2009/09/27
【アメリカ発 ソーシャル・ビジネス】教育現場における環境教育
★★アメリカ発 ソーシャルビジネス・ニュース★★ ~社会責任ビジネスで社会を良くし、楽しく設ける~ 第56号 2009年9月27日 -----------------------------------------By ASU International LLC こんにちは、米国在住ASU Int’lの斎藤 槙です。9月はアメリカの新学期。 今年5歳になる娘も幼稚園年長になりキンダーガーデンに行きはじめました。 実はこの6月まではシュタイナー教育を行うプリスクールに通っていました。 そこでは、自分たちで無農薬の野菜作りをしたり、その収穫を使ったスープを 作ったり、ローソクの明かりだけで夜散歩をするイベントがあったりと、日常 生活の中で自然環境に対する優しい気持ちを育む教育がされていました。今月 から行き始めた公立の学校でどのような環境教育が行われるのかが楽しみです。 さて、今日ご紹介するのは、全米で展開する環境啓蒙プログラムです。NPOと 政府、学校、企業が上手にコラボレーションしている点に注目にしました。 どうぞお楽しみ下さい。 ■■■今日のテーマ■■■ 教育現場における環境教育 ●NPOの立ち上げた環境啓蒙プログラム● Solar 4R Schools(http://www.b-e-f.org/solar4rschools/)というプロ グラムがスタートしたのは2002年。Bonneville Environmental Foundation (以下BEF)(http://www.b-e-f.org/index.php)というNPOによって立ち 上げられました。まずは、このBEFというNPOについて簡単にご紹介します。 BEFは1998年にオレゴン州ポートランドに設立されました。カーボンフット プリントを抑えるよう人々に働きかけると共に、再生可能エネルギーの開発や、 環境変化によって乱れてしまった水系を修復する活動などを支援している団 体です。2001年には発生させた炭酸ガスをオンライン上で簡単に計算できる サイトも公開しました。 地球環境によいことをするのがBEFの使命ですが、それを影響力のある大組織 をパートナーとして一緒にやる。これが活動遂行の上の前提条件としています。 例えばカーボンフットプリントを削減するプロジェクトを実施する際に、豆乳 製品メーカー大手Silk SoymilkやアウトドアグッズのThe North Faceなどを パートナーとして協賛してもらっています。 ●Solar 4R Schools● さて、このBEFによって設立されたSolar 4R Schoolsに話を戻しましょう。設立 以来、ワシントンDCと15の州にわたる100以上の学校やコミュニティセンター にソーラー発電機を設置し、4万人以上の生徒達に再生可能エネルギー技術を紹介 しながら教育・啓蒙活動を行っています。前述の通り、このプロジェクトにもそれ ぞれの地域ごとに企業のローカルパートナーがついています。このプログラムでも たらされる利点を具体的に見ていきましょう。 1 親、教師、学校関係者やコミュニティの人たちが実際にソーラー発電を見て、 ソーラーの魅力を知ることができる。この体験は家庭にソーラー発電を導入する きっかけとなり、普及が加速する可能性がある。 2 ソーラー発電技術が安全で信頼性が高いだけでなく、機器メンテナンスが 非常に楽であることが分かってもらえる。しかも、設置の際、屋根などの構造物 を傷めることがほとんどないことを認知させることができる。 3 ソーラー設置業者にとって、状況と場所が異なる場面での設置を経験するこ とにより、コストのかからない設置方法を学習することができる。それも普及の 加速に貢献することになる。 4 学校側は環境教育にコストがかからない上に、ソーラー電池が発電したクリ ーンな電気を使用することができるようになる。また、生徒たちには、わくわく するようなソーラー風車などの教育用ツールなどが提供される。 5 企業の協賛メリットは、再生可能エネルギーに対する「本気度」を見せること ができる。つまり、学校やコミュニティに楽しい体験を与えつつ、環境に優しい 企業という認知がされる。 ●リアルタイムでの体験● 学校に設置されたソーラーパネルに付いているデータ送信システムにより、生徒 や教師はリアルタイムでその動きを見ることができます。今現在どの位発電して いるのか、これまでにどれだけ発電したかなどを目で確認することが可能です。 学校によっては、その電力によってプラズマテレビが何時間見られるとか、ビデオ ゲームがどの位できるかなどを示す表示パネルを設置して、日常生活の中でのモ ノサシを見せながら学習させています。娘の学校でもぜひともやってもらいたい プロジェクトです。 ■■■今回の学び■■■ ビジネスをはじめる時、当然ながらROI(投資利益率)について考えます。ソー シャルビジネスについても同様です。しかし、期待するリターンとは何かという 点で両者は大きく違ってきます。ソーシャルビジネスのリターンは、ずばりイン パクト。つまり、社会にどういった良い影響を与えることができるかです。そし て、大きな社会的インパクトを与えるためには、必ずしも、「すぐ」を求めるも のではありません。今回ご紹介した事例は子供たちに向けた地球環境と再生可能 エネルギーの理解・啓蒙の促進です。彼らが大人になり、エネルギーを選択する 段階になった際、地球に優しいエネルギーをまず選択すること。それがこのプロ ジェクトが期待する「息の長い」リターンなのではないでしょうか。 ■■■お知らせ■■■ ●斎藤槙の著書は以下から見れます!最新のは「ソーシャルビジネス入門」 ~「社会起業で稼ぐ」新しい働き方のルール(日経BP)です。 http://www.amazon.co.jp/s?ie=UTF8&rh=i%3Astripbooks%2Cp_27%3A%E6%96%8E% E8%97%A4%20%E6%A7%99&field-author=%E6%96%8E%E8%97%A4%20%E6%A7%99&page=1 ●アメリカ発 ソーシャル・ビジネス・ニュース編集部から 編集部では、皆様からのメッセージを受け付けています。記事に関するご意見、 ご感想などがありましたら、遠慮なくご連絡ください。アメリカ発 ソーシャル・ ビジネス・ニュースでは、アメリカからソーシャル・ビジネス(企業の社会的責任 -CSR、NPOの活動)や社会起業家の具体的事例をレポートし、そこからの 学びをまとめています。同テーマに関する投書は、本誌において、掲載対象に なります。皆様に関するニュースを是非、お知らせ下さい。 Email maki@asuinternational.com まで。 ●ASU International LLCについて 企業も社会もハッピーな結果を生むBusiness For Social Responsibility (社会責任を果たすビジネス)を目指し、ASU International社はお手伝い いたします。 ● ASU International LLCのホームページ www.asuinternational.com ●このメールマガジンの購読を中止したい場合は、まぐまぐ上の http://archive.mag2.com/0000090131/index.html から解除をお願いいたします。アドレスの変更は、登録解除後、新しく配信 を希望するアドレスを登録してください。 ●アメリカ発 ソーシャルビジネス・ニュースー社会責任ビジネスで社会を 良くし、楽しく儲けるのバックナンバー ⇒ http://blog.mag2.com/m/log/0000090131/


