エディットすまいとくらしのアラカルト RSSを登録する

6人の建築専門家で結成したデザイン事務所「エディットデザインワークス」が発行。すまいとくらしのあれこれについて、設計者や施工者の立場から、楽しくためになる話題を提供。これから家づくりをしようとされている方は必見です。

最新号をメルマガでお届けします    
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。
2007/10/10

すまいとくらしのア・ラ・カルト vol.137

この記事を取り寄せる

   EDIT DESIGN WORKS   エディットデザインワークス  メールマガジン   

                         2007.10.10 Vol.137 
            
            住まいづくりの6人の専門家が
             あなたの暮らしと住まいを
               デザインします

 
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

  
  ●コラム(家づくり箴言の知恵・名言のヒント)



   採光がほどよく、椅子が机やからだにぴったりで、壁も文句なく、静かきわ
   まるものだったら、アイデアは何ひとつ浮かんでこないであろう。未来小説
   には、みちたりた完全な社会のなかで、人間の退化する話がよくある。それ
   と同様に、住宅の場合も、精神的刺激のためにいくらかの不満を残しておく
   ことが必要なわけであろう。

                            (星 新一・作家)

   
   世の中には、およそ使い勝手を無視したような住宅もありますが、それも、
   「精神的刺激」のためには、案外役に立っているのかもしれません。目先
   の快適性をもとめるだけでは、退屈な住宅になってしまうのも確か。

   「不便は承知だが、私はどうしてもこういうふうにしたい」という気持ち
   は、魅力ある家づくりにとって、とても大切な要素です。でも、自分も含
   めて、そう言いきれる人が極めて少ないというのも事実ですが・・・。
                           
   
                               (笠井義文)

  
  
  ●よろしければブログ日誌もご覧ください(ほぼ毎日更新しています)。

    →http://edit.jugem.cc/

   
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


  ●エディット広場 
 
  エディット仲間の連載シリーズをおとどけしています。 



  美術発見  2007年10月
  ---------------------


  ドイツ統一記念の日のレセプションにお招きいただき、神戸に出かけました。
  阪神・淡路大震災で被害を受けた神戸のドイツ総領事館が無くなってからも、
  長年のお付き合いのあるゆかりの地、神戸で2年に一度は統一記念の行事を
  開催しているとのこと。

  今年、17回目の統一記念日は六甲アイランドにあるホテルの広間で行われ
  ました。大阪・神戸総領事館アメルンク総領事夫妻とこの日のために来日し
  たザクセン州首相ご夫妻が主催するレセプションには、関西在住のドイツに
  ゆかりの深い関係者たちが夫妻で招待を受けており、ロビーはとても華やか
  な雰囲気でした。

  会場の入り口には、総領事、首相が夫妻で立ち、ゲストを迎えていました。
  私も、初めてお目にかかる総領事さんには、お世話になってばかりの領事館
  文化部スタッフとの仕事のことに触れ、お招きいただいたことへのお礼を、
  ザクセン州首相には、15年も前に訪れたことのあるドレスデンの印象を語
  り、もちろん、お招きいただいたことへのお礼を述べました。

  入り口を通過すると、もう会場では、ザクセン州からやってきたビールやワ
  インがもてなされ、私も早速、ワインを頂きながら、会場いっぱいの人の中
  から知り合いを見つけるべく、眺め回しました。それにしてもまあ、なんと
  たくさんの知らない人ばかりだったことでしょう。

  そうこうしているうちに、レセプションの開始となり、知人の文化部スタッ
  フが司会進行を務めていました。ドイツ、日本両国の国家の斉唱に始まり、
  総領事、ザクセン州首相のご挨拶。いずれも、統一後の日々を、現実を真摯
  に見つめ、自分の経験を通して考えた言葉がつむがれていたので、分かり易
  く、納得のゆくものでした。

  ザクセン州は、エルベ川のほとりの美しい古都ドレスデン、バッハゆかりの
  ライプツィヒなどの都市を抱えている自由州で、旧東ドイツの中では、統一
  による恩恵を最も受けた州の一つに違いないと総領事さんがおっしゃってい
  ました。私も聞きながら、そうだろうな、と思いながらいました。

  ドレスデン、ライプツィヒのような文化的資源の豊富な都市に加えて、ザク
  セン州は、数多くの工業都市も抱え、マイセンが代表的な陶磁器の産地もあ
  ります。現在のドイツの姿をコンパクトにまとめたような感じがしました。
  ただ一つ、物足りなかったのは、現代美術に関しては、あまり大きな話題の
  ない地域であったということでしょうか。

  15年前に訪れたドレスデンは、深いドイツの歴史の重みと旧東の空気をた
  たえた、なんとも言い得ぬ土地でした。エルベのほとりは時間が止まったよ
  うに美しく、ここをかつて、古の詩人たちが逍遙したときと大した変わりは
  ないように思えたものでした。美術館には、珠玉のような名品がざくざくあ
  って、なんの下調べもしないまま訪れたものの、あまりに多くの美術史の教
  科書に出てくるような作品群に「うそでしょ」と思ったほどでした。

  ドレスデンの美術アカデミーの実力はドイツ国内でも一目置かれる存在でも
  ありました。けれども、ドレスデンでは、美術館で現代作家の作品を観るこ
  ともなければ、現代美術家のアトリエを訪ねることもなく、現代美術を扱う
  画廊の情報もほとんどありませんでした。

  現代ドイツの美術界の神様のような存在である、ゲルハルト・リヒターが、
  生まれ故郷であるドレスデンを離れてケルンで制作活動を続けている理由も、
  きっと私が観たあの景色、私が呼吸したあの空気の中にあるのだろうな・・
  そんなことを思い出して、統一後17年の時間が、この土地をどのように静
  かに変化させていったのか、もう一度、自分の目で見てみたくなりました。

  その後、ザクセン料理がふるまわれ、幾人かの知人とも出くわしてしばし歓
  談し、新しい人達とも知り合いになりました。その中の、レセプションで偶
  然に会った一人であるドイツ人情報工学研究者は、現在神戸の大学に研究滞
  在していると言ってましたが、彼はダルムシュタットの出身だと言いました。

  私は「ダルムシュタット!ああ、ドイツの現代美術のヘソの一つだ」とすぐ
  さま応じると、彼も頷いていました。ダルムシュタットにも一度行かなけれ
  ばならなかったことも同時に思いながら、仕上げにフルーツたっぷりのシュ
  トーレンをつまんでいたドイツ統一記念の夜でした。

                              (玉川稲葉)

  
                          
  
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  
  ●このメールマガジンについてのご感想やご意見をお寄せ下さい。

   →  edit-yk@mail2.netwave.or.jp


   ●次回予告   vol.138の発行は、10月25日頃を予定してます。
       
 
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    ◇ 編集&発行   エディット・デザインワークス

    ◇ WEB   http://www.edit-dw.com
    ◇ MAIL     edit-yk@mail2.netwave.or.jp 
                   
    ◇ OFFICE   徳島県徳島市南常三島町1-2里見ビル203

 ────────────────────────────────
 このメルマガの停止(解除)とアドレス変更はこちらよりお願いします。
 
   → http://www.mag2.com/m/0000083131.htm


  レイアウトなどが乱れて表示される場合はMSゴシック・等幅などの
  等幅(固定ピッチ)フォントを利用してご覧ください。

この記事を取り寄せる
最新号をメルマガでお届け
登録 解除

規約に同意して

登録した方には、まぐまぐの公式メルマガ(無料)をお届けします。

最近の記事

上へ戻る