2009/12/11
フライデー・ビデオマガジン(No.424)
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 「フライデー・ビデオマガジン」(毎週更新のビデオ紹介マガジン) 【 2009年12月11日号 No.424 】 =================================== !!!今週ご紹介するのは『バトルフィールド・アース』 =================================== <D-Column> 物事を考えたり、進めたりする時には、常に”足す”か”引く”かという、 2つの方法が存在すると思います。デザインの色を増やす、減らす。展示作 品の数を増やす、減らす、予算を増やす、減らす、人を増やす、減らす、取 り扱い品目を増やす、減らす、などなど。個人的にはこういう場面において 大事なのは”引く”ことではないかと考えています。 自分がそうでなくても、例えば、いろんなイベントやプロジェクトを進めて いく上で、どちらかというとプラスしていくことが多くなります。人もお金 も、広告もどんどん広がっていきます。もちろん、いろんな人が絡めば絡む ほどつながりが増え、ポジティブな意味で広がっていくということもありま すが、物事が広がってしまう大きな要因は、実は”広げないという明確な理 由の不在”です。 例えば、「あの人に頼んでみよう」というのは簡単ですが、「あの人には頼 まない」と言い切るにはかなり明確な理由が必要です。イベントも、大きく するという方向性にはあまり障害が発生せず、予算的な問題は常につきまと うにしても、広告も取り易くなるなど、メリットも増えてきます。一方で、 イベントの規模を”大きくしない”という方向性に明確な理由やメリットを 見出すことはかなり難しいと思います。 なので、基本的に”足す”方向で考える人が多く、そうやっていろいろなも のが不必要な装飾を纏っていくことになります。そうやって”インパクト” や”シェア”ばかり気にしても、そのもの自体の価値はあがらず、いずれは 消えていくことになるでしょう。確かサントリーのお酒のCMのコピーで 「何も足さない 何も引かない」というのがあったと思いますが、非常に強 さを感じさせるコピーだと思います。”足す”ことは実は簡単だけれど”引 く”ことは難しい。しかし、”引く”要素がなくなったときこそ、そのイベ ントなり、プロジェクトなり、デザインなりが完全な状態として成立してい るといえるのではないでしょうか。思想もデザインも最後に選ばれるもの、 歴史に残るものは、結局シンプルなものだと思います。 それでは今週の1本です。 <作品プロファイル> ・邦題:『バトルフィールド・アース』 ・原題:『BATTLEFIELD EARTH』 ・監督:ロジャー・クリスチャン ・脚本:コリー・マンデル他 ・キャスト:ジョン・トラヴォルタ、バリー・ペッパー他 ・公開/制作:2000年/アメリカ ・ジャンル:SFドラマ ・上映時間:117分 ・評価:★(評価内容については下記説明をご覧ください) <ストーリー> 西暦3000年。異星人・サイクロ人の侵略によって、地球はわずか9分で壊滅。 生き残ったわずかな人間は、山の奥深くに隠れ住むか、サイクロ人の奴隷に なるしかなかった。そんなある時、山村に住む青年ジョニー(バリー・ペッ パー)は周囲の反対を振り切って冒険の旅に出るが、あっさりサイクロ人に 捕えられてしまう...。 <コメント> その年に公開された最低な出来栄えの映画に贈られる『ラジー賞(ゴールデ ン・ラズベリー賞)』。2000年のこの賞の”作品賞”、”ワースト主演男優 賞 ”などなど、ほとんど総ナメにしてしまった伝説の作品(しかも、2005年 には、ラジー賞創設25周年特別大賞として”歴代最低ドラマ作品賞”にも選 ばれてしまいました)。監督は『アンダーワールド』(1996)のロジャー・ク リスチャン。 本作の目玉と言えるのがキャスティング。悪役として再ブレイクを果たした ジョン・トラボルタですが、ここまで気持ち悪い”悪役”キャラクターは二 度と見られないでしょう。まんま”狼男”になってしまったフォレスト・ウィ テカーにも爆笑。”切れ者”役のイメージがあるバリー・ペッパー演じる地 球人も、どこか間の抜けたところを感じさせます。美術やデザインが独特な テイストなのもポイントですが、いろいろこだわっているように見受けられ るものの、既存のSF映画と比較して特別なインパクトがあるとは思えない 仕上がり。原作は”映画化不可能”とまで言われた小説だっただけに残念。 ストーリー的には、我々人類と比べて圧倒的な力を持つ異星人による征服か ら逃れる逆転勝利劇で、異星人であるサイクロ人たちは、わずか9分間で地 球を滅ぼしたことになっていますが、そこまでの知性の差を感じられないと ころが最大の難点。一応、単純に愛と勇気で勝つ、というわけではなくて、 サイクロ人の知能を吸収するくだりがあるのですが、言語や科学はさておき、 サイクロン人、結構間抜けな印象です。しかも、サイクロン人同士のいざこ ざが非常に親近感がある内容なので(笑)、異星人らしさもあまりありませ ん。終盤のCGによる戦闘シーンはそれなりに迫力があるのですが、ほとん ど地球のシーンばかりなこともあって、SF映画としてのスケール感はかな り乏しいです。ジョン・トラボルタ演じる醜悪な悪玉の怖いもの見たさを前 提に、最初からB級映画と腹をくくって観ればそれなりに楽しめると思いま す。 by DISK =================================== 「評価」の★の数について 5:これは最高。ぜひ見て欲しい名作。何度でも借りたくなること間違いなし。 4:良く出来た作品。見る人の趣味にもよりますが、とにかく見て損なし。 3:平均的な作品。でも見所はあります。好きな役者が出ていれば迷わずGO。 2:あまり良い出来栄えとは言えませんが、数百円のレンタル料なら許せる? 1:レビューを読んで頂くだけでいいかも。どうしても借りるものがなければ。 =================================== ◆このメールマガジンに関する感想、作品のリクエスト等がありましたら、 発行者宛てメール又は下記ウェブサイト掲示板等からどうぞ。 ・MAIL:d-nakane@dd.iij4u.or.jp ・WEB:http://dmovie.fc2web.com/ ◆全ての文章は個人としての使用以外、転載を禁じます。 ◆このメールマガジンは、以下のサービスを利用して発行しています。 ・『まぐまぐ』http://www.mag2.com/(マガジンID: 0000078785) ・『メルマ!』http://www.melma.com/(マガジンID:00061350) ・『メルマ!』http://www.melma.com/(マガジンID:00152037) 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


