2009/06/08
権限委譲/考研ウィークリー442
今回のテーマ / 権限委譲 おはようございます。 先日、映画「路上のソリスト」を観ました。アカデミー賞俳優の ジェイミー・フォックスが主役を演じていました。ロバート・ダウニー ・ジュニアの助演にも感じるものがありました。これ、実話に基づいて いるそうです。それにしても、ロサンゼルスにああいう掃き溜め街区が あることを初めて知りました。世界最大級の大都市ですから当然のこと なんでしょうが。 今回は、お金に関する一言です。 ◎貴重なお金の使い道◎ バブル期に人々はマネーゲームに明け暮れていました。その後に 残ったものは何だったのでしょうか。貴重な資金は企業体質の強化や、 組織と社員の能力の向上といったことに使うべきです。そうでなければ 企業の未来はありません。バブルの結果がそれを証明しています。 そして今、リーマンショック以降の世界同時不況でも、同じような ことが感じられます。この大不況をくぐり抜けて成長発展するのは、 どんなこと、どんな企業、どんな組織、どんな国なのでしょうか。 諸々のことが収拾され、不況が終った時にそれが判るのでしょう。 これからもどうぞお元気にお過ごしください。 ============================== ☆☆ 会社を元気に!「考研ウィークリー」 ☆☆ -----2009年6月2週号----- ◆権限委譲◆ この言葉、会社経営に携わった人や経営学に触れた人は、耳にタコが できるほど聞かされたことでしょう。権限委譲は組織運営にとって欠く ことができませんから、必ず組織の問題として浮かび上がってきます。 そもそも権限委譲とは何時頃から始ったのでしょうか。親が子に「任し たから、お前が決めなさい」と言うようなことは、恐らく先史時代から あったのだろうと思います。 広く捉えれば、こうしたことも権限委譲ということになるのでしょうが、 これは別物と考えることにします。法律や規則やプロセスで、次の位に ある者が裁量権を持つことが明らかになることを、権限委譲と解釈する ことにします。 歴史を紐解いてみますと、どうやら古代ローマ帝国では権限委譲が 行われていたようです。まだ版図の小さかった共和制時代は、全てを 元老院と執政官が裁量していたようです。 但し、ポエニ戦争当時の前線では軍団の司令官に指揮権限が与えられて いましたが、それでも元老院の気に入らないことが掘り起こされたり しますと、遡って糾弾が行われていたようです。 ローマの版図が膨大な領域に及び、集団指導体制では迅速かつ適切な 意思決定と行動が困難だということから、ローマは帝政に移行します。 そして、各属州ごとに総督が置かれます。 総督は皇帝に代って属州を統治する任務を負っていますが、重要な意思 決定に当っては皇帝に伺いを立てたようです。しかし、ローマと属州の 間の連絡は最短でも数日、遠距離属州の場合には1週間を超えました。 こんなことでは、状況の変化を適切に受け止めながら最適の意思決定を することは困難です。こんな事情から、属州総督にはかなりの権限委譲 が行われたのです。 ローマ時代に権限委譲が行われた理由は、遠隔地属州との連絡に時間が かかり過ぎることだったのですが、ローマでこうしたことが現実に なった背景には、ローマが法治国家であったこともあるのでしょう。 ひるがえって現代の組織を考えてみます。移動手段や通信手段が 高度に発達し、地球上の全ての地域との連絡は瞬時に可能だと言っても よい状態にあります。 そんな状況下での権限委譲の意味とは一体何なのか、色々とそれらしい 事項を上げてみました。 ・業務や意思決定に要する知識や能力の範囲が拡大している ・意思決定に求められているスピードがさらに速まっている ・トップマネジメントの業務領域が拡大している ・現場の判断が重視されている ・人間は病気もすれば死にもするものだ 等々 いずれにせよ、権限委譲は必要なものと受け止められていますが、 権限委譲の理由付けには、色々な解釈が成り立ちそうです。 以下に紹介しますのは、もう20年も前に私の琴線に触れ、長いこと 座右の銘のようにして奉じていたものです。 日経ビジネス1987年2月16日号の「有訓無訓」というコラムに 掲載されていた、当時の日本電気副会長だった大内淳義氏の談話です。 ──引用開始── 私は管理職の人達によく「君達がいなくても仕事が円滑に進むように しろよ」と言う。すると相手はたいていけげんそうな表情をする。別に 遊んでいろと言っているわけではない。 部下から回ってくる書類の処理に追われ、日常業務に埋没しているよう では困る。そういう仕事は部下に任せ、市場動向はどうか、どんな手を 打つべきかといった管理職が本来やるべき考える仕事に力を集中しな さいと言いたいのだ。 私にも経験があるが、書類はすぐたまる。明日決済しようと思うと、 翌日には新しい書類が回ってくるので、一向に減らない。毎日書類に 追いまくられているため、本人は忙しく“仕事”をしているように錯覚 しがちだが、本当の仕事を遅らせているだけなのだ。 古い話だが、昭和27年春に私は急性肺結核で高熱を発して直ちに 入院となり、1年半ほど会社を休んだことがある。その時はまだ平社員 だったが、机の上に書類の山を残していったため、残った人達に大変 迷惑をかけた。 復帰しても病気がいつ再発するかわからないため、その日の仕事はその 日のうちに処理して、机の上をいつもきれいにしておくように心がけた。 以来30年あまり、この習慣を守ってきた意味は実に大きかった。 毎日、今日は何をしてやろうかという新鮮な気持で仕事に取り組んで こられたからだ。そのために、書類は斜め読みで判をついてきた。いい かげんにして間違いを起す恐れはないかと思う方もいるかもしれないが、 実際にはほとんどない。 かえって部下が責任を持って仕事をしてくれるようになる。上司が実質 的にノーチェックだと思えば、自分がしっかりしなくては大変なことに なると自然に考えるものだ。 とはいうものの、たまにはミスがある。上から叱責を受けることも あったが、そんな時には私が謝れば済む。始末書も何枚も出した。 減点を恐れる人は、とかく部下の仕事をこと細かにチェックする傾向が あるが、私は生来、楽天的なのだろう。さらに何度も、病気で会社を 離れざるを得なかった経験が影響したように思う。 振り返れば10年おきに生命にかかわる病気になっている。前述の 結核では、治ったとしてもまともな仕事はできそうにないから、一時は 学校の先生になろうと考えたほどだ。 10年ほど前には胃と食道がつながる部分から大出血を起こし人事不省 となった。家内は医者から「もう駄目だろう。助かっても植物人間に なるかもしれない」と言われたそうである。 そういう目にあうと、会社も人生も客観的に見つめられるようになる。 日本電気とはどういう会社なのか、これまでやってきた仕事はどういう 意味があるのか。 こんなことを考えていると、多少の毀誉褒貶などはどうでもよくなる。 生きるの死ぬのということと比べれば、自分の地位が上がるかどうか なんて小さい小さい。まして上司によく思われようとすることなどは バカバカしい限りだ。 折角、命びろいしたのだから本当に意味のある仕事をしたいという 意欲が自然にわいてくる。今求められているのも、そういう仕事なのだ。 (談) ──引用終了── 本当に意味のある仕事をするために権限委譲すべきことが語られて いますが、権限委譲に関する色々な意味合いが含まれているように思い ます。健康体でもこうしたことを常に考えておきたいと、その当時に 思ったものでした。 ※このメールマガジンは、転送することができます。 ・読んで欲しいと思う方がおられる場合には、本誌を全文で 転送してください。 ・毎号転送するのがお手数の場合は、下記のメールアドレス宛に 転送先のアドレスをご連絡ください。次の号から配信いたします。 <hiro.oshima@nifty.com> ・転送先の方に下記サイトから読者登録をして頂くこともできます。 まぐまぐ http://archive.mag2.com/0000087454/index.html メルマ http://www.melma.com/backnumber_60009/ ヤフー http://merumaga.yahoo.co.jp/Detail/1336/p/1/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★開発技術者のための目標達成手法を 身に付けることができます ・開発の推進に心を砕いておられる人たちの3つの悩み 設定機能と品質の実現、設定期限の遵守、開発品の業績貢献 ・開発に取り組む皆様のこんな悩みを解決するお役立ち講座です ━━開発目標達成のマネジメント講座━━ このネット配信講座で開発のマネジメント力を身に付けましょう http://www.knowledge.ne.jp/lec943.html ・会社の将来の命運を決める開発を成功に導く道が見えてきます ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆改善実践考房、6月度のご案内◆ 5月は「目標を達成する力について、具体的に考えてみよう」という テーマで談論を行いました。6月度は未だテーマを決めていません。 良いテーマが上がりましたら、このメルマガ広報でお伝えします。 5月の意見交換と討論の内容は、6月10日頃に、 http://archive.mag2.com/0000098903/index.html のバックナンバーに掲載します。 6月の開催日と会場を下記にご案内致します。改善課題や解決するべき 課題をお持ちで、他者の意見や考え方を聞いてみたいと思われる方、 どうぞお運びください。 日 時:09年6月25日(木)午後6時30分〜8時30分 テーマ:特に決めていません 会 場:神戸市勤労会館304号室(神戸市中央区雲井通5−1−2) (JR三宮駅浜側を東へ徒歩で約5分) ご案内サイト: http://homepage1.nifty.com/koken_pat/kowbow.html ご連絡先: メールアドレス <hiro.oshima@nifty.com> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★自分らしく少しずつでも進歩し続けたい ・ブログ『進歩の日々を自分らしく』に次のメッセージを掲載中です *改善・改革を考える切り口を持つ http://plaza.rakuten.co.jp/kokenpat/ ★サイト「経営改善で会社を元気に」に次のメッセージを掲載中です *目標達成がもたらすもの http://homepage1.nifty.com/koken_pat/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆いま旬の講演テーマ◆ 『成功や目標達成の鍵を握る、仕事の生産性向上力』 仕事にしろ学習にしろ、個人にしろ組織にしろ、現代社会を生き抜く ために必要なことは、生産性を高めることです。成功者は、生産性を 高めることのできた人の中から生まれます。 生産性向上のポイントは、日常の仕事や学習の仕方の中にあります。 これを見のがさないようにしたいものです。 内容は次のようなものです。 ・我々は競争社会で生きており、そこで人生の幸せを追求しています ・人生の幸せの実現に強く影響するのが、生産性と目標達成です ・人生の幸せの形と、仕事の生産性向上のつながりをお伝えします ・仕事の生産性向上力を付けるための考え方お伝えします ご関心をお持ちの方は下記へご連絡ください。ご相談に応じます。 メールアドレス <hiro.oshima@nifty.com> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ★目標達成の自信が持てれば、何をしても楽しい ━━ネットで学ぶ目標達成の技と心(メルマガ)━━ ・毎月わずか500円未満で2回、第2と第4木曜日の配信です ・既に配信済のバックナンバーも入手できます ・購読申込みには「まぐまぐプレミアム」の会員登録(無料)↓を http://premium.mag2.com/aboutcampaign.html ・購読申込当月の購読料は無料です。お申し込みはこちら↓から http://premium.mag2.com/mmf/P0/00/61/P0006167.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◎いつもご高覧いただき、ありがとうございます 本誌バックナンバーのタイトルテーマの内容は、下記サイトの 「月刊:考研レビュー」に掲載しています 改善実践考房 主宰 / 大島啓生 E-mail <hiro.oshima@nifty.com> URL <http://homepage1.nifty.com/koken_pat/> 神戸市垂水区桃山台5−7−7 〒655-0854 TEL:078-755-2276 FAX:078-752-9097 ブログ http://plaza.rakuten.co.jp/kokenpat/ http://ameblo.jp/koken-pat/ リンク集 http://homepage1.nifty.com/koken_pat/activity.html#link


