身近な自然と科学 

身近な自然や科学から話題を拾い、理論は苦手という方にも解りやすく解説します。また、質問好きなお子さんをお持ちのお父さんお母さんにもお勧めです

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☆★☆★☆ 身近な自然と科学 創刊号 ★☆★☆★

“身近な自然と科学”ご購読申し込みありがとうございます。
メルマガ発行公表早々にお申し込み戴いた方には
長い間お待たせして申し訳ございませんでした。
創刊号は華々しく・・・
と考えている内に無為に日が流れていたことを深くお詫び申し上げます。

さて、創刊号の話題は【黒は色か?】です。

昨年、或る学生さんから『黒色は・・・』という質問が来ました。
残念ながらその質問内容をはっきり憶えていないのですが、
何度かメールを交わす内に“黒は色”だと彼が思っていることに気づきました。
そういう私自身この質問を受けるまで黒について考えることも無かったのです。
物心付いて初めて持ったクレヨンにも“黒”が入っていました。
外箱に「12色」と印刷されていて、黒を含むクレヨンは12本。
その後手にした水彩絵の具にももちろん“黒”は色数の中に入っていました。
ですから彼が“黒は色”と思っている事に不思議は無かったのです。

そもそも『色』とは何であるか考えてみましょう。
その前に『光』を軽く考察しないとでしたm(__)m
理科の授業で太陽光をプリズムに通して
7色(?)の虹を作った経験が有ると思います。
このように、太陽光は、色々な色の光が合わさっています。
(『色彩学』では、“赤・黄・緑・青・紫”を5基本色としています)
ここで、プリズムで太陽光を色々な色に分解する代わりに、
或る特定の色を吸収してしまう物質というものを考え、
それに太陽光を当ててみたらどうでしょう?
例えば、赤色以外は全て100%吸収してしまう物質に当てるのです。
この場合、反射して私たちの目に入る光は“赤”のみですから、
この物質の色は“赤”と認知されます。
“赤・緑・黄”のそれぞれの色を吸収する物質に太陽光を当てれば、
反射してくる光の色は“赤・紫”でこの物質の色“赤紫”と認知されます。
同様に“紫・青”を吸収させれば反射される光は“緑・黄・赤”で、
この物質の色は“黄”です。
“黄・赤”を吸収させれば反射される光は“紫・青・緑”で、
この物質の色は“青”と認知されます。
ここまでお読み戴いた読者の中には不思議に思われた方もいらっしゃると思います。
物質から反射される光が“緑・黄・赤”で、なぜ黄色と認知されるかですね。
実は、“緑”と“赤”は『補色関係』と言われ
適当な割合で混ぜ合わせれば“白色光(無色)”と認知されて
“黄”だけが色と感知されるのです。
“紫・青・緑”の場合の“紫”と“緑”も補色関係です。
このように特定の色を吸収させる事によって色を作る方法を『減法混色』と言います。
『減法混色』の代表は“絵の具”です。
絵の具は顔料を混ぜることによって吸収される色とその度合いを変えているのです。
水彩絵の具を水で薄めて明るくなるのは、
或る特定の光を吸収する物質の濃度が薄くなったからです。

色にはもう一つあります。
それはテレビやパソコンのディスプレイに代表される、それ自身が発光する形態です。
もちろん、コンサートや劇場で使われるスポットライトなどを含みます。
この場合は、“色の付いた光(表現が変ですね)”を混ぜ合わせることによって
色を作っています。
“赤・緑・青”の光を混ぜることによって全ての色が作り出せることが知られています。
このような色の作り方を『加法混色』と言います。

問題の『黒は色か?』に立ち戻りましょう。
『減法混色』で黒を作る場合は、
全ての色を吸収させてしまう顔料を物体に塗れば良いことは、
今までの説明で理解されたと思います。
全ての光が吸収されてしまう結果、反射して私たちの目に入る光は全くありません。
(通常の絵の具では不可能だと思いますが)
周りが何らかの光を出しているか、反射していない限り、
その物体の存在すら目では判りません。
要するに色としては『無』です。
『加法混色』で黒を作る場合は、“赤・緑・青”の各色の発光を止めてしまうことですが、
『減法混色』の場合と同様、色としては『無』です。
『無』とか『空』は、どの世界でも必要なものですが、
科学的に考察してみた場合、
これを色と定義して良いのでしょうか?


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身近な自然と科学
原稿及び発行責任者:丸尾
                a-chiko@d6.dion.ne.jp

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