e-giornale vol.69
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┃ (財)日伊協会 公式メールマガジン
┃ 月刊 e-giornale(イー・ジョルナーレ)
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┃ 毎月1回1日発行 2008年01月01日号 vol.69
┃ 発行:(財)日伊協会
┃ http://www.aigtokyo.or.jp/
┃ 編集:Rotonda Club Italiana 池田匡克・池田愛美
┃ http://hometown.aol.com/ikedamasa/Index.html
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年も明けて気分新たに臨む、本年第一号のe-giornale。本年もイタリア発のニュース
をお届けいたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。(匡)
●2008年01月号の内容
連載 「2008年はより一層の環境保護を。ミラノでEcopass開始」
------池田愛美(ライター・フィレンツェ在住)
連載 「スーペル・モバイラーへの道・その69」
------池田匡克(Rotonda Club Italiana主宰)
今月の表現 「essere suonato / sonato」
------向井真理子&Alberto Del Mela(Scuola DM Toscana)
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●連載 「2008年はより一層の環境保護を。ミラノでEcopass開始」
--------文・池田愛美(ライター・フィレンツェ在住)
mailto:imanami@libero.it
イタリアの新年はSaldi(バーゲン)で明ける。Natale(クリスマス) のプレゼン
ト合戦から息つく間もなくまたもや散財しなければと、街は微熱に浮かされたような
人々で満ちあふれる。今年はナポリで2日から、その他の都市でも同週末から(フィ
レンツェだけは7日から)一斉に開始。でも、それは表向きで、セールの看板は掲げ
ていないけれど、店員が耳元で「もうセールしてますよ」とささやいてくる店も少な
くない。ともかく、今年のSaldiでは一家庭平均で大体500ユーロの出費が見込まれる
という。
しかし、その出ばなをくじくような新規制がミラノで始まった。2日に発効した車
両侵入規制システム Ecopass(エコパス)がそれだ。大気汚染対策と交通量削減を目
的とし、主に有毒なガスを排出する車両の中心部侵入を規制する。平日7時30分〜19
時30分の間、街中をマイカーもしくは商業車が通る場合は、その排ガスの毒性に応じ
て一日あたり2ユーロから10ユーロの“通行料”を徴収するという仕組みで、利用者
は予めEcopassを購入し、電話やウェブ、銀行ATM などを通じてEcopass利用を開始す
る。
電気自動車、ハイブリッドカー、GPL またはメタンガス燃料車、あるいは環境汚染
に配慮した最新のシステムを採用している車両、バイクはこの規制の対象外で、
Ecopassは不要である。Ecopass対象車が違反した場合は、70〜275ユーロ の罰金。徴
収された Ecopass通行料と罰金は、公共交通機関の充実と環境汚染対策のために使わ
れる、いわば、特定財源である。
新規制には反対がつきもので、ご多分に漏れず、ミラノ市民からは反発の声も上が
っている。「お金を出せば空気を汚してもいいのか」「ただでさえ商品が売れないの
に交通を規制したらますます景気が悪くなる」云々。Saldi を控えた商業界は神経を
とがらせているらしい。しかも、年末年始のバカンス気分の市民にはほとんど寝耳に
水、最悪なことに、ミラノ市のEcopass ウェブサイトが開始早々ダウンするというオ
チまでついてしまった。こういう不手際、お上からのトップダウンな規制はイタリア
ではごく当たり前だが、よく暴動が起こらないものだといつも感心する。
ロンドン、シンガポール、ストックホルム、トロントに次いで、ミラノで開始した
Ecopass 。既に導入している都市ではそれなりの結果を出しているというが、さて、
イタリア初の試みの行方やいかに。答は2008年末に出る。
筆者紹介:池田愛美(いけだまなみ)
編集者、ライター。1998年よりフィレンツェ在住。「料理通信」「ワイン王国」「家
庭画報」「Vogue Nippon」などに執筆。近著に「イタリアの市場を食べ歩く」「シチ
リア、美食の王国へ」(東京書籍刊1800円)翻訳に「VIVA! トスカーナ」(ダヴィッ
ド・アボラッフィオ著・パラダイム社)がある。ローマの外国人記者クラブ Free-
lance International Press会員。
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● 連載 「スーペル・モバイラーへの道・その69」
--------文・池田匡克(Rotonda Club Italiana主宰)
http://rotonda.blog.ocn.ne.jp/rotonda/
今年2008年はロッシーニ死後140周年 ということで、イタリア国内でもちょっとし
たロッシーニ・ブームが再燃しようとしているらしい。
1792年にアドリア海の保養地ペーザロで生まれたジョアッキーノ・ロッシーニは早
熟の天才で、モーツァルトの死後間もなくして生まれたことから自らを「モーツァル
トの生まれ変わり」と名乗るなど、19世紀前半のイタリア・オペラ界を代表する音楽
家であった。代表作は「セビリアの理髪師」や「タンクレディ」「アルジェのイタリ
ア女」などなど。特に「セビリアの理髪師」はマリア・カラスの十八番だった「Una
voce poco fa」はじめ有名アリアも多く、耳にしたことがある方も多いことであろう
。
若くして成功を収めたロッシーニはパリに移り住み、後半生を美食を追求して過ご
す。1823年にパリを訪れたロッシーニのことをスタンダールは「ロッシーニ伝」の中
で「ナポレオンは死んだが、別の男が現れた」と評したそうだ。と、これは
Wikipedia からの受け売り。
美食家ロッシーニがとりわけ好んだのはフォワグラとトリュフ。自らも料理を作り
、新しいレシピを幾つも考案したが意外にもイタリア料理のスタンダードに「ロッシ
ーニ風」という料理は現在ほとんど見られない。一方フランス料理にはフィレ・ステ
ーキにフォワグラとトリュを添えた「トゥルヌド・ロッシーニ」はじめ「ロッシーニ
風」なる料理が見られる。
ミラノにあった老舗レストラン「サヴィーニ」にはかつてマリア・カラスやパヴァ
ロッティ、ロッシーニの名を冠したコースメニューがあり、マリア・カラスはロー・
カロリーなヘルシー・メニュー、一方ロッシーニはフォワグラを多用したハイカロリ
ー&ハイエナジー・メニューと、老舗レストランでメニューをめくる喜びを味わわせ
てくれる貴重な名店であった。現代人の嗜好、及びロッシーニの体型から考えれば当
時のレシピがいかに重厚かつ濃厚であったかは大体想像できる。ちなみにロッシーニ
の死因は直腸癌手術後に感染した丹毒であったという。くわばらくわばら。
当時のロッシーニ料理を味わってみたい、という人にはロッシーニの生地ペーサロ
のレストラン「ロ・スクディエロ」がある。ここではロッシーニの研究に熱心な店主
が再現したロッシーニ料理の数々を味わうことができるが、2006年の秋に訪れた時は
こんな具合だった。
まず前菜はフォワグラとトリュフを玉子とバターを使った生地で包んだ「ロッシー
ニ風玉子」。字面から分かるようにこれは動物性脂肪をふんだんに使ったカロリー計
算をするのが恐ろしくなるほどリッチな料理。プリモは玉子とバターと牛の骨髄を使
った店の定番メニュー「ロッシーニのリゾット」。さらにマルサラとトリュフを効か
せた「ロッシーニ風フィレット」と、これでもかというぐらい濃厚な料理を堪能する
ことができた。
アチェートたっぷりのパリパリ野菜サラダが無性に食べたくなった食後、ホテルへ
と車を走らせる道すがら頭の中では「私は街の何でも屋」の「フィ〜ガロ〜」という
例のフレーズがいつまでもがんがんと鳴り響いていた。
筆者紹介:池田匡克(いけだまさかつ)
フィレンツェ在住。イタリア国立ジャーナリスト協会会員。Rotonda Club Italiana
主宰。「Esquire Japan」「Seven Seas」「Impression GOLD」「BRUTUS」などに執筆
。最新刊「イタリア縦断、鉄道の旅」(角川書店)好評発売中。
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●今月の表現 「essere suonato / sonato」
--------向井真理子&Alberto Del Mela(Scuola DM Toscana)
相手をノックアウトして勝利を得るボクシングの世界では、繰り返し受けたパンチ
による脳へのダメージのために、選手としてのキャリアを終えるボクサーがいます。
“Suonare”には、「人をなぐる」という意味がありますが、un pugile “suonato”
というと、打楽器のように打たれてふらついているボクサー、パンチドランカーを意
味します。又、“suonato come una campana”というと、ぼけた人のことを表します
。
“La signora di sotto e' suonata come una campana, ogni giorno quando mi
saluta mi chiama con un nome diverso …”
「下に住むおばさん、ぼけてるよ。毎日挨拶する度に僕のこと違う名前で呼ぶんだか
ら…」
“Suonato”は日常会話で最近よく使われますが、人が大きな誤りや誤解をしたこと
を強調するのに使われます。
“Ma come, hai lasciato la mia macchina aperta tutta la notte, con le chiavi
dentro ? Ma sei suonato !”
「えっ、何、車にキー残したまま、鍵もかけないで一晩中車を放置してたって?お前
、不注意もいいとこだよ」
“L'ortolano e' suonato, gli ho chiesto un chilo di patate e mi ha riempito
il sacchetto di cipolle …”
「あの八百屋、うっかり屋なんだよ。じゃがいも1キロ頼んだら、袋にたまねぎ詰め
てるんだから…」
また“suonato”は、すごく変わった人のことも表します。
“Ho letto sul giornale che fanno una gara a chi mangia piu' hamburger …”
「ハンバーガー大食い競争があるって新聞で読んだよ」
“Eh, ce n'e' tanta di gente suonata, sai !”
「そりゃあ、変わった人はたくさんいるからな、だろ。」
著者紹介:
向井真理子(むかいまりこ)
総合商社に勤務後1年間の米国大学留学を経て、1998年よりフィレンツェ在住。現在
は日本語講師、通訳・翻訳業を営む。
Alberto Del Mela(アルベルト・デル・メーラ)
フィレンツェ生まれ。Scuola Toscana校校長。ボローニャ大学卒業後、イタリア語教
師の経験を経て、弟とともに外国人のためのイタリア語学校 Scuola DM Toscana(ス
クオーラ・トスカーナ)創設。AIL(Accademia Italiana di Lingua)理事。
Scuola Toscana
Via dei Benci, 23
50122 Firenze
Tel/Fax:+39-055-244583
東京都港区赤坂7-2-17 赤坂中央マンション207
(財)日伊協会
Tel 03-3402-1632 Fax 03-3402-3707
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