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2009/07/24

フライデー・ビデオマガジン(No.404)

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「フライデー・ビデオマガジン」(毎週更新のビデオ紹介マガジン)  

         【 2009年07月24日号 No.404 】

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!!!今週ご紹介するのは『マーダー・ライド・ショー』
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<D-Column>
最近の”気づき”のひとつ。
個人の集まりによって形成される組織や団体、家族、会社、自治体、国家な
ど、すべてを”コミュニティ”と捉えると、そのコミュニティから新たな価
値を生み出すことがものすごく難しくなっているのではないか、ということ。
”集まり”を形成している意味や目的が、これだけ不透明で危うい時代はな
かったのではないでしょうか。

”情報”という概念が発明される前、そこまでさかのぼらなくとも、メディ
アというものがこれほどまでに発達する前は、簡単に言うと、長く生きるこ
と(=経験を積むこと)に価値がありました。しかもそれはコミュニティの
違いをも超える普遍的なものでした。ところが、情報が氾濫し、情報を得る
ための手段・メディアが複雑になればなるほど、過去の経験が通用しない場
面が増え、結果的に経験から来る”知”の価値が下がってしまいました。
では、一体何に価値があるのでしょうか。情報が早いこと、多いこと、確か
なこと。残念ながらそれらのすべてがそうとは言いいれない世の中になりつ
つあります。早いことは情報の誤差を生み、多いことは本当に必要な情報に
たどり着く障害になり、確かな情報は、それ自体の定義が難しくなってしま
いました。

具体的には、家族であることの意味は何なのか、同じブランドの店舗が全国
に広がることでどういうメリットがあるのか、顧客をネットワークすること
で何が生まれるのか、学校に生徒を集めることでどんな教育が可能なのか、
あらゆるコミュニティが抱える問題は、本質的には同じだと言えるでしょう。

その問題を解決するためには、まず、情報の氾濫など、さまざまな要因によ
って希薄になってしまった、人と人、モノとモノ、人とモノのつながりを取
り戻すことが必要なのではないかと思います。新たな価値とは、単なるマッ
チングから生まれるものではなく、差異から生まれるものだからです。
多様性によって分散した価値を、多様性を尊重しつついかに取り戻すか。そ
のあたりかなあと。

それでは今週の1本です。


<作品プロファイル>
・邦題:『マーダー・ライド・ショー』
・原題:『HOUSE OF 1000 CORPSES』
・監督:ロブ・ゾンビ
・脚本:ロブ・ゾンビ
・キャスト:シド・ヘイグ、ビル・モーズリイ他
・公開/制作:2003年/アメリカ
・ジャンル:ホラー
・上映時間:89分
・評価:★(評価内容については下記説明をご覧ください)

<ストーリー>
ハロウィンの前夜、アメリカの田舎道を4人の若者が、全米各地のユニーク
な場所を取材して本を出版するために車でドライブしていた。途中、ガス欠
で立ち往生してしまい、街道沿いのガソリンスタンド兼博物館に立ち寄る。
そこは奇怪なピエロの扮装をした主人キャプテン・スポールディング(シド
・ヘイグ)の店で、奥には歴史上の殺人鬼たちをフィーチャーした「マーダ
ー・ライド」があるという。若者達は早速ライドに飛び乗るが...。

<コメント>
その名の通り、ゾンビ・ホラー系のビジュアルと重厚で凶暴なヘヴィ・ロッ
クで絶大な人気を誇るミュージシャン、ロブ・ゾンビの初監督作品。とある
町の噂話に必要以上に興味を持ってしまった若者たちがはまった罠。痛みと
恐怖を崇拝する殺人一家がにもてあそばれる彼らの運命は...と言う物語。

単なるロック・ミュージシャンを超えた多彩な才能に恵まれたロブ・ゾンビ。
CDジャケット、ミュージック・クリップ、すべてにこだわり続ける彼なら
ではの映画に仕上がっています。
キャスティングもロジャー・コーマンの作品を始め、B級映画に欠かせない
シド・ヘイグ、『悪魔のいけにえ2』(1986)のビル・モーズリイ、アメリカ
ン・ニュー・シネマ『ファイブ・イージー・ピーセス』(1970)でアカデミー
助演女優賞にノミネートされたカレン・ブラック、さらにロブ・ゾンビの妻
シェリ・ムーンと、クセのある役者がずらり。
映像的にはショッキングなシーンも多く、極彩色のド派手な怪奇趣味は、ま
さにマニアの心をくすぐるものですが、どこかロックという音楽の持つポジ
ティブな攻撃性に覆われているのも事実。勢いはあるのですが、凶暴さが噴
出するまでの緊張感や逼迫感が今ひとつ。もちろん、不快感をあおる台詞の
数々や目を背けたくなるような描写はてんこ盛りで、そういう意味では初監
督作としてよく出来ていると思いますが、正統派のホラー映画ではなく、ロ
ブ・ゾンビと言うキャラクターとB級ホラー映画への愛によって支えられて
いる作品。万人に進められる作品ではないので星の数はとりあえずひとつで。
すみません。

個人的には、この破天荒なエネルギーは認めつつも、どちらかというと本作
の2年後に作られた続編『デビルズ・リジェクト~マーダー・ライド・ショ
ー2~』の方にさらなる狂気を感じました。アメリカン・ニュー・シネマの
影響をもろに感じさせる作りは、ベタでありながらこの手の映画としてはな
かなか印象的。

by DISK
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「評価」の★の数について

5:これは最高。ぜひ見て欲しい名作。何度でも借りたくなること間違いなし。
4:良く出来た作品。見る人の趣味にもよりますが、とにかく見て損なし。
3:平均的な作品。でも見所はあります。好きな役者が出ていれば迷わずGO。
2:あまり良い出来栄えとは言えませんが、数百円のレンタル料なら許せる?
1:レビューを読んで頂くだけでいいかも。どうしても借りるものがなければ。
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