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2009/07/14

▼バードレポート メルマガ版 2009.7.14.

▼バードレポート 専門家向け「3分で読む資産ビジネス」
激論…損保再編が進むとどうなるか。損保寡占化の功罪。
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●激論…損保再編が進むとどうなるか。損保寡占化の功罪。

 7月11日の損保代理店の集まり「RINGの会オープンセミナー
」に行ってきました。手弁当のRINGの会運営側の皆様ご苦労様
でした。
http://ring-web.net/os/09/

 損保再編が進むとどうなるかのマクロの討論が面白かったですね。
テーマは「寡占化の功罪」。

 損保業界の再編が進み銀行と同様にメガ損保3社時代になろうし
ています。

 金融庁の金融審議会また保険ワーキンググループで再編自由化に
向けて舵取りをしている中央大学の野村修也氏、それに保険アナリ
ストの植村信保氏、損保業界出身の森崎公夫氏です。

 議論の構図は理想論をかかげて自由化再編へと向かう野村氏 VS
現実は甘くないという植村氏&森崎氏。演壇上で火花が散っていま
した。


 現状の損保業界は、損保会社が勝手におすすめ商品を作っている。

 家電業界を見よ、家電量販店が消費者の声を吸い上げて、消費者
パワーを背景に家電メーカーにいいものを作らせるという、製造(
メーカー)と販売の分離が進み消費者にとってよくなったではない
か。

 日本の問題は家電量販店に相当する保険ブローカー制度が未発達
で、ブローカーや保険代理店が力を持たず、そのために消費者から
の声がブローカーや代理店経由で保険会会社に届かないことだ。

 そのために保険会社が勝手におすすめ商品を作っている。保険会
社は単にメーカーでいいはずなのだから、販売者の意見に従って消
費者のニーズにしたがってもいいのにそれが成立していない。それ
どころか、一社専属の保険代理店が他損保と乗り合いをしようとす
る圧力をあけてくる。

 損保再編をきっかけにそれが変わるかもしれない。



 いやとんでもない。それどころではない。保険業界の寡占化が進
むことで保険代理店の社員化が進んでいる。もちろん外部の保険代
理店を固定給の保険会社社員にするわけではないが、品質やコスト
面から、何でも保険会社の言うことを聞く販売システムに転換させ
ようとしている。つまり実質保険会社の社員化だ。

 保険会社の数が減ることによって、保険代理店にとって選択肢が
減る。自動車保険はまだ保険会社数が多いからいいけれど、企業向
け商品はメガ3社に絞られてくる。それにより保険会社の競争が緩
やかになってくる。保険会社が楽になるということは、相対的に保
険代理店に対して厳しい対応をしてもいいことになる。

 誰のための損保再編なのか。顧客のためだというのであれば、今
のままでもいいのではないか。

 保険代理店の選択肢がなくなっているのだから。損保会社再編が
消費者や保険代理店にとっていいことはないのではないか。保険の
販売者はつらい立場になるだろう。



 再編を推し進める側(野村氏)は旗色が悪かったですね。でもそれ
は仕方がないでしょう。

 「損保業界、その代理店業界の実際はこうなんだ」という現実論
からせめていくと、議論がかみ合わなくなってしまいます。とくに
聴衆のほとんどは損保会社ではなく損保代理店です。

 損保会社の立場としてはいいことであっても損保代理店としては
厳しいのです。そもそも損保業界の再編というのは販売コストを含
めて無駄を削っていくためのものです。端的にいえば損保再編は損
保代理店をつぶさせるためのものです。その損保代理店にとって、
再編はいいことは何もないのが事実でしょう。もちろんそれが顧客
にとっていいか悪いかは別ですが。

 ただし現実には再編は進みます。植村氏や森崎氏が「何のための
再編なのか」と言っても再編は確実に進みます。



 再編に向けて損保代理店はなにをしたらいいのか。野村氏は丹念
に答えようとします。

 保険マーケットは縮小する。でも消費者の選択肢は保険だけでは
ない。もっと広い選択肢から保険を選ぶのだろう。「私はどうした
らいいのですか」という消費者の問いに対して、保険をもその選択
肢の一つとする広いフィールドで相手にしたらいい。

 代理店は再編を待っているだけでいいのか。待っていると再編の
失敗やデメリットのツケだけを保険代理店に回されるぞ。まってい
ては保険会社の一人勝ちになってしまう。やるべきことは、消費者
顧客を味方につけることだ。

 不払い問題などの原因は、無理なものを売ったり売らしていたり
していたことに原因があると損保会社も気付いている。それには保
険会社のシステムから変えていくしかない。その時に保険会社は代
理店にも聞いてくるはずだ。「世の中が求めているものは何か」。
その時に消費者とつながっていなくてはいけない。それが消費者を
味方につけることだ。



 もっと広いフィールドで消費者と接したらいい、という野村氏に
対して、森崎氏が切り捨てるような覚めた意見。

 「そんなことを現場ができるはずない。それに、保険会社は儲か
りすぎているから、わざわざ新しい分野に手を出さない。」

 損保会社も保険代理店は大変な時代を迎えるのでしょう。



 bird発行人は個人的には野村教授のファンです。数年前は中央大
学大学院の社会人向け講座で随分と野村教授の講座を受けていまし
た。会社法を専門とする真面目な先生で、いろいろな分野に積極的
に一歩一歩踏み出ています。当初は保険業界のことをほとんどご存
じなかったのではないでしょうか。だからこそ思い切って保険業界
に切り込めるのかもしれません。



 会場の聴衆はほとんどは保険代理店です。そもそも保険代理店の
ためのセミナーです。大多数は保険代理店の立場に立つ植村氏&森
崎氏に感情移入をしていたでしょう。そんな場面で別の立場での逆
の論陣に立つしかなかった野村教授は大変だったでしょう。

 保険アナリストの植村氏もいつもはもっと中立的なのに、今回は
敢えてディベートをするがごとく、明確に損保代理店の立場から議
論をしてくれたので、問題点が浮き上がって、とてもおもしろい議
論になりました。



 このオープンセミナーに出席したのは今回で3回目です。何とも
濃いセミナーです。

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 7月10日金曜日昼過ぎ。新宿の金券ショップで見つけたのは、当
日のサイモンとガーファンクルのコンサートS席1枚。定価13000
円のところ時間が迫っているためか10000円。思わず迷わず買って
しまいました。入っていた夜の予定は即座にキャンセルです。

 東京ドームの3階席で、40年前のヒット曲を聞きながら「40年前
は何を考えていたんだっけ」「オレは40年間で何してきたんだろう
…」と、一時何やらつまらぬ反省モードにはいってしまいましたが。

 アートガーファンクルの澄んだ声は全くも変わっていません。3
階席からは舞台上で米粒のようにしか見えないホールサイモンとア
ートガーファンクルでしたが、40年前にラジオの深夜放送で出会っ
た彼らの実物に会えるなどとは夢のようです。「明日に架ける橋」
も「コンドルは飛んでいく」も、勝手に実物の彼らと一緒にハモッ
て、一緒に歌って、勝手に感動していました。

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