2009/08/07
フライデー・ビデオマガジン(No.406)
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 「フライデー・ビデオマガジン」(毎週更新のビデオ紹介マガジン) 【 2009年08月07日号 No.406 】 =================================== !!!今週ご紹介するのは『マン・オン・ザ・ムーン』 =================================== <D-Column> 先月発売された、ニューズウィーク日本版の特別版「映画ザ・ベスト300」 を買いました。ニューズウィークに掲載されたレビュー300本や、30年 以上に渡って同誌の映画欄を担当するデービッド・アンセンが考えるベスト 100、さらにクエンティン・タランティーノ、ケビン・スミス監督のイン タビューなど、映画レビューに関する内容が盛りだくさんで結構楽しめます。 デービッド・アンセンがアメリカン・フィルム・インスティテュート(AFI) の「偉大なアメリカ映画ベスト100」にもの申す特集も秀逸。”選考を行 う映画人は作品作りに忙しくて映画を見る暇がない。だからランキングに意 外性がない”と切り捨てます。マイナーな秀作がランキングに入らないのは、 選考委員に見た人が少ないせいだと。確かに、映画業界が右肩上がりではな いとは言え、アメリカだけでも1年間に公開される映画は5百本近くはある でしょうから、そうなんでしょうね。 とは言え、96位のスパイク・リーの『ドゥ・ザ・ライト・シング』を取り 上げて”アフリカ系の監督作品はこの1本のみ”と言いながら、自分のベス ト100にもそのあたりの選考はなし。やっぱり保守なんですかねえ。 まあ、そもそも誰が選んだものであれ、ランキングにはさほど意味は無いと は思いますが...。 300本のレビューは年代別に分かれていて、スタートは1960年代で、 最新は2000年代なんですが、全体を通して眺めてみると、ハリウッド映 画の凋落の歴史としても見れてしまうところが切ないですね。 2000年代のページの最初には、”映画界は2000年代、新たな転機を 迎えた”とあります。つまり、今は、CG技術の発達、題材の多様化、好み の細分化などの要素が入ってきたことによる、映画の”夜明け前”だと。 さて、2000年からほぼ10年経った現在、映画の夜は明けたのでしょう か、それとも...。 それでは今週の1本です。 <作品プロファイル> ・邦題:『マン・オン・ザ・ムーン』 ・原題:『MAN ON THE MOON』 ・監督:ミロス・フォアマン ・脚本:スコット・アレクサンダー ・キャスト:ジム・キャリー、ダニー・デヴィート他 ・公開/制作:1999年/アメリカ ・ジャンル:ドラマ ・上映時間:119分 ・評価:★★★(評価内容については下記説明をご覧ください) <ストーリー> 芸人アンディ・カウフマン(ジム・キャリー)は、その変わった芸風からブ レイクできずにいたが、とある日のライブが、有名なプロモーター、ジョー ジ・シャピロ(ダニー・デヴィート)の目に留まる。それからの彼は、人気 のコメディ番組『サタデー・ナイト・ライブ』への出演を皮切りにスターの 道を歩みだすが...。 <コメント> 『カッコーの巣の上で』(1975)、『ヘアー』(1979)のミロス・フォアマン監 督の作品。実在のコメディアンで35歳という若さで他界したアンディ・カ ウフマンの一生を描いたドラマ。アンディを演じるのは、『マスク』(1994) でブレイク後、ノリにノっていたジム・キャリー。他にも、ダニー・デヴィ ート、コートニー・ラヴ、ポール・ジアマッティなど、彼を取り巻く登場人 物を、個性派俳優たちが演じています。特にコートニー・ラブはリング上で ジム・キャリーとプロレスを繰り広げるなど大熱演。 個人的にアンディ・カウフマンというコメディアンについて詳しく知らなか ったのですが、youtubeにいくつか映像があり、見てみるとジム・キャリーの 演技の確かさに驚きました。プレスリーのモノマネも凄い。かなり個性的な 人物だったようですね。人を驚かせることを目的とした、ほとんど”奇行” とも取れる独特のパフォーマンスは、好き嫌いが分かれるところかもしれま せん。 特に、アンディが演じる別人格、トニー・クリフトンのコンセプトを楽しめ るかどうかが分かれ目の気がします。あの動き、あのしゃべり方、ずっとみ ているとクセになってくるから不思議です。それにしても、クリフトンのみ ならず、テレビの垂直同期を乱したり、女性とプロレスをやったり、アイデ アマンだったんですねえ。悪ふざけと捉える人もいると思いますが、それで もここまで徹底してやれる人はそういないと思います。 映画作品としては、全体的にはちょっと冗長な気もしないではないですが、 ラストシーンは印象的でした。大成功を収めたコメディアンというのは、や はりどこか孤独感や疎外感のようなものを匂わせますが、アンディ然り。人 を騙し続けたコメディアンが人に騙された時、彼の脳裏をよぎったのは、騙 された快感かそれとも落胆か。ここでもジム・キャリーが良い表情を見せま す。R.E.Mが担当した音楽も最高でした。エンディングに流れるアンディを 歌った2曲「Man On The Moon」と「The Great Beyond」は映画の余韻をさら に盛り上げてくれます。 by DISK =================================== 「評価」の★の数について 5:これは最高。ぜひ見て欲しい名作。何度でも借りたくなること間違いなし。 4:良く出来た作品。見る人の趣味にもよりますが、とにかく見て損なし。 3:平均的な作品。でも見所はあります。好きな役者が出ていれば迷わずGO。 2:あまり良い出来栄えとは言えませんが、数百円のレンタル料なら許せる? 1:レビューを読んで頂くだけでいいかも。どうしても借りるものがなければ。 =================================== ◆このメールマガジンに関する感想、作品のリクエスト等がありましたら、 発行者宛てメール又は下記ウェブサイト掲示板等からどうぞ。 ・MAIL:d-nakane@dd.iij4u.or.jp ・WEB:http://dmovie.fc2web.com/ ◆全ての文章は個人としての使用以外、転載を禁じます。 ◆このメールマガジンは、以下のサービスを利用して発行しています。 ・『まぐまぐ』http://www.mag2.com/(マガジンID: 0000078785) ・『メルマ!』http://www.melma.com/(マガジンID:00061350) ・『メルマ!』http://www.melma.com/(マガジンID:00152037) 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


