2009/07/31
フライデー・ビデオマガジン(No.405)
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 「フライデー・ビデオマガジン」(毎週更新のビデオ紹介マガジン) 【 2009年07月31日号 No.405 】 =================================== !!!今週ご紹介するのは『アメリカン・ドリームズ』 =================================== <D-Column> 前回、コミュニティにおける価値についてちょっと考えました。 コミュニティから価値を生み出すためには、コミュニティを形成する人(場 合によっては企業、お店など)同士をちゃんとつなぐことが大事です。 で、特に個人が集まるコミュニティで地域が限定されている場合に重要なの は、”一緒にご飯を食べる”ということではないかと思います。かつては、 家族でも、学校でも、職場でも、何らかの形で一緒に食事をする場面があり ましたが、コミュニケーションの変化や個食化などにより、他者と食事を共 にする機会は減りつつあります。 うちのギャラリーでもよく食べ物イベントを行いますが(先週は毎年恒例の そうめん無料食べ放題を行いました)、食事を共にするという行為にはいろ んなメリットがあります。 まずみんなで食べると、それがどんな料理であれ単純に”美味しい”という こと。みんなで美味しいものを食べた、という経験は人間の幸せの中でも普 遍性があると思います。幸せの共有が”そのコミュニティにいる幸せ”につ ながるんじゃないかと。 さらに、食事の場ではその人がすべて出ます。一緒に食事をすれば、その人 の食べ方、好き嫌い、話す頻度、価値観や考え方、すべてがさらけ出されて しまいます。これによって悪い面が見える場合もありますが、お互いを知る ということは信頼関係を築く上での第一歩だと思います。 昔から、「同じ釜の飯を食う」と言います。フリー多機能辞典『ウィクショ ナリー日本語版(Wiktionary)』によるとこうあります。「同じ共同体が同 じものを食べることによって、同体としての帰属意識を持つこと。あるいは それを強化すること。」まさにそうですよね。 風が吹けば...ではありませんが、誰かと一緒にご飯を楽しく食べる、こ との実践と、そういう場の構築が実はコミュニティの活性化に繋がるのでは ないかと思います。 それでは今週の1本です。 <作品プロファイル> ・邦題:『アメリカン・ドリームズ』 ・原題:『AMERICAN DREAMZ』 ・監督:ポール・ワイツ ・脚本:ポール・ワイツ ・キャスト:ヒュー・グラント、デニス・クエイド他 ・公開/制作:2006年/アメリカ ・ジャンル:コメディ ・上映時間:107分 ・評価:★★(評価内容については下記説明をご覧ください) <ストーリー> 視聴率しか考えないエゴイスト、マーティン・トゥイード(ヒュー・グラン ト)がホストを務める大人気のオーディション番組「アメリカン・ドリーム ズ」。今回の参加者は、勝利のためなら傷痍軍人の元カレをも利用するサリ ーにミュージカル好きのイラク人テロリストなどなど。そんな彼らの決勝戦 に、ゲスト審査員として引きこもりの大統領が出演することに...。 <コメント> 『アバウト・ア・ボーイ』(2002)のポール・ワイツ監督が、同作に続き、優 男ヒュー・グラントを主演に配して製作したブラック・コメディ。全米で高 視聴率を誇る実際にある“アメリカン・アイドル”という公開オーディショ ン番組がベースになっているそうです。番組のゲスト審査員として登場する 引きこもりの大統領にデニス・クエイド、大統領を操る主席補佐官にウィレ ム・デフォーがキャスティングされています。 そのタイトルからオーディションの裏を暴いたドラマかと思いきや、いきな りテロリストが絡んでくるあたりが不穏な空気を感じさせます。さらに秘密 裏に進行する大統領暗殺計画はいわゆる自爆テロ。これだけわかりやすい対 立項が登場して、最後は何処に着地するのか、と違う意味でドキドキします。 とにかくどんな手を使ってでものし上がろうとする少女サリー、捏造何のそ の、の精神で大衆の同情をひこうとするエージェント、それに乗っかるサリ ーの母親、失恋→入隊→負傷という哀しき純心アメリカ人を体現するサリー の恋人、アメリカの文化に憧れるテロリスト、敵国で超リッチな生活を送る 家族、引きこもりの大統領、すべてを隠蔽する補佐官などなど、毒の効いた 登場人物がこれでもかと繰り出されます。自分の気持ちと行動が裏腹でも、 とにかく夢に向かって進まなければ生きていけない不安な人々。ただ、コメ ディとしてはそれなりに面白いのですが、果たしてシチュエーションほどの ”ブラック”さがあるかというとちょっと疑問。超不謹慎アニメ『サウスパ ーク』を送り出した国ですから、もっとやれるはず。主役のヒュー・グラン トもやっぱり真面目。 それでも、自国のリーダーやその周辺人物をこうやってこき下ろせるユーモ ア精神には拍手を送りたくなりますね。ハリウッド映画って、自分の国の大 統領を、地球存亡の危機に難しい決断を下す英雄か、そうでなければとんで もないおバカキャラか、結構両極端で描写するところがあって、そういう部 分は結構好きだったりします。 by DISK =================================== 「評価」の★の数について 5:これは最高。ぜひ見て欲しい名作。何度でも借りたくなること間違いなし。 4:良く出来た作品。見る人の趣味にもよりますが、とにかく見て損なし。 3:平均的な作品。でも見所はあります。好きな役者が出ていれば迷わずGO。 2:あまり良い出来栄えとは言えませんが、数百円のレンタル料なら許せる? 1:レビューを読んで頂くだけでいいかも。どうしても借りるものがなければ。 =================================== ◆このメールマガジンに関する感想、作品のリクエスト等がありましたら、 発行者宛てメール又は下記ウェブサイト掲示板等からどうぞ。 ・MAIL:d-nakane@dd.iij4u.or.jp ・WEB:http://dmovie.fc2web.com/ ◆全ての文章は個人としての使用以外、転載を禁じます。 ◆このメールマガジンは、以下のサービスを利用して発行しています。 ・『まぐまぐ』http://www.mag2.com/(マガジンID: 0000078785) ・『メルマ!』http://www.melma.com/(マガジンID:00061350) ・『メルマ!』http://www.melma.com/(マガジンID:00152037) 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓


