2009/10/30
太田ジオメールマガジン[142]~本が出た、の巻~
◆太田ジオメールマガジン第142号!!!◆ 10月18日の台風では、都市の脆弱性がよくわかりました。 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 Ohta Geo mail Magazine 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 ━ Vol.142 ━ 2009.10.30 ━ このメルマガは、ご自身でマグマグに登録された方にのみ配信しています!! ┏━━━━━INDEX━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ┃★『家族を守る斜面の知識』発売開始。ネット書店でも。 ┃ ┃★宅地盛土の危険度情報発信の壁 ┃ ┃★「あんしん宅地」ネットワーク ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ EVS 自動配信システム http://www.ohta-geo.co.jp/auto_evs/index.html 谷埋め盛土の自己診断 http://www.ohta-geo.co.jp/morido/morido.html ----------------------------------------------------------------------- ■『家族を守る斜面の知識』発売開始。ネット書店でも。 ----------------------------------------------------------------------- 『家族を守る斜面の知識~あなたの家は大丈夫~』が刊行され発売になりました。 一般書店での発売日は11月にはいってからのようで、Amazonでも予約を受け付け ています。土木学会の会員であれば会員特価(860円)で買えますが、送料を入 れると、Amazonで買った方が安いようです(送料無料の場合)。Amazonには本の 画像がありませんが、ISBNが同じだったので大丈夫でしょう。 http://www.amazon.co.jp/ から”家族を守る斜面の知識”をキーワードとして 検索していただければ見つかると思います。Amazonでは11月5日が発売日となっ ていましたので、現在は予約受付中です。 本の説明は土木学会のページの方が詳しいです。 http://www.jsce.or.jp/publication/contents/c_p657.html 一般の読者の方を対象に、平易な内容、表現を心がけて作成しています。降雨や 地震による斜面の災害の説明や、家族を守るためにみなさんができることなどを 解説しています。日本は斜面国で、恩恵もあれば災害の危険もあります。少し知 識をもてば恩恵だけに与ることができます。この本は新書版の大きさなので楽に 携帯でき、電車の中などで読んでいただくことを想定しています。ぜひご一読く ださい。 このメルマガを購読されている方は、専門家・同業者の方が多いと思いますので、 内容的には簡単すぎるかもしれません。しかし、21のコラムには、専門書などで も書かれていないようなトリビアや、大きな発明につながる(かもしれない)ヒ ントが入っています。 またこれまで専門家同士でビジネスをしていたBtoBの関係が、今後一般市民との 関係BtoCに変化していく際に、専門家が表現等に苦労しているところが参考にな るかもしれません。 太田が編集担当となった第三章(地震による斜面の災害)では「海岸砂丘地帯での 液状化のもっとも古い報告―明治二七年庄内地震の例―」、「千年盛土の作り方」 が特に面白いと思います。「千年盛土」は、1596年の慶長伏見地震でもびくとも しなかった盛土の秘密に迫っています。他の章では、「津波災害の減災に寄与し た樹木」は興味深い話です。スマトラ大地震の津波が通った後のところに、何の 影響もなく立っている木々があったことをご存じでしょうか。などなど。 ----------------------------------------------------------------------- ■宅地盛土の危険度情報発信の壁 ----------------------------------------------------------------------- いくつかの地域の、造成前地形図と造成後の地形図(現在)のデータから、地域 単位での谷埋め盛土滑動崩落危険度評価の試行を行っています。現時点で公共事 業で行われているものとはちょっと手法が異なります。 いままでは技術的なことがらで取り組んでいたのですが、いざ実際の造成地で行 うといろいろ別の問題が見えてきます。谷や尾根がもともとあった丘陵地を造成 しているわけですから、切土もあれば盛土もあるのが当たり前です。したがって 切り盛り分布図まではそれほど抵抗ありません。しかし、いったん盛土に危険度 判定の情報がくっつくととても神経質な問題になるようです。こういう他人の家 の問題をとても公表できないし、試行をしたということさえ言うことができない という感情になってしまうのです。 その理由は、滑動崩落の危険ありと判定された盛土を「不治の病をもつ盛土」と とらえてしまうからだろうと思います。他人の不治の病を調べたというのは、と ても居心地が悪く、気持ちも悪いことでしょう。 この問題の解決には、知識と適切な工法が必要です。知識に関しては「不治では ない」という理解が、工法に関しては「安くて簡単」なものが必要になります。 知識不足は、一般の方だけでなく、専門家と言われる人たちにもまだまだありま すので、地道な努力が必要でしょう。 谷埋め盛土の地震時滑動崩落現象は、とても柔らかいもの(盛土)が、高い水圧 で浮いて(抵抗を失って)、緩い角度の地山斜面を滑りおちる現象です。滑り角 度が緩いので滑動力自体も大きくありません。しかし盛土が柔らかいので、末端 部に平坦地盛土があって押え盛土的になっていたとしても盛土内に大きな変形が 発生し、上に乗っかっている家屋を壊します。 傾斜地に、ふにゃふにゃした列車が車止めで停止している状態を想像すればよい ともいます。地震の強震動で車止めが外れた時、どうやって全体の滑動と、部分 的な変形をとめることができるか?ということを同時に解決すればよいのです。 その方法はいろいろあると思いますが、当社では盛土最下部の過剰間隙水圧の安 全弁を数多くつけ、同時に盛土底面に滑動のブレーキになる刺をたくさん地山に 刺しておくという、「雨天対応スパイクタイヤ方式」を提唱しています。これは、 盛土底面を、F1レースなど高速で走る車が雨にぬれたサーキット場で使う「レ インタイヤ」にしてしまうというイメージです。すぐに排水・除圧できるため、 タイヤと路面の間に水が封入されてスリップすることのない間隙水圧消散工のこ とです。さらにそのタイヤにスパイクを打ちこんでおけば、まずスリップするこ とはないだろうという発想に基づいています。 このほかにも、工夫のしようはいろいろあると思います。知恵を出すために最も 大切なことは、地すべりの基準書などに書かれている対策工を頭からいったん消 し去ることではないかと思います。自由な発想からしか知恵は生まれません。 また、もし地域の谷埋め盛土評価をしてみたいという方がいらっしゃったら、そ の方法を下記に簡単にまとめていますのでトライしてみてください。 自力で谷埋め盛土評価 http://blog.livedoor.jp/ohta_geo/archives/51300094.html ----------------------------------------------------------------------- ■「あんしん宅地」ネットワーク ----------------------------------------------------------------------- BtoCのビジネスモデルを作るためには、C(一般顧客)がB(専門業界)の存在を 知ってもらうことが第一番に必要なことです。良く言えば「ウエットな関係」で 発展してきたコンサル業界では、宣伝して一般の方々に存在を知らしめるという 努力がとても苦手です。 しかし一般市民の方が、宅地に対して疑問をもったとき、その相談を受け入れる 受け皿の存在を知らなければBtoCのビジネスモデルは成り立ちません。そのため に「あんしん宅地」では受け皿の全国ネットワーク化を目指しています。 http://www.あんしん宅地.jp/ (日本語ドメイン) http://www.anshintakuti.jp/ いまのところ、東京、神奈川、関西、中国と4つしかありません。近々山陰地方 にもう一つできる予定です。まだまだ不足しています。拠点が増えれば、相談が どこにあっても、近くのあんしん宅地の人に行ってもらうというやりかたができ ます。ネットワークに加わってもよいというところがありましたら、我々にコン タクトしてください。 ((((((( 編集後記 ))))))) 10月18日に『家族を守る斜面の知識』の講習会で東京に行きました。台風が来て いたので前日から会場の近くに宿をとり、当日の朝、多少風は強かったですが青 空のもと、歩いて会場に行きました。私は問題無く着けましたが、東京界隈の方 々はJRも地下鉄も止まってしまい会場入りが大幅に遅れました。気候変化で災 害頻発とよく言われますが、都市化そのものがいちばん災害発生可能性を高める 要因だろうと実感しました。都市密集化を放置して、都市災害の予防法を語って もしょうがないのかもしれません。(H.O) ========================================================= 太田ジオメールマガジン http://www.ohta-geo.com/mag2/index.htm このメルマガに対するご意見・ご質問などは以下のアドレスへ お願いいたします。mailto:ohta@ohta-geo.co.jp (スパムメール対策のため@を全角で表記しています) 日々のコラム http://blog.livedoor.jp/ohta_geo/ ========================================================= EVS 自動配信システム http://www.ohta-geo.co.jp/auto_evs/index.html 3次元地質/汚染表示ソフトウエア EVS http://www.ohta-geo.co.jp/software/mvs_evs.html 3次元可視化の受託業務 http://www.ohta-geo.com/products/mvs/mvs_jutaku.htm ========================================================= KK-050007 EVS-地盤空間環境データ3次元可視化システム- ========================================================= 当社への、お問い合わせは下記URLからお願いします。 □マスコミの方:http://www.ohta-geo.com/cgi-bin/app7/app2.cgi □一般市民の方:http://www.ohta-geo.com/cgi-bin/app8/app2.cgi □建設系企業の方:http://www.ohta-geo.com/products/komon.htm □一般企業の方:http://www.ohta-geo.com/products/komon_kigyou.html


