2008.7.29 メネフネニュースレター
I DISPLAECED THE WATER!!
ディスプレイスメント・ハル〜実践編〜
ラウンドノーズにワイデストポイントを前方寄りに取ったアウトラインのバランス。
テールもラウンドテール。レールは全体的にロールしたコンベックスボトムからデッ
キ側へまくれ上がったアッパーレール。テールは薄くレールには、はっきりとエッジ
が付けられ、テール寄りのボトムはフラットに近い緩いロールドボトム。
フィンにも独特の特徴が見られる。4インチ半ほどのそれほど広くないベースから緩
い曲線を保って立ち気味のフィンは先端に近づくにつれて細く薄くフォイルされ、サ
カナのしなやかなヒレを連想させるフレックスを持っている。フィンは通常のシング
ルフィンよりもかなり前方寄りにセットするのがディスプレイスメント・ハルの流儀
のようである。
現在のサーフボードのテクノロジーとはかけ離れているようにも見えるこのハルとい
うボード、実際に7‘0“の長さで川南活さんにシェイプしていただいて現在ラミネ
ート中であるが、それに先駆けてある方が「試してみて」と貸していただいたスコッ
ト・アンダーソンシェイプの7’2”のハルに乗ってみる機会に恵まれた。
波のサイズはコシ〜ハラ、セットで肩ちょっと。フェイスはきれいな台風が残してい
ってくれたファンウェイブのコンディション。事前の情報でハルはバックサイドのサ
ーフィンにはあまり向かないボードらしいということなのでレギュラーが良さそうな
ところを選んで入水。
フィンの位置はフィンBOXのかなり前寄りへ。これまでのシングルフィンのボード
ではかなり違和感があるフィンの位置であるが、違和感だらけのデザインの中で見て
いるとその場所が妥当なように思えてくるから不思議だ。
まずは小さめのうねりにテイクオフ。サーファーが乗る位置はかなり前方だというこ
とも事前の情報で仕入れていたので意識的に前寄りに立ち上がる。(ボードのバラン
スが前寄りで、パドルで胸を付く位置が前寄りになるので、それほど意識的にやらな
くても必然的に前寄りのスタンスになります。)
ボトムまでスルリと滑り降りるタイミングを見計らって波側のレールに加重。すると
ノーズ近くからテールまでレールが長く入り、滑らかにボードはターンして波のトッ
プへと上がっていってくれる。横に滑っていく感覚は以前に試してみた68年製ホビ
ーのVEEボトムの感覚にとても似ている。引っかかる部分がないフワフワとした独
特の浮遊感となめらかに滑る感覚。
辛抱強く待って、セットの一番良さそうな波を手に入れる。ボードの前方寄りにパド
リングの位置と立つ位置があるので6フィートくらいのボードに乗っている感覚。そ
の位置に立ってレールを思い切り沈みこませるとボードは滑らかに波のトップへと上
がっていく。スピードはあるがターンのときのドライブ感は他のボードと別の物。レ
ールやフィンの引っかかりをほとんど感じない不思議な瞬間。ボトムでターンをして
サカナのように波を滑り上がるとでも言うのか、いままでに経験したことが無い感覚。
慌しい自分の身体の動きで素晴らしいスピードが出ているのを感じる。
波のトップへ滑り上がったハルは、そこからまた楽しい瞬間を迎える。トップで向き
を変えたハルで波の斜面を滑り降りる。これまで、スピードのためのボトムはコンケ
ーブやフラットなボトムだと信じていたのがどうでも良くなってしまった瞬間。レー
ルは意識せず、突き出したコンベックスボトム全体を水面に押し付け、波のフェイス
の角度に意識的にハルの角度を合わせて滑り降りる。それがいい方法だと思った理由
は自分でも判らない。ボードが要求することが足の裏を通じて伝わってきたのか、と
っさにそうするのが一番良いと思った。波の斜面にボトムがフィットした瞬間、どこ
までもいつまでも波のフェイスを滑り降りていくような錯覚に一瞬おちいった。
波をただ上下しながらインサイドまで一気に滑っていきプルアウトしたときの感覚。
ポリウレタンとレジンでできたサーフボードでは無く、なにか不思議な生き物に乗っ
て波に乗って来たような気がした。引っかかりがほとんど感じられないなめらかな滑
走。細く長いフレックスフィンの存在は、不思議とそれほど感じなかった。感じたの
はまさに「ディスプレイスメント」コンベックスボトムが水を押しのけながら滑って
いく滑らかな感覚が全てだった。
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こんにちは。メネフネビーチストアの宮嶋です。プルアウトした瞬間、海の中で人目
もはばからず叫んでしまいました。ハル危ないボードです。二日乗っただけですがグ
レッグ・リデルが、「BE CAREFUL、YOU MIGHT GET ADD
ICTED…」と警告していた通りになってしまいそうです。フィッシュのあの感覚。
キールフィンとレールが波に喰いこんでドライブしていく感覚とは全く違うものです
が、スピードはそれ以上かもしれません。
引っかかる感覚がほとんど無い、滑らかでスピード感たっぷりのサーフィン、想像で
きますか?
不思議なのは昨日始めて乗った、この妙な形のボードが要求していることが最初から
はっきり判ったことです。私のサーフィンはもしかするとハルにとてもフィットする
サーフィンだったのかもしれません。
波に逆らわず、波の斜面にハルをフィットさせて滑り降りるときの感覚といったら!
カツさんにシェイプしていただいたハル、出来上がりが楽しみです。
MENEHUNE BEACH STORE
宮嶋憲士
東京都町田市原町田2-2-5 オードリービル102
Phone&fax 042-732-1206
http://www.menehune.on.arena.ne.jp/
menehune@mbp.ocn.ne.jp



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