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アジアの経済・社会に関する情報を発信。現場や個人の視点を重視しています。考えるヒントを提供します。

  • 周期 不定期
  • 最新号 2008/05/14
  • 発行部数 1080
  • マガジンID 0000086934
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2008/05/14

メルマガ:アジア三度笠


日本では、証券市場における企業のありかたについて
またぞろ議論が出始めているようです。

企業の取締役会が決める第三者割当増資が
既存株主に不利な場合があるので規制するべきではないか。

また、親子上場は支配株主以外の少数株主の利益が
損なわれるのではないかとか、そんな議論です。


第三者割当増資など、株主権に影響を与えるのだから株主総会の決議項目だろう。
外国や昔の日本はそうだった。私はそう考えています。

しかし、日本は「会社は誰のものか」と
大学の先生までもが何十年もの間、わーわー言っている不思議な国です。
外国人が日本企業にコーポレートガバナンス(企業統治)の改革を求めるなか、
今度は是非ちゃんと議論を進めてもらいたいと思います。


企業は社会に働きかけて、社会に役立つことをします。
社会で一番力強く役立つ形として企業が広く考えられています。

株主が資金を出し、専門経営者に経営を委任し、
専門労働者が知恵や労働力を出すという最強チームです。
最近は、資金を多く必要としないビジネスも多く少し変化があります。

が、それでも企業は社会的な存在であり
社会的な制約のなかで企業の所有権が株主に属するのではないでしょうか。


 石門心学の石田 梅巌(いしだ ばいがん)はこう言っています。

 --富の主(あるじ)は天下の人々なり。--



━━━━━(長い)こばなし━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

--ある国で、零細投資家の決起大会のようす--


○堂々の行進

アナウンサー:

 いよいよ、[レ平連]の一団が証券取引所前に入って来ました。
 隊列を組んでいます、堂々の行進です」

※レ平連=零細投資家の議決権の平等を求める連盟
 少数評(少数持分株主を大切にする評議会)の下部組織


 参加者はシュプレヒコールしています。
 [レ平連、バンザイ] 、声は取引所前にこだましています。

  [STOP THE ムービング・ストライク] のノボリも見えます。
 ともかく、隊列を組んで、隊列を組んで、堂々の行進です。

 なぜか聞こえてくる「インターナショナル」の歌声に涙ぐむ老人もおられます。


※ムービング・ストライクはMSCBを指す。
 転換価格(下方)修正条項付き転換社債



○多様性

  続く一団のなかには
  [配当性向35%死守] のハチマキと
 [労働分配率向上] のハチマキをふたつ頭に巻いた人もいます。

 [給料と配当を、ともにわれらの手に] のノボリも見えます。

  [社長のトイレだけ金メッキ] 、これはどういう意味でしょうか。
 どうもインサイダーからの情報のようです。
 どうも、従業員持株会の人たちの一団のようです。


 後方からはディ・トゥレーダー神輿(みこし)も見え始めました。
  [あなたも、勝てるっ、イナバウワー(ふるっ)]と書いてあります。
 まったく意味不明であります。
 ディ・トゥレーダーの感性はただならぬものがあります。

 あれ、「がばちょ一発ソフト」のパンフを隊列に配る人もいます。
 外資ファンドの「アダルト・インベスト」からはジュースの差し入れです。
 

    ・・・


○隊列の変化

 大きな集団は、「ゼニガメ錬金術社」に投資する一団のようです。
 今の経営者は財務担当役員上がりで、
 近く、おかしな第三者割当が行なうとの噂があります。


 おっと、今、その隊列が少し乱れました。

 お、数人が行進しながらも、携帯電話を操作しています。
 コメンテーターの囃子屋さん、これは何をしているのでしょう?


コメンテーター:

 現在、「ゼニガメ錬金術社」の株価が急落しています。
 空売りも増えているようです。

 おそらく、どうやら、
 彼らは電話取引で現物を売っているようです。
 ドデン信用売りに回った人もいると私は見ますね。


    ・・・


○分裂

アナウンサー:

 おっと、今、電話操作を終えて
 明るい顔で隊列から外れる人が続々と。
 
 あれ?、ゼニガメの隊列から
 「アタフタ・グー社」の群れに移動する人たちもいます。
 コメンテーターさん、 これは何を示しているのでしょう?
 コメンテーターさん、電話操作をしていないで答えてください。


コメンテーター:

 いや、失礼しました。
 株価と投資家の気持ちは、移ろいやすいということです。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━




           平田博孝


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