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2009/11/05

ショートショート「サルと剣と魔法」後編

日刊ショートショート劇場 No.2905

『サルと剣と魔法』後編

 剣の王さまがサルに言いました。
「魔法の国に攻めこみましょうぞ! あそこと我が剣の国とはもう長いこと争
っているのです」
「よしきた!」
 サルは剣の国の1万と50の軍勢を率いて魔法の国に攻めこみました。
 炎の魔法、氷の魔法、雷の魔法などなど、たくさんの魔法たちがサルの前に
たちはだかりましたが唱え手のいない魔法なうえ、サルが持っているのはさす
がは剣の王さま伝説の剣、魔法だろうと真っ二つなのです。
「サルどの、魔法の国の王はどんなものでも消滅させる究極の魔法だそうです
ぞ」
「それはすごい! ぜひほしいな!」
 というワケでサルは魔法の王さまの前までやってきました。
「わたしがほしければ勝利することだ」
 究極の魔法といえど唱え手がいなければ怖くありません、お約束通りサルは
勝利して魔法の国の王さまはじめ2万と500の魔法を手に入れたのです。
「コレでボクは最強だあ!」
 よろこぶサルに魔法の王さまが言いました。
「じつはこの世界にはもうひとつ、盾の国があるのです。盾の王はどんな攻撃
でも防ぐ伝説の盾だそうです」
「なにいい! それはほしい!」
 サルの力を求める意思に際限はないのでしょうか。
 そしてサルは盾の王と1万と20の盾を手に入れました。
「今度こそボクは最強だあ!」
 サルは大よろこびです。
「最強の剣! 究極の魔法! 伝説の盾! 誰がボクに勝てるだろうか!」
 そんなサルに子どもがひと言言いました。
「最強の剣と究極の魔法と伝説の盾ではどれが1番強いのかな」
「なにい!?」「それは興味ありますねえ」「むむむむ」
「やめて! みんなやめて!」
 王のプライドの前にサルの制止など意味ありません。
 3人の王は互いに争い、そして相打ちになってしまいました。
 王がいなくなり4万を超える軍勢はみんな勝手に争いを始めました。
 そして最後に残ったのはなんの力もないサルが1人でした。
「うううう。みんななくなってしまったよ……」
 めでたしめでたし。

+かいせつ+

「スティール・ボール・ラン」19巻が出ましたね。
最終決戦も佳境に入ったところ。
6部で言うと時の加速が始まったあたりでしょうか。
全22か、23巻?
今までで1番長い話になりそうですね。


サイト
http://homepage3.nifty.com/shiki-buton/
メールアドレス
shiki-buton@nifty.com
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