2009/08/15
文芸同人「主婦と創作」2009年8月15日発行 通巻 たぶん335号
┏テ┃キ┃ス┃ト┃系┃創┃作┃メ┃ー┃ル┃マ┃ガ┃ジ┃ン┃━━━━☆ ┃━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛━┛ ┃ ┃ 文芸同人 主婦と創作 ┃ ┃ 2009年 8月15日発行 通巻 たぶん335号 ┃ ★━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ ∵¨∵¨∵¨∵¨∵¨∵¨∵¨∵¨∵¨∵¨∵¨∵¨∵¨∵¨∵¨∵¨∵¨∵ 初めましてのかたは、初めまして。 そうでない方は、お待たせいたしました。 【「自称・文芸同人誌」主婦と創作】発行人の銀凰です。 予てお知らせの通り、来週8月22日は休刊となります。 次号発行は8月29日となり、投稿の締め切りは27日となります。 それでは、本日の会報をお楽しみ下さい。 ∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴..∴...∴..∴..∴..∴∴..∴..∴ @━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━@ ◇本日の目次… ◆連載……風天マン 実録国際線乗務員の飛行(非行)日誌 34 ◆連載……高野聖 Neo horror Fantasy 黄龍(ウォン・ロン) 13 ◆連載……神光寺かをり フレキ=ゲー編によるガップ民話集 3-25 @━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━@ ★文芸同人「主婦と創作」ではあなたの作品のご投稿をお待ちしています。 投稿は専用メールフォームで(http://mm.9no1.gozaru.jp/mmagazine.html) 作品投稿に際しては投稿規約(http://mm.9no1.gozaru.jp/03.html)必読です。 ○相互リンクメルマガ・サイト募集中↓お問い合わせはこちらのフォームで↓ http://mm.9no1.gozaru.jp/mmagazine.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇連載 実録国際線乗務員の飛行(非行)日誌 作:風天マン ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆☆ 実録! 国際線チーフパーサーの飛行(非行?)記録 ☆☆ 「エッ、ウソ、ホント?」笑いと感動、痛快、恐怖の裏側を覗いてみる? 航空会社志望の学生、外国事情やスッチーに興味あるヒト、飛行機を利用 するヒトは必読! 国際線2万時間のハチャメチャ乗務員が仕掛けた、笑いと涙、恐怖と珍事 の打ち上げ花火。 ===================================================================== VOL 34. 大学教授の理不尽さにスッチーの父親が逆きれ(その3) ■■□□□■■■□□□■■■□□□■■■□□□■■■□□□■■■□□□ 50歳代後半の大学教授は頑として「アイツが土下座するまでこの場を離れない!」 と言い張っていた。 旅客マネージャーと私は、このままだと次の便が遅延することになるので、 ここは一旦、今回の対象となっているスチュワーデスにも協力してもらい空港 の別室で対応するということにしたのでした。 旅客マネージャーがその旨を彼に伝え、私はスチュワーデスのK子に一緒につ いてくるように協力を依頼した。 彼女は、自分が関わった事の重大さに顔面蒼白で「私土下座しても構いません から・・・」と言うのだった。 「馬鹿なことを言うんじゃない!こんな事で君に土下座しろと言う方がオカシ イ、 申し訳ないくらいは 言わなければマズイだろうが、とにかく一緒に同行してくれ」 他の乗務員に機長が戻ってきたら、その旨を伝えておいてくれと言い残して、 旅客マネージャーの説得に応じた彼とスチュワーデスのK子と共に、 応接セットのある部屋に行った。 次の便の搭乗時刻の7分前になっていた。 既に搭乗口前のロビーには次の福岡便のお客さんが並んでおり、 大学教授のカバンを持つて先導する旅客マネージャーと我々の組み合わせに 怪訝な顔をして見ているお客さんもいた。 別室に入ると、突然、くだんのK子が「大変申し訳ありませんでした、反省し ております、お許し下さい!」と大学教授に謝罪したのだ。 彼は、それに対し「この場で土下座するのなら、許そう!」 K子は「ハイわかりました・・・」と今にも土下座しようとしたのでした。 私は彼女の腕を掴んで、「馬鹿な真似は止めろ!」と制止した。 この時点で、彼女は既に涙顔になっていた。 これを契機に、私は迫っている次の便の搭乗時刻と出発時刻を気にしなっがら、 大学教授との問題解決に向けた方法を模索し、説得を開始したのだ。 「Hさま、私は客室の責任者として、彼女の分も含め、これまで謝るべきはキ チンと謝りました。 本来彼女を同行するつもりは全くありませんでした。 ところが、貴方が降機しなければ、次の便の大勢のお客様にご迷惑がかかる ことになるので、彼女もその点を十分に理解して、同行して、こうして貴方に 直接謝罪したのです」 「それが、何だ、謝るのは当たり前じゃないか!」 「ですから、彼女は謝ったし、土下座までしようとしました。これで十分では ないかと申し上げているのでいるのです」 「何度言わせるつもりだ!本当に自分の非を認めるなら土下座しろといってる んだ!」 「失礼ですが、お子様はいらっしゃいますか?」 「何?それが、これと何の関係があるんだ!」 「はい、私は関係あると思っていますので、お尋ねしております」 「息子が2人いる、いいか、長男はB社、次男はM社、いずれも一流企業だ、 お前らとはここのデキが違う!」 「確かに、ご立派な方達だと思います・・・ところで、次男の方はお幾つにな れれますか?」 「26だ、それがどうした?」 「はい、このK子と同じような年齢ですね。 では仮に、そのお子さんが大事な取引先の方と会社の応接室で商談中に、 誤って、コーヒーをこぼして、取引先の方のズボンを汚してしまい、謝罪した のに許してくれず、 先生のお子さんに相手が土下座したら許してやると言わ れたとしたら、お子さんは土下座すると思われますか?」 「何言ってるんだ、お前は・・・何を言いたいんだ!」 「最高学府の大学で多くの学生を教育なさっている先生に対し、こういったお 話をさせて戴くことは、失礼にあたるかも知れません。 がしかし、人は誰しもミスをします。過ちも犯します。それに対し謝罪する のは当たり前です。 しかし、それにも度合いに応じた、謝罪の仕方というものがあると思います。 この点はいかがでしょう?」 「そうだろう・・・」 「先生が要求なさってる土下座という謝罪の方法は、普通は一生に一度やるか やらないかというものだと私は考えておりますが、この点はいかがでしょう か?」 「ウム・・・」 「人を傷つけたり、あるいは相手に対し莫大な損害を与えた場合、もしかした ら土下座までするケースもあるかもしれません。 私はこれまで20数年間、延べにすると数万人のお客様と接してまいりまし た。 同僚の中には、何人か土下座したという話を耳にしたことはあります。 その詳細は知りませんが、それは余程のことだったのだと思います。 今回の先生のケースは、私の経験から申し上げると、失礼ながら、全く理不 尽な要求であり、全く理解できません」 「・・・」 そこに、旅客担当の女性が「もう既に機長の許可を得て、お客様の搭乗が始 まっています。機長がチーフを早く呼んで来いと言ってます」と息を切らしな がら伝えにきた。 時計を見ると、既に出発時刻の15分前になっていた。 ■■□□□■■■□□□■■■□□□■■■□□□■■■□□□■■■□□□ 次の福岡行きの便の搭乗時刻はとっくに過ぎ、出発時刻が迫っている中で、 この某有名私立大学教授であるH氏との別室でのやりとりが続いていました。 これで出発時刻を遅らすことは出来ません。 次回をお楽しみに・・・ ---------------------------------------------------------------------- 最後まで、読んでいただきありがとうございます。 (筑後インターネット新聞 田中天元 ) よかったら、コチラの新聞にも面白くて、ためになる記事がありますよ! ⇒ http://www.chikugo-cin.jp/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆感想は「主婦と創作」気付で↓こちらからお寄せください。 http://mm.9no1.gozaru.jp/mmagazine.html Web拍手からも送信できます http://ohimesamaclub.chat-jp.com/petit/postmail/index.cgi ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ _________________________________ ■Neo horror Fantasy 黄龍(ウォン・ロン)連載 第13回 by 高野聖■ _________________________________ (いままでのあらすじ) 朱雀明人(すざくあきと)は、子供時代、「闇」の襲撃を受けた。 朱雀は生き残ったが、父親が犠牲となり、海底から遺体となって発見された。 一方、香港のライズ社の後継者・陳 黄龍( チェン・ウォンロン)はこの 事件のニュースを知り、朱雀に強い関心を抱いた。 父の死後、母に捨てられ無為に生きていた朱雀は、 黄龍の招きを受けて 香港へ来た。しかし、そこで待っていたのはあの「闇」の襲撃だった。 正体もわからないまま、闘いに巻き込まれた朱雀と 黄龍と柏木。 黄龍の結界は敵に破られ、愛犬二頭が殺された。 ライズ社のオーナーである陳二勝(チェン・アルサン)は、羅(ルオ) 方士を招いて悪霊払いの儀式を決行したが、途中で異変が起きた。 (登場人物) ■朱雀明人(すざくあきと) 父の死後、家に閉じこもっていた【気】の使い手 ■陳 黄龍(チェン・ウォンロン) 15歳。世界的な大企業/チェン・ライズ社の後継者 ■陳二勝(チェンアルサン) 黄龍の亡くなった母の兄/伯父。チェン・ライズ社の現社長 ■柏木護(かしわぎ・まもる) 犬神を狩る一族の子孫。たまたま香港の飲み屋で朱雀と知りあう ■羅(ルオ) 道教の方士で【気】の使い手 ■小梅(シャオメイ)小宝(シャオパオ)小黒(シャオヘイ) 黄龍の愛犬のゴールデンレトリバー _________________________________ 柏木の様子が変だった。 イスの背にしがみついて、ガタガタ震えていた。 「おい?!だいじょうぶか?」 「すみません、なんだかさっきから気分が悪くて..........」 柏木は無理に立ち上がろうとして、両手で口を押さえた。 指の間から大量の白い液体があふれ出した。 「オオオェエ....ゲホッゲホッ..............」 柏木の足元には、みるみる白っぽい嘔吐物が広がっていった。 直後、羅(ルオ)方士は呪法の印を切り、儀式を完了させた。 「陳氏、私はできる限り強力な結界を張ることでみなさんを守護いたします。 あなたは、この客人の介抱に専念すべきです」 陳二勝(チェンアルサン)は跪いて腕を組み、頭を下げた。 王朝時代の作法だった。 陳二勝が口を開いた。 「儀式の香木には幻覚作用が含まれている。馴れない者が吸って意識が 混乱したり、吐き気を催してもおかしくはない。儀式は終わった。2人を 休ませてあげなさい」 常に陳二勝に影のように付き従っている男たちが、柏木を手際よく介助して 別室へ運んでいった。朱雀も後を追った。 黄龍だけはその場に残り、羅の張り巡らした【気】の網を見上げた。 【気】のきらめきは銀河のようだった。 羅は 黄龍の横に並んだ。 幼い頃、黄龍に【気】の使い方を教えたのは 羅だった。 「ぼくは失敗した...........結界は破られて、小梅たちが死んでしまった」 「自信を失う必要はない。おまえの結界もなかなかのものだった。 もし同年代で、同じ修行を積んでいたら、私はおまえにはかなわない かもしれない」 羅は父親のように微笑んだ。 「【気】の力を持っていることがいいことだとは思えない。ぼくがこんな でなかったら、媽媽(マーマ/母さん)は生きていたかもしれない...............」 「仮定の話など意味がない。腹の足しにもならん。おまえはいくつになった?」 「15」 「初めておまえを預かった時には7つの子供だった。そのくせ 私の弟子の 中で、一人前に【気】を扱えるやつは、黄龍、おまえ1人だ!まったく嘆か わしい!」 羅はアハハと笑った。 「だが、己を過信してはならない。敵はすぐ近くにいる。倒れた客人の側 に付き添いなさい。かならず敵が来る」 「先生は?....................」 「後で様子を見に行く。待ってろ」 柏木の痙攣は数時間続いた。医師が呼ばれて検査をしたが、毒物中毒や 感染の兆候はなかった。 「寒い........寒いよ」 何枚も毛布でくるんでも、メガネがズレ落ちるほど震えていた。 「柏木の顔を見ろ。汗をかいている」 朱雀が 黄龍に注意をうながした。 「本当に寒いわけじゃないんだ」 黄龍は眉をしかめて、ベッドから落ちそうになる柏木を押さえつけた。 「饕餮(とうてつ)がこっちを睨んでいる....!」 突然、ベッドの上で柏木が叫んだ。 饕餮(とうてつ)__くわっと見開いた目、大きく裂けた口、獰猛な爪、 太く曲がった2本の角を持つ、古代中国の神獣である。 「さっきの儀式に出てきた青銅器の文様だ。もともと悪を退ける聖獣だが、 なんで柏木に?」 黄龍がつぶやいた。 「あれ?」 朱雀が不思議そうに眉をしかめた。次の瞬間、周囲の家具や窓枠が軽い 地震のようにカタカタ揺れはじめた。 揺れているのは3人のいる部屋だけだった。 「ぼくは昔、いじめられっ子だった」 いきなり柏木が目を開き、天井を見つめながら話し出した。 「ある日、クラスの奴に、殴られて転んだ。くやしくて、起きあがれなかった。 すると机やイスが地震でもないのにガタガタ揺れだした。あれ以来、殴っ た奴も笑っていた奴らも、みんなぼくと視線を合わせなくなった」 柏木が口を閉ざすと、窓ガラスがハチの羽音のようなブーンという音を たて、細かく震動しはじめた。やがて家具の扉や鏡といったすべてのガラス 類が震動し始めた。柏木もまた左右に激しく体を揺らしていた。 「【生ける鬼(グイ)】は制するに能(あた)わず。刻するに非ず」 突然朱雀の耳元でささやく声がした。 ふりかえると、肩のすぐ横に、羅(ルオ)方士の顔があった。 「柏木の物語のつづきを話して聞かせよう。彼はそれ以来、気が高ぶり過 ぎると、体の震えが止まらなくなった。と同時に、周囲もまた震動するよ うになったのだ」 「何の用だ?柏木から離れろ!」 「心外だな。私はただここに居合わせて、状況を説明しただけだ。 彼には何もしていない。私の目的はおまえだ」 「【生ける鬼(グイ)】とは俺のことだったのか」 「さあ、どうかな。ある意味、あそこにいた全員が「【生ける鬼(グイ)】 といえなくもない。だが、私に挑んできたのはおまえだけだ」 スッと羅の気配が遠ざかった瞬間、頭に叩きつけるような衝撃をうけた。 朱雀は床に倒れ、目に見えない巨大な手で押さえつけられていた。 (To be continued) _________________________________ よかったら、こちらのサイトも覗いてみてくださいね 「英国歴史散歩~薔薇の王国~」 http://www.kingdom-rose.net/ __________________________________ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆感想は「主婦と創作」気付で↓こちらからお寄せください。 http://mm.9no1.gozaru.jp/mmagazine.html Web拍手からも送信できます http://ohimesamaclub.chat-jp.com/petit/postmail/index.cgi ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◇連載小説 フレキ=ゲー編によるガップ民話集3-25 作:神光寺かをり ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ※この小話はフィクションであり実在の人物・団体とは関係ありません。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 地上に巨人が生まれて、そのあと絶えた訳 25 その日の夜まで、この世で最初のお父さんの畑では六人の御使いが働いてい ました。 御使い達はこの世の総てを見て知っていました。畑の仕事のことも、よくよ く知っていました。ですが、実際に働いたことはありませんでした。 六人は鋤や鍬を持つのも初めてですし、もっこを背負うのも初めてですし、 鎌を振るのも初めてでした。 膝の上まで泥につかるのも初めてですし、爪の間に土が入るのも初めてです し、髪の毛が砂埃まみれになるのも初めてでした。 太陽が沈んで、星が瞬き、月が闇を照らすまで、六人の婿たちは働きました。 六人の娘たちが時々畑に様子を見に来ましたので、その度に力が湧いて出る気 がしました。 太陽が沈んで、星が瞬き、月が闇を照らすまで、六人の花嫁たちは心配し続 けました。自分たちが初めて自分たちの仕事をしたときの、この上なく大変 だったときのことを思い出したからです。 それにしても、見張りの御使いたちにとっては、汗をだらだらと掻くのも初 めてですし、喉がからからに渇くのも初めてですし、お腹がペコペコに空くの も初めてのことでした。 何分、彼等が住んでいた、天と地の間の銀色の雲の神殿は、耕さずとも実り、 探さなくても見つかり、調理せずとも食せ、乾くことも水浸しになることもな い場所ですから、今まで畑仕事をする必要がなかったのですからね。 一生懸命働いた六人の花婿たちが何より驚いたのは、一日が終わるころには 立ち上がれないほど疲れ果ててしまったことと、目を開けられないほど眠く なってしまったことと、それほど疲れているのに、自分の花嫁の顔を見た途端 に力がわき出してきたことでした。 さて花婿たちが畑で働いている間、花嫁たちはそわそわと心配に身を震わせ ながら、それでも自分たちの仕事をしていました。 この世で最初の猟師さんのマッハは、今までは自分の両親と姉妹たちが食べ る分だけ鳥や獣や魚を捕ってきていましたが、その日は、自分の夫になる人と、 その兄弟たちの分まで獲物を捕ってこなければなりませんでした。 ですが、マッハは赤い服のガドレエルが結納の品に持ってきた素晴らしい剣 を持って出かけましたので、たくさんの獣とたくさんの鳥とたくさんの魚を捕 まえることができました。 それから、いつもマッハの狩りの邪魔をして、そればかりかマッハを襲って 食べようとさえする、たくさんの獅子とたくさんの鷲とたくさんの鰐も仕留め ることができました。 星鋼の剣はそれほどの獲物と毛物を屠ったというのに、刃こぼれ一つできま せんでした。 マッハは大変喜んで、言いました。 「この剣はなんて素晴らしいのでしょう! これがあれば、わたしはこの世の 生き物を総て自分の獲物にすることができるでしょう」 マッハはたくさんの獣の肉を背負って鳥の肉を抱えて大きな魚籠を引きずっ て、家族の待つ家へ向かいました。 この世で最初の料理人さんのジョカは、今までは自分の両親と姉妹たちが食 べる分だけのパンとスープとおかずを作っていまいしたが、その日は、自分の 夫になる人と、その兄弟たちの分まで食事を作らなければなりませんでした。 ですが、ジョカは褐色の服のニスロクエルが結納の品に持ってきたお酒を料 理に使いましたので、たくさんのパンとたくさんのスープとたくさんのおかず を一度においしく作ることができました。 それから、いつもジョカがたくさん料理をするときは、たくさんの竈の熱と たくさんの釜の炎とたくさんの鍋の重さで疲れ果ててしまったのですが、お酒 を一口飲むと、その疲れがあっという間に吹き飛んでしまいました。 風の酒はそれほどの料理を作るのに使ったというのに、まだ壺にいっぱい満 たされていました。 ジョカは大変喜んで、言いました。 「このお酒はなんて素晴らしいのでしょう! これがあれば、わたしはこの世 の料理を総ておいしく食べることができるでしょう」 ジョカはたくさんのパンを背負ってスープ鍋を抱えてオカズの天火を引き ずって、家族の待つ家へ向かいました。 この世で最初の仕立屋さんのポイベは、今までは自分の両親と姉妹たちが着 る分だけの上着と肌着と靴を作っていまいしたが、その日は、自分の夫になる 人と、その兄弟たちの分まで着る物を仕立てなければなりませんでした。 ですが、ポイベは黄色の服のエクサエルが結納の品に持ってきた紅を布地を 染めるのに使いましたので、たくさんの上着とたくさんの肌着とたくさんの靴 を一度に美しく仕立てることができました。 それから、いつもポイベがたくさん縫い物をするときは、小さな針穴に糸を 通したり鋏で正確に布を裁ったり、いろいろな形に布を縫い止めたりするのが 大変だったのですが、真っ赤な紅で糸と布を染めると、細い糸は見やすく、鋏 で切る位置は分かり易く、布を縫い進める方向は分かり易くなり、疲れを感じ ることなく仕事ができました。 晴れの紅はそれほどの着る物を作るのに使ったというのに、少しも目減りし ませんでした。 ポイベは大変喜んで、言いました。 「この紅はなんて素晴らしいのでしょう! これがあれば、わたしはこの世で 一番美しい衣服を作ることができるでしょう」 ポイベはたくさんの上着を背負って肌着を抱えて靴を引きずって、家族の待 つ家へ向かいました。 続く ─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─ ★「フレキ=ゲー編によるガップ民話集」のバックナンバー(今までのお話)は ↓こちらのサイトでもお読みいただけます↓ http://ohimesamaclub.chat-jp.com/petit/cb/folklore/ ★神光寺かをりのファンタジー小説・歴史小説サイトはこちら↓ お姫様倶楽部Petit:http://ohimesamaclub.chat-jp.com/petit/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ☆感想は「主婦と創作」気付で↓こちらからお寄せください。 http://mm.9no1.gozaru.jp/mmagazine.html Web拍手からも送信できます http://ohimesamaclub.chat-jp.com/petit/postmail/index.cgi ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ このメールマガジンは サイト/ブログなどの購読フォームから購読のお申し込みを戴いた皆様や、 無料レポートのご請求を戴くなどした際にメールマガジン購読を ご希望いただいた皆様に配信しています。 お申し込みのお心当たりの無い場合は、 メールアドレスの間違いやいたずらの可能性がありますので、 お手数ですが下記の解除URLより購読登録の解除をしてくださいますよう お願い申し上げます。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ━【奥付】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆テキスト系創作メールマガジン 文芸同人「主婦と創作」◆ 発行人:銀凰恵(P.N.神光寺かをり) サイトURL :http://mm.9no1.gozaru.jp/ ブログURL :http://ohimesamaclub.seesaa.net/ お問合用メールフォーム:http://mm.9no1.gozaru.jp/mmagazine.html 登録・解除用フォーム :http://mm.9no1.gozaru.jp/02.html このメールマガジンは、以下のメルマガスタンドを利用して発行しています。 まぐまぐ http://www.mag2.com/m/0000093007.html めろんぱんhttp://www.melonpan.net/mag.php?004900 アルファポリス http://www.alphapolis.co.jp/maga.php?maga_id=1000313 メルマ! 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