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2009/11/10

暮らしの中の仏教語  今日の法話 第271話

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--------暮らしの中の仏教語 第271話------------

*******今回のお話は「有名 有名無実」*****************

                     毎月10.20.30日発行
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  第271話 通算930話 有名 有名無実
 
 今日「有名」と言えば、
名高い人或いは物のことをいう形容に使われていますが、
本来は文字通り「名を有すること」です。

 世俗世界に出没するあらゆるものは、
因縁によって生じた仮のもので、真実に有るものではありません。
しかし、仮に現れた現象でも、名前がないと不便ですね。
名付ければ有名ということになるのですが、
名があっても実体がなく存在しないものを、
仏教では「有名無実・ウミョウムジツ」と言います。

 分かり易い例で言えば、陽炎や蜃気楼は見えますし、
名前も有りますが、実体は有りません。
兎角や亀毛も有るかに見えて、実は無いものです。
無実とは「実体のないこと・事実でないこと」ですね。
冤罪のことを無実の罪と表現しますが、
無かった罪で罰を受けることなどあってはなりません。

 国語辞典で有名無実・ユウメイムジツを引くと、
「名ばかりで実質が伴わないこと」と出ていました。
本当にその通りです。
しかも仏教的解釈からすると、
この世の全てのものは有名無実なのです。

 日常的な次元に現れる「世俗諦」には、
有名無実なものしかありません。
それに対して第一義諦(宗教的な次元)は有名有実です。
苦集滅道は絶対に有るものですから、
心しなければならないのです。

 因縁によって生じたものが有名無実だとするならば、
私達の衣食住に関するもの、生死に関するもの等、
すべて該当するでしょう。
私達の一生そのものが、実体のない夢幻泡影のような、
はかない出来事にすぎません。

 80歳の老人が言っておりました。
「この歳まで生きてきたが、瞬きする間に過ぎてしまった」と。
 家や着物、道具やお金など、
死んだ先まで持って行けるものは、何一つありません。
そんなものに囚われて悩むことはやめ、
早く、勝義たる「第一義諦」即ち真の世界を求めたいものです。 

                    終わり

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編集後記
 
 私は、次の歳を迎えると、古稀になります。
あっと言う間の70年・・・でした。

 今は、満勘定で68歳ですから、「まだ60代」の気分でおり、
有名無実のこの世を、もう少し楽しみたいと思っております。

 まあ、死ぬまで生きるのですから、
お互い頑張っていくことに致しましょう。

今回もお読みいただき、有り難うございました。

                            A.K.
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