2008/01/31
印刷だより
◆◆◆◆◆◆◆ ◆┃印刷だより #62┃◆◆◆◆ http://business.hey.ne.jp ----------------------------------------------------------------- 株式会社ビジネス印刷センター ================================================================= 再生紙古紙配合率偽装 「お前の会社も紙を扱っているのだから、もしかしたら同じ穴の狢か? 何故こういう問題が発生したのか素人にでも解りやすく説明しろ」と 複数のお客様から優しく詰問された。 資料も少なく、たった1日でお答えするのには無理があり、私の現時点 での説明には過ちもあろうが、とにかくお答えしたい。 どこに問題発生の根源があるか? と問われると、乱暴ではあるが以下 の5項目に集約されるように理屈づけてみた。 ───────────────────────────────── 1「再生紙は環境に優しい」というBOOMが一人歩きし過ぎて、 Journarismがそれを煽り、社会全体が付和雷同した。 2そこに目をつけた(いつの世でも抜け目ない)官僚が利権を貪った。 3官僚に逆らえない経済人(製紙業界etc.)も火事場泥棒的に「濡れ 手に粟」を決め込んだ。 4大量Dealer(Super Marketのような量販店etc.)が売れ筋を仕入 れて販売した。 5大量Dealer(紙にインクを載せて事業を営んでいる印刷業界etc.) は、役所からの古紙配合率指定に逆らえなかった。 ───────────────────────────────── 1に関しては、Journalismは決して正義の味方にばかりなってくれない し、正しいことばかり報道してくれない、と言う現実を世の中の人は 知っておくべきであろう。 2に関しては、野放し状態の官僚制の問題をまともに追求しない限りは、 我が国の根本的解決には至らないだろう。このことを一番強調したい のだが、準備不足と紙幅の都合で割愛せざるを得ないのが辛い。 また、環境問題に関しては、我が国だけの問題でもなく「Green購入」 「排出権取引」「カーボンオフセット」「ゴミのリサイクル」 「Radical(御用盗的)環境団体」などの付け焼き刃的矛盾は、その うち地球規模で行き詰まるように思える。 数年前に、ある善意の全国大会に出席した折りに「ビジネス印刷は意 識が高いから『Green購入』(*1)を率先垂範するだろう」の期待に 「主旨には賛成だが、ママゴトには興味がない」と言い切り、その場 を白けさせてしまった。 (*1)購入の必要性を十分に考慮し、品質や価格だけでなく環境の事 を考え、環境負荷ができるだけ小さい製品やサービスを、環境 負荷の低減に努める事業者から優先して購入すること。と指導 を受けているが、当社は従順には従わなかった。 3に関しては、官僚に対して「100%再生紙で品質・Costを保証すること は不可能だ」と言い切れなかったばかりに製紙業界の悲劇が始まった ように思える。また、10数年前から、古紙から印刷インキを抜く「脱 墨技術」が大幅に進化したこともあり、「NO」が言えなかったように 察する。因みに、その脱墨技術の副作用によって、静岡県(製紙業界 集積地)辺りの海は環境が悪化したと漏れ聞いていた。 「上質紙」仕入れ価格より「再生紙」の方が高いという不都合に印刷 会社は疑問を抱いていた。不当な価格設定により、小銭を稼いだ製紙 業界も、今回のScandal発覚により、その数十倍・数百倍の損害が発 生していることだろう。 皮肉なことに、昨年来「100%再生紙は今後対応できない、今後再生紙 の生産は減らす」という通告を我々印刷業界も受けていた矢先のこと だった。 4に関しては、GMS(大型Super Market)との差別化を全面に出した CO-OP生協は10数年くらい前から「生協のToilet Paperは体に優しい Virgin Pulp(ヴァージンパルプ)を使用しております」をCatch Phraseにしていた。 「体に優しい方が大切なのでは?」という当社からの問いかけに、 Buyerは、製紙業界同様に「環境に優しいと言う時代のNeedsには逆ら えない」と手のひらを返した。飯を食うための仕方ない対応だと言い 訳されたが、後ろめたさは消せないだろう。 5に関しては、全印工連やJAGRAも一斉に製紙業界に抗議文(*2)を突き つけたが、何となく不自然さを感じる。 (*2)1消費者、印刷会社の得意先並びに印刷業界に対して本件に 関する見解の公示。 2日本印刷産業連合会に対する説明会の開催。 3配合率乖離製品の銘柄別の早急な開示。 4再生紙(配合率適正用紙)の安定供給。 5製紙各社に対し、用紙の返品、交換及び刷直し等損害費用 発生の場合の真摯な対応の指導。 6卸商・代理店等の流通サイドにおける誠意ある対応の指示。 7品質保証方法の具体策を含め、再発防止策の提示。 8技術的な見地を含めた再生紙生産に対する考え方と、今後 の生産見通しについて見解をまとめ、グリーン購入制度へ の対応を行政と協議願いたい。またその猶予期間の対応に ついての提示。 ──────────────────────────────── Green購入にも再生紙問題にも逆らい続けた当社とて、やはり後ろめ たさは残る。 「オレが再生紙だと言ったら、再生紙じゃ」は、当社の専売特許では なかったはずだが、いざとなるとどこの印刷会社も「ダンマリを決め 込むんじゃろうな!!」 現実には、配色再現の厳しい仕事は再生紙では無理なので、役所関係 のお客様に対して「間違いなく再生紙です」と自信を持ってごり押し 納入していた。 納期の迫った、しかも大量印刷にも、再生紙だと静電気やCarl(*3)が 発生して対応不可能だった。 (*3)印刷用紙の厚さや縦目・横目の問題もあるが、インキを載せ るのだから、必ず印刷後はカールしてしまう。印刷排出時に 真空で用紙のCarlを防ぐ「De-carler(デカーラ)」という 装置を駆使しても、印刷速度を半分に落としても、再生紙の Carl発生を皆無にすることは不可能に近い。 ──────────────────────────────── 懺悔する気も、また開き直る気もない。「しようがなかった」と言っ た曖昧模糊とした気分が少なくなることには、些少とも安堵したい。 過度のMetabolism症候群により、健康のためにQOL(Quolity of Life) を犠牲にするのと同様に、「環境のために」というかけ声のために、 逆に環境負荷を高めたり、社員の賞与を削ることは認められない。 「風が吹けば桶屋が潰れる」ような負の遺産が、少しでも解決に近づ くことを願う。 OGRE 詳しくはこちらのホームページをご覧下さい →→→http://business.hey.ne.jp/kenkou/kenkoumeisi.htm ================================================================== ┌─┐ │2│◇オフィスサポート情報◇ └─┘ 詳しくはオフィスサポートHPをご覧下さい →→→http://business.hey.ne.jp/support.htm オンライン窓口として「オフィスサポート」を開設しています どこに頼むか迷ったとき「オフィスサポート」がお手伝いさせていただきま す。 ================================================================== ◇ご意見・ご感想◇ business@x.age.ne.jp ◇このメールマガジンの解除はこちらから◇ →→ http://business.hey.ne.jp/magajin/magajin.t.htm ================================================================== 発行:株式会社ビジネス印刷センター (〒732-0052 広島市東区光町二丁目2−1) 第63号は2月29日予定です



