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ScienceNews 03Apr2002

■ パーキンソン病の遺伝子治療

試験的にパーキンソン病様にしたマウスにtyrosine hydroxylaseと
GTP-cyclohydrolase-1という酵素をコードする遺伝子を同時に導入
したところ、そのマウスのパーキンソン病様症状がすっかり治ったと
いう実験結果が2002年3月26日のPNAS オンラインバージョンに発表
されました(Reversal of motor impairments in parkinsonian 
rats by continuous intrastriatal delivery of L-dopa using
 rAAV-mediated gene transfer)。 

パーキンソン病は、脳内の黒質‐線条体という部分でL-Dopaという
物質の量が少なくなる結果発病します。 L-Dopaは、tyrosine 
hydroxylaseとGTP-cyclohydrolase-1という2つの酵素の共同作業
によって産み出されます。パーキンソン病患者の脳内でL-Dopa量が
少なくなる原因の1つに、これら2つの酵素に異常が生じることが考
えられてきました。これまで、この2つの酵素をコードする遺伝子
を脳内に導入してL-Dopaの生産量をアップさせようとする試みが
されてきましたが、いかんせん、遺伝子の定着率が悪く、パーキン
ソン病を治療するに十分な量のL-Dopaを作ることはできませんでした。 

そこで、今回の実験では、まず(1)パーキンソン病を治療するに十分
な量のL-Dopa濃度を設定し、(2)その濃度を達成するための効率的な
遺伝子導入方法を探りました。 

実験の結果、パーキンソン病を治療するに十分な量のL-Dopa濃度は
1.5 pmol/mgであることがわかりました。また、AAVという優れた
遺伝子の運び屋を用いることでL-Dopaの濃度を1.5 pmol/mgに到達
させることができるとわかりました。 

病気の遺伝子治療に懐疑的な人が多い傍らで、研究者等は日々その
実現に向けて努力しているようです。


2002年3月26日のPNAS オンラインバージョン
http://www.pnas.org/cgi/content/abstract/062047599v1

ScienceDaily
http://www.sciencedaily.com/print/2002/04/020401075214.htm

BioToday
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4757160062/todaybio-22/

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