太田ジオメールマガジン[130]~見えるものが怖い、の巻~
◆太田ジオメールマガジン第130号!!!◆
地球寒冷化と思うくらい寒くなってきました
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━ Vol.130 ━ 2008.9.28 ━
………広 告………………………………………………………………………………
低ライフサイクルコストかつ高強度な恒久集水ボーリング保孔管
http://www.chiyoda-kizai.co.jp/PN/index-sabiless.html
成熟した社会では、「とりあえず」対策するのではなく、長持ちする材料を
つかってライフサイクルコストを低く抑えることが大切です。サビレス管は、
「地すべりの恒久化対策」を目指すところで用いられています。
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┃★やはり見える「擁壁」が怖い!
┃ 先日朝日新聞の「わが家のミカタ」に記事が掲載されたあとの反応
┃ と、これからの地盤技術者の役割について考えてみます。
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■やはり見える「擁壁」が怖い!
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9月はじめに2週に渡って朝日新聞「わが家のミカタ」に紹介していただきまし
た。宅地の地盤問題はできるだけ知りたくない、私のところだけは大丈夫という
安全性バイアスが無意識に働きますので、「いかに意識の中に顕在化させるか」
ということが防災の鍵になります。それを記者の方も理解してくださり紙面を割
いていただきました。
タイトルは「ジバラのジバン」ということになっていますが、これは記者の方の
切り口です。宅地の手当は「自腹」になりますよという自覚を促しているのだと
思います。新聞は著作物なので、イメージだけ下記URLに示します(ファイル
名を適当に変えると・・・)。
9月2日 ジバラのジバン(上)
http://www.ohta-geo.co.jp/image08/asahi20080902-small.jpg
9月9日 ジバラのジバン(下)
http://www.ohta-geo.co.jp/image08/asahi20080909-small.jpg
9/2の記事は谷埋め盛土と中越沖地震での柏崎市山本団地の話でした。「地面か
ら水が激しく噴き上がった」ということですから液状化したことは間違いないで
すね。一生に一度の大きな買い物であるマイホームですから、地盤もちゃんと調
べないとたいへんなことになりますし、「地盤保証に入っているから大丈夫」も
誤解だと言うことを話しました。
9/9の記事は、かつてある団体の偉いさんから「下に引っ越してきた人から、斜
面が危ないので安全にしてくれと言われている。そうしなければ裁判に訴えると
言われている。その人はある市の建築関係の部署にいて法的なこともとても詳し
そうだ。なんとかならないか」と相談を受けました。突然あとから土地を買って
引っ越ししてきた人が、ずっと前からそこに住んでいる人を訴えるというのは、
なんとなく虫がいい話にも聞こえましたが。。
現地調査をしたところ、既存不適格だろうなぁと思える造りで、安全とは言い難
いものでしたので、対策案を両者に提示し納得していただいた上で擁壁の補強工
事をしました。倒れそうな擁壁だったので、ロックボルト工で斜面に縫いつけた
のです。このような既存不適格斜面は日本中にそれこそ山ほどあるでしょう。そ
して、それを不安に思っている人も非常に多いようです。記事に電話番号が書か
れていたので、沢山電話がかかってきましたが、ほとんどこのような擁壁や不安
定斜面を怖いと思っている「下の家」の人からでした。希に、下の人に被害を与
えてしまうのが怖いという「上の家の人」からの電話もありました。その一方で、
谷埋め盛土に関する電話はほんの僅かです。やはり、見えるものが怖いというの
が人間なのでしょう。
コンサルさんやゼネコンさんからも擁壁補強の相談があります。それらは主に擁
壁の排水不良による不安定化です。擁壁排水は、擁壁背面までパイプを通してい
るだけなので容易に閉塞が起きるようです。機能していないものが多々あります。
標準仕様の見直しが必要でしょう。
現在排水補強パイプを小径化して、既存水抜穴から直接打込む工法を開発中です。
近々新しい方式での施工もはじめる予定です。排水補強パイプは、周面摩擦が大
きいので、受圧板をつけてアンカーとして擁壁の転倒を押さえつつ排水するとい
う「排水アンカー」としての機能ももっています。
数日前に、排水補強パイプの技術講習をしてきました。工法で大切なのは「効く
のか、効かないのか」です。設計というのは、様々な効果の中の一つを選択して
単純モデルで力学計算するだけなので、目安に過ぎません。特に地盤問題ではそ
うです。計算で適切かどうかということよりも、地盤の気持ちになって「排水補
強パイプをこんなに打ち込まれたら動くに動けないじゃないか」というイメージ
が持てるかどうかの方が大切です。そういうイメージを持つためには、実際にど
うだったかを知る必要があります。
排水補強パイプが効いたことがはっきりしている例
http://www.ohta-geo.co.jp/image08/pdr.jpg
新設の盛土をする場合であれば、どうなると盛土は一斉に滑るのかということを
「盛土の気持ちになって」考える必要があります。娘に漫画を書いてもらいまし
た。地盤の滑動には「めちゃめちゃ滑る面(めちゃめちゃ強度が弱い)」と、
「そうでもない普通の場所」の2つがあります。めちゃめちゃ滑る面の中に滑り
にくいところが筋状にあると、急に一緒に滑ることが難しくなります。滑動する
のに適した条件にならないと滑りはじめません。その条件を造らないようにすれ
ば、大きな力を使わずとも滑動は止められるということになります。こういう智
恵を使って、できるだけ安価に容易に被害を食い止めるということをこれからの
地盤技術者はやっていかないといけないと思います。大きな工事費をつかって
力任せに押さえることはどんどんやりにくい時代になってきています。
盛土君が滑るとき
http://www.ohta-geo.co.jp/image08/suberidai.gif
上記のマンガは、下記の工法原理をイメージしています
http://www.ohta-geo.co.jp/image08/bundan.jpg
((((((( 編集後記 )))))))
先日、大阪の中堅どころのコンサルタント会社が破綻したというニュースが入っ
てきました。kenplatzの記事では公共事業の現象とプロポーザルへの対応で疲弊
したのが原因とのことです。公共事業が減少してくることは、毎年の予算や、政
府方針を見れば隠さず書かれていますのでわかっていることですが、他にマーケッ
トを開発していない業界の辛いところでしょう。個人宅地に関するビジネスを当
社はやっていますが、まだ利益を生むような環境にはなっていません。どれだけ
「事前の防災」が自分と家族の将来の時間を保証してくれるのかということを実
感してもらうかが鍵なので、マスコミの方にも協力願って情報発信を続けていこ
うと思っています。今日届いた『地質と調査』の次号予告は「新マーケット創出」
だそうですが、タイトルを見るとそういう視点はあまり感じられません。地盤を
知っているということが市民にとってとても重要な特殊技能だということを技術
者側も自覚しなければならないのでしょう。(H.O)
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KT-040081 恒久排水補強パイプ−地震および豪雨時における法面補強工−
http://www.ohta-geo.co.jp/reports/002/takuti_kouji.html
KK-030021 恒久集水ボーリング保孔管−錆びない、破断しない高強度鋼製
集水ボーリング保孔管・・・まだ塩ビ管をお使いですか?−
KK-030018 簡易測量システムSUGDAS −レーザー測距儀利用地形図作成システム−
KK-050008 3D-SLIDE−地すべり・崩壊3次元安定解析システム−
KK-050007 EVS−地盤空間環境データ3次元可視化システム−
-----------------------特許等---------------------
斜面安定化工法;土塊をブロック化し、側部抵抗力を有効にした斜面安定化工法
地すべり抑止工法;側部抵抗を有効に利用した地すべり防止工法
耐震構造;地下水排除・間隙水圧消散、並びに地盤補強による地盤の耐震化工法
受圧板付き補強管、及び地表面の崩落防止工法、並びに斜面の補強工法
堤防の崩壊防止工法;堤防の浸透防止を実現する簡易・廉価な工法
その他実用新案、特許申請中数件
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当社への、お問い合わせは下記URLからお願いします。
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□一般企業の方:http://www.ohta-geo.com/products/komon_kigyou.html


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