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2010/02/04

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2010年1月16日(Vol.0053)

来週の米国株式市場と日本株式市場(1月18日~1月22日)


1)今週発表された経済指標等のまとめ


<米国>
項目____________実数_____予想_____前月
11月貿易統計____-364億ドル__-350億ドル__-332億ドル
ベージュ・ブック(地区連銀報告)
新規失業保険請求件数___44.4万件__43.7万件__43.3万件
12月小売売上げ______-0.3%___+0.4%___+1.8%
12月消費者物価指数____+0.1%___+0.1%___+0.4%
12月鉱工業生産指数____+0.6%___+0.6%___+0.8%
1月消費者心理指数_____72.8____74.0_____72.5
(出所:ブルームバーグ)

地区連銀報告では、12連銀中10連銀が景気の改善を示しましたが、消費は依
然として慎重で、雇用は軟調との報告でした。

12月小売売上げは予想に反してマイナスでしたが、前月が上方修正されました。
2ヶ月平均すると+0.7%とそこそこの伸びではないでしょうか。数字の振れは、
統計作業での季節調整の困難さを示すものでしょう。

失業保険請求は、改善の足踏み状態が続いています。あえて早とちりで言えば、
根っこの雇用は11月で頭打ちして、その後若干減少気味。しかし、今後は国勢調
査のため、公的部門が臨時雇いを大幅に増やしますので、春にかけて見かけ上、
雇用改善の動きと考えます。

ミシガン大学の消費者マインド指数が予想を下回り、今週は経済指標全般的に景
気拡大に慎重な見方が増えたと思います。

上表にはありませんが、ニューヨーク連銀製造業景況指数も発表され、良い結果
でした。


2)今週の株式相場展開


<米国>
発表された経済指標は、期待ほど堅調ではなく、リスク志向が少し後退したと言え
ます。その結果、為替はドルと円が他通貨に対して強くなり、原油等の商品相場
は弱含みになりました。

長期金利の上昇圧力は減退して、債券相場は強くなりました。金利低下は本来、
株式相場にはプラスに働きますが、リスク志向の後退と個別企業の第4四半期決
算が相場に影響を与えました。

先陣を切ったアルコアは失望、インテルはアナリスト予想を上回るものでした。JP
モルガンの表面の数字は良かったものの、個人金融部門が赤字で、不良債権の
引き当ても増加、雇用不安で所得が伸びず、住宅差し押さえも高水準。カード・ロ
ーン等の焦げ付きも心配で、貸し出し増加にはつながりません。

過去2年間、企業収益が減退していましたが、久しぶりの増益決算と市場の期待
は大きいと思います。言い方を変えれば、昨年の7月決算時はアナリスト予想が
低く、サプライズの連続でしたが、今回はハードルが高く設定されているので、素
直に好決算で買われにくい展開です。

個人的には、それでも米国企業の底力はあると感じます。

「1月効果」は継続中です。週末こそロング・ウィークエンド(3連休)で、利益確定
の売りが出て下げましたが、前日までは連日高値を更新していました。非常に堅
調な相場だと思います。

週間ではダウで-0.08%、ナスダックで-1.26%、S&P500で-00.78%、
ダウ輸送株で-0.98%と前週との比較では少し下げましたが、ほとんど横ばい
でした。見方を変えると、「行ってこい」の可能性もありますが、高値を連日で更新
していたので、堅調だと言えると思います。

短期想定シナリオ通りでした。

<日本>
今週も出遅れのTOPIXの上昇が目立ちました。外国人投資家の買い越し額も大
幅で、相場を持上げました。昨年は日本株のパフォーマンスが悪かったので、ポ
ートフォリオの比率変更で、日本株のウェートを少し増やしたと思います。いわゆ
る、リターン・リバーサルの動きです。

週間騰落率は、日経平均は+1.70%、TOPIXは+2.67%でした。

多少懸念したJAL問題は無事通過したようです。

<中国>
週間騰落率は+0.98%と小幅上昇。上昇する順番の週であることは正解でした。
中国人民銀行が前週の手形レート引き上げに続き、預金準備率の引き上げを実
施しました。しかし、本格的な引き締めではありませんので、相場にはまったくと言
って良いほど影響はないと思います。

資産バブルは継続中です。


3)来週の主な経済指標等


<米国>
日付____項目____________予想_____前月
20日(水)_12月住宅着工件数_____57.9万戸__57.4万戸
20日(水)_12月生産者物価指数____±0.0%__+1.8%
21日(木)_新規失業保険請求件数___44.0万件__44.4万件
21日(木)_12月景気先行指数_____+0.7%___+0.9%
21日(木)_1月フィラデルフィア連銀調査__18.0____20.4
(出所:ブルームバーグ)

来週は祝日もあり、今週に続いて経済指標の発表が比較的少ない週です。注目
は、住宅着工件数と失業保険請求件数です。物価の注目度は低いです。個別企
業決算が重要な週です。


4)来週の株式相場動向


<米国>
企業は在庫を減らしたため、わずかな消費や輸出でも、減少させた生産は上向く
と言うこれまでの流れは不変です。生産を増加させても雇用は増加させません。
これも変わりません。

変わったものは、リーマン・ショックからの金融危機を、膨大な財政支出と金融緩
和と過剰流動性で乗り切って、資産価格が上昇したことくらいです。

いまのところ、資産価格上昇と言うモルヒネは効いています。後は実体経済が、
資産価格の上昇を正当化できるまでに回復拡大することです。

さて、来週の短期シナリオは、今週と同じです。
A) 相場は引き続き堅調で、高値を維持して横ばい展開(±2%以内)。
B) 高値更新を継続する(+3%超)
C) 頭が重くなり、少し下げる(-3%程度)が、調整(5%超)にはならない。
それぞれの確率は、Aが50%、Bが40%、Cが10%と考えます。

<日本>
欧州の一部の国の信用問題は継続して意識されそうです。日本の債務増大はま
だそれほど関心を持たれていないようです。世界から日本の財政赤字は大丈夫
だと思われているのか、無視されているのか、本当はどちらなのでしょうか。

為替はチャート・ポイントを抜けて少し円高になるかどうかです。現状のドル余剰
は不変ですから、ドル安円高になりそうですが…。また、2~3月は日本企業のレ
パトリエーションの季節でもあります。

古い体質の政治に、さらに動きが出るかも知れません。「過去の人」になれば、株
式相場や為替相場には影響なしですが、直ぐに「過去の人」にはならないほどの、
権力者ですから…。

外国人買いが継続するか、相場はそろそろ節目で良いところまで来ました。お休
みしてもおかしくないです。


<中国>
新たな引き締め策が出るかどうか注目です。来週は下げる週の順番ですが、21
日にはGDP等沢山の経済指標が発表予定です。どの指標も成長を裏付けるもの
になると予想されています。その結果、相場は上昇すると考える方が自然です。


5)その他


「インベスターズ・インテリジェンス・サーベイ」の1月12日では、ブル(強気)が
53.4、ベア(弱気)が15.9、ブル・ベア・レシオが3.36(2.00以上は過度の
強気)となり、昨年末の高レベルを抜きました。ダウが史上最高値を記録した07
年7月のレベルを上回る「危険水域」です。しかし、07年7月時点でのブル(強気)
は、60.0を越すほどでしたので、まだ少し余裕があります。しかし、長期的には
危ない水準であることは覚えておきたいです。

S&Pケース・シラー住宅価格指数の開発者であるロバート・シラー教授が、今後
数ヶ月住宅価格は下落する恐れがあると言っています。住宅価格が下落すること
により、ローン残高が住宅価格を上回るオーバー・ローンも多く、銀行の貸し出し
姿勢は慎重になり、住宅差し押さえは減少せず、米国経済が二番底になる可能
性も排除できないとのことです。

しかし、その場合には、オバマ大統領は景気対策をさらに大胆に出してくると思い
ます。景気対策のための財政支出は、予定の3分の1しか使っていないので、ま
だ残っています。

景気対策予算を作成し国債を発行、FRB(連邦準備制度理事会)がその国債を
引き受け、グリーン・バック(ドル紙幣)を増刷する昨年からのやり方に変化が生じ
るとは到底思えません。ドルは市場に沢山あるのです。リスク志向が高まり、金や
原油等の商品へ、高金利通貨へ、株式市場へ、成長するアジアの国々へ流れ込
む構造に変化が生じるのでしょうか。

やはり米国はバブルを一生懸命に作り出しているのです。


2010年1月16日 10:30記述
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