%も縮小、 九十億三千五百万ドルに引き下げる意向と二十二日付けエスタード紙が報じた。 事業縮小に至った理由は三つ。レアル通貨の高騰とコスト削減、事業計画の延期。 また同社は第1四半期の決算書から、原料や資材の値下がりで生産原価の低下に 至ったため工程の全面的見直しを行なうという。 ---------------------------------------------------------------------- ■ペルジゴン・サジア=食品再編でBRF発足=伯版食糧メジャーが=金融面も 強い輸出企業へ=アグリビジネスの牽引に 2009年05月20日(水) ブラジル版食糧メジャーのブラジル・フーズ(BRF)が十八日、ペルジゴンとサジア の合併によって発足と十九日付けフォーリャ紙が報じた。年商二百二十億レアル、 従業員十一万九千人、傘下に四十二処理場を有し、年間輸出高が一〇〇億レアル で、BRFは世界最大の食肉加工会社となった。G1サイトによれば、食肉加工と マーガリン製造においては国内市場の五五%以上を占める。合併交渉は長い時間 をかけて検討され、BRFの持ち株はペルジゴンが六八%、サジアが三二%。次は、 取引公正委員会(CADE)の承認待ちとなった。 BRFは十八日夜、合併契約書を交わし、正式に発足した。食品分野では、JBS・ Friboiに次ぐ国内二番目。輸出では、ペトロブラスとヴァーレに次ぐ三番目の巨大 企業となる。食品業界再編によりアグリビジネスの牽引車と期待される。 ---------------------------------------------------------------------- ■ドル安攻勢始まる=中銀の力で流れ抑止は困難 2009年05月22日(金) 輸出振興のためドル高を推し進めたい政府の意向を汲む中央銀行が二十日、これ までの一回平均一億五千万ドルを大きく上回る十二億ドルの為替介入を行ったにも 関わらず、結果は政府の意向に反したと二十一日付けエスタード紙が報じた。 中銀は一ドル二レアルを切るのを防いだが、下げ傾向は止められなかった。これで レアル通貨は、今年二三%上げた。レアル高騰には、四つの理由が挙げられる。 一は証券市場を始めとするドル通貨の流入。中銀は二十日、五月十五日間の外貨 収支が二十億六千万ドルの黒字と発表した。そのうち十四億ドルは、金融投資だ。 二は銀行が、レアル高で先物投資をしていること。レアルが高騰するほど、銀行が 儲かる仕組みになっている。 三は、貿易収支。五月第二週までに七十八億ドルの貿易黒字を計上し、関係者の 予測を上回った。特に輸出の大半を占める農産物コモディティの高騰は大きい。 ---------------------------------------------------------------------- ■新型インフル・ワクチン=ブタンタンでも製造へ=国連の緊急要請に応じる 2009年05月21日(木) ブタンタン研究所は十九日、新型インフルエンザ(H1N1)ワクチンの製造開始の 意向を明らかにしたと二十日付けエスタード紙が報じた。 当初は十万服(ドーゼ)規模で始め、国内に同ウイルスが蔓延し始めたら百万服 規模に引き上げるという同研究所は、潘基文(パン・ギムン)国連事務総長の指示で、 予防ワクチン製造に関する国際保健機構(WHO)会議に出席した少数団体の一つ。 国連は、ワクチンを協同体制で製造備蓄し、新型インフル感染が起きた貧困国への 供給を確保したい意向だ。 ---------------------------------------------------------------------- ■IPEA報告=不況下で底辺層減少=35%の庶民は所得保護下に 2009年05月21日(木) 応用経済研究所(IPEA)は十九日、世界不況で覆われた過去六カ月に、ブラジルの 貧困者数が減少と発表したことを二十日付けエスタード紙が報じた。これまでの経済 不況下では常に貧困層が激増したのに、これまでにない現象とした。 IPEAはブラジル地理統計院(IBGE)の資料をベースに、〇八年十月から〇九年三月 までの間に、国内主要都市近郊に住む三十一万六千人が、家族一人当たりの所得が 二分の一最低賃金以下の貧困層から浮上と報告した。 その期間に政府が公共工事に特別予算を投じ、国際金融による流通量封鎖と民間 銀行が資金引き上げを行なう一方で、公立銀行が中小企業向け融資に努力したことが 効を奏したとIPEAでは分析している。 ---------------------------------------------------------------------- ■熱帯性の感染症拡大傾向=聖州などで黄熱病死者も=媒介蚊の生態系変化も原因 2009年05月23日(土) 黄熱病の感染傾向に変化が見られ、保健省が獣医や生物学者による原因解析 調査を開始した。 二十一日付エスタード紙によると、保健省の処置は、北伯、北東伯の一部、中西伯 を中心に発生し、流行は七年毎だった黄熱病が、従来は安全とされていた地域にも 拡大し、流行間隔も短縮という変化を受けたものだ。 最近の流行は〇七年十二月〜〇八年三月で、〇八年四月四日には保健省が、 ゴイアス州や連邦直轄区などで、死者二一人を含む四〇人の真性患者発生と報告。 死者数は〇三年の二三人に次ぎ、従来の周期より短い五年目の流行に、保健省の 対応の遅れも指摘された。 ところが、黄熱病の感染拡大は、感染域拡大としても表出。それが〇八年十一月 〜今年四月に確認された聖州南西部と南大河州での感染報告だ。 従来は感染の危険は無いとされていた地域での感染報告は、両州で死者一六人を 含む四三件。 開始されたばかりの原因解明調査では、今後の感染拡大傾向なども占うため、媒介 蚊の発生源が増えているか、黄熱病の病原体を持つ猿の生態系に変化は無いか、 あるとしたらその原因は何かなど、鍵となる調査項目を挙げているが、調査員達が 念頭に置いている事の第一は気候変化だ。 地球温暖化の結果として大水や旱魃、マラリア流行などを警告する説もあるが、 保健省でも、森林伐採による気温上昇と生息域を失った猿の移動、農業形態や地球 規模の気温変化、ダム建設工事などの影響も調べる。 例えば、死者も七人出ている南大河州の気温は平年気温を上回り、蚊が発生し 易かった上、患者発生地域は貯水池にも近いという。〇七―〇八年の流行地域では、 ダム建設などで猿の生息域が人の生息域に近づき、水辺での蚊の発生も増えた事で 患者も拡大したとの指摘もあったことを考えると、感染拡大は人間が招いたとも言えそうだ。 同紙には、マラリアの媒介となる蚊が、池などの自然水域だけでなく、タイヤや 空き瓶、水のカイシャなどにも卵を産み始めたとの記事も掲載。蚊が媒介する 感染症の新流行を防ぐには、水周りに気をつけ蚊の産卵場所を無くす、予防接種を 受けるなど、自衛、啓蒙活動が必須だ。 ---------------------------------------------------------------------- ■下院が離婚簡略化を承認=別居の翌日にも可?=家庭崩壊の歯止めを失う= 今後、上院で審議へ 2009年05月22日(金) 下院は二十日、離婚の法的手続きを簡略化する連邦令補足案を賛成三百七十四票、 反対十五票で可決と二十一日付けフォーリャ紙が報じた。現在は離婚が法的に認め られるのに、別居手続きを行なって後一年経過、または実際に別居して二年後となって いる。同案はまだ上院の審議を受けるが、両院で承認されると別居した翌日に離婚 手続きが可能になる。宗教界は、火消し役の裁判所が火に油を注ぐと批判した。 ---------------------------------------------------------------------- ■サウジアラビア=伯国に農地購入か=視察団が食糧安保で来伯 2009年05月23日(土) サウジアラビアの対伯商工会議所のサリム・シャヒン会頭は二十一日、アラブ諸国 が原油で得た資金でブラジルに農地を購入し、アラブ諸国の食糧安保を期したい 意向と二十二日付けエスタード紙が報じた。 ルーラ大統領は十七日、同国を元首として初訪問を行なった。大統領の招きに 応じ、同国の政治家や投資家などの経済使節団一行が、畜産を目的とする現地 視察で近日中に来伯予定だ。 一足先に来伯したリビアは、既に農地を確保し目下交渉中。ブラジルを戦略的 生産用農地の保有国の一つと位置付けしている同国は、ラ米全体への投資に 五億ドルを用意しているという。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 《邦字紙用語解説》リベルダーデ=日本人移民が集住する地区、別名は東洋人街、 聖市=サンパウロ市、聖州=サンパウロ州、ポ語=ポルトガル語、日語=日本語、 コロニア=移民一世を中心とした日系社会の一部、伯国=ブラジル、伯人=ブラジ ル人、南大河州=リオ・グランデ・ド・スル州、亜国=アルゼンチン、R$=ブラ ジル通貨単位レアル。 ■■メールマガジンの登録・解除■■ 「BRASIL NEWS」は下記URLよりいつでも登録・解除可能です。 http://www.nikkeyshimbun.com.br/magazine/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 発行責任者 :ニッケイ新聞社 BRASIL NEWS(毎週1回発行) Editora Jornalistica Uniao Nikkey Ltda. 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