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2009/07/17

フライデー・ビデオマガジン(No.403)

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「フライデー・ビデオマガジン」(毎週更新のビデオ紹介マガジン)  

         【 2009年07月17日号 No.403 】

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!!!今週ご紹介するのは『クローンズ』
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<D-Column>
かなり話題となっている世界の終末を描いた決定作『ノウイング』。昨今の、
地球規模の破滅的映画流行りには辟易させられますが、監督が『クロウ/飛
翔伝説』(1994)や『アイ,ロボット』(2004)のアレックス・プロヤス、とく
れば、個人的にも興味がグッと沸いてきます....と、それはさておき、
主演はまたもやニコラス・ケイジ。

もう”フランシス・コッポラの甥”、というレッテルなど全く必要なくなっ
た、今やハリウッドを代表するスターとなった、ニコラス・ケイジ。いつも
眉間にしわを寄せている印象のある彼ですが、相変わらず出演作はヒットし、
その地位はゆるぎないものになったと言えるでしょう。
個人的には彼の代表作はデヴィッド・リンチ監督の『ワイルド・アット・ハ
ート』(1990)だと思います。同年のカンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受
賞した本作は、彼の代表作であると共に出世作でもあったと思います。
ニコラス・ケイジが演じる主人公セイラーが羽織るど派手なヘビ革のジャケ
ットは自前だったそうで、さらに撮影後、相手役のローラ・ダーンにプレゼ
ントしたとかしないとか。
このセックスと暴力に溺れたセイラーをある時は粋に、ある時はバタ臭く演
じられるのはまさに彼しかいなかったと思います。そしてそのままラストの
お馬鹿シーンを演じられるのも彼ならではかと。この頃のニコラス・ケイジ
はかっこよかった。

しかしながら、『リービング・ラスベガス』(1996)で、アカデミー主演男優
賞を演じて以降の彼は、エンターテイメント性の強い大作志向となり、この
あたりはファンの賛否も分かれるところ。友人ショーン・ペンからはそのあ
たりを突かれて「彼は俳優ではなくタレントだ」と言われたとか。この『ノ
ウイング』でも大学教授というまじめな役どころ。個人的にはまたマニアッ
クな作品に出演して欲しいなと。
本人もカルト映画の傑作『ウィッカーマン』を自費でリメイクするほどです
から、そういう作品への出演を望んでいるのではないでしょうか(ちなみに
本作はラジー賞=最低映画賞5部門にノミネートされてしまいました...)。
毎年たくさんの作品に出演しているパワーはさすがですし、幅広い役どころ
をこなせるところもすごい。しかし何かもの足りない気がするのも確か。年
齢的にはまだ40代半ば、落ち着くには早すぎます。もう一度デヴィッド・
リンチあたりと組んで欲しいと思っているのは私だけはないと思いますが。

・『ノウイング』公式サイト:http://knowing.jp/

それでは今週の1本です。


<作品プロファイル>
・邦題:『クローンズ』
・原題:『MULTIPLICITY』
・監督:ハロルド・ライミス
・脚本:クリス・ミラー他
・キャスト:マイケル・キートン、アンディ・マクダウェル他
・公開/制作:1996年/アメリカ
・ジャンル:コメディ
・上映時間:112分
・評価:★★★(評価内容については下記説明をご覧ください)

<ストーリー>
工務店で現場監督を務めるダグ(マイケル・キートン)は多忙のため、妻の
ローラ(アンディ・マクドウェル)と二人の子供たちの相手が満足にできな
い。さらに妻が働きたいと言い出したため、半ば半狂乱状態に。ある日、ダ
グは研究所の工事現場で遺伝学者のリーズ博士(ハリス・ユーエン)と出会
う。博士から「自分のクローンを作ればゆとりが生まれる」と持ちかけられ
...。

<コメント>
あまりに仕事が忙しく、家庭を顧みなかった男がふと手に入れた、自分と同
じ容姿・中身の”クローン”たち。それぞれに役割分担をさせて、理想の人
生を手に入れられると思いきや....と言うお話。監督は『ゴーストバス
ターズ2』(1989)の脚本や『アナライズ・ミー』(1999)でヒットを飛ばした
ハロルド・ライミス。主演はバットマンから凶悪犯まで幅広い役を演じられ
る実力派マイケル・キートン。相手役には『セックスと嘘とビデオテープ』
(1989)でブレイクしたアンディ・マクダウェル。クローン人間をすべてマイ
ケル・キートンが一人で演じています。

クローンや透明人間といったSF的要素がテーマの映画では、クローンにな
る過程、透明人間になる過程が克明に描かれますし、映画と言う映像メディ
アである以上、ある意味そこが見せ場でもあります。しかしながら、本作で
は、もちろんそのプロセスも描かれていますが、その技術が存在することに
よる問題点や矛盾はとりあえずスルー(笑)。最初のクローンこそ、”それ
なり”にプロセスが描かれますが、それ以降のクローンは突然画面に登場し
ます。そういった小難しいことはさて置き、クローンがたくさん出現するこ
とで生まれるハチャメチャな物語と、主人公が自分のクローン=自分そのも
のから幸せな家庭の取り戻し方を学ぶところがポイント。純粋なコメディ・
ドラマとして成立しています。

クローンがたくさん生まれるだけでも大変なのに、それぞれにキャラクター
が異なるところも面白い。その違いをマイケル・キートンがうまく演じ分け
ています。この人は何でも出来ますねえ。
これだけ物語が複雑になってくると、気になるのはラスト。多少の性格の違
いはあれど、どれも人として完全な設定。どうやってオチをつけるのか心配
になりましたが、ある意味コメディに徹したところも正解。これだけやるな
らいっそのこともっとクローンが出来ても面白かったのでは。いろいろ突っ
込みどころは満載ですが、気にせず楽しんだもの勝ちだと思います。

by DISK
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「評価」の★の数について

5:これは最高。ぜひ見て欲しい名作。何度でも借りたくなること間違いなし。
4:良く出来た作品。見る人の趣味にもよりますが、とにかく見て損なし。
3:平均的な作品。でも見所はあります。好きな役者が出ていれば迷わずGO。
2:あまり良い出来栄えとは言えませんが、数百円のレンタル料なら許せる?
1:レビューを読んで頂くだけでいいかも。どうしても借りるものがなければ。
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