2009/07/04
フライデー・ビデオマガジン(No.401)
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓 「フライデー・ビデオマガジン」(毎週更新のビデオ紹介マガジン) 【 2009年07月03日号 No.401 】 =================================== !!!今週ご紹介するのは『ローカル・ヒーロー/夢に生きた男』 =================================== <D-Column> 個人的に最も尊敬するエンターテイナーであり、80年代に世界中の人々を 熱狂させた大スター、マイケル・ジャクソンが2009年6月25日に永眠 されました。享年50歳。 80年代の始めに私の姉が短期でアメリカにホームステイしたことがあり、お 土産代わりに日本に持って帰ってきたのがマイケル・ジャクソンとDEVO でした。アメリカの、そして黒人音楽の未来を担う一人の若者のあまりのか っこよさと、アメリカが生んだ、世界に誇れるテクノ・バンドのクールさ、 このふたつに人生が変わるほどの衝撃を受けたのを覚えています。 とりあえず、DEVOの話はさておき、当時のマイケルは出世作となったア ルバム「オフ・ザ・ウォール」をリリースしたばかり。まだまだ初々しさの 残るマイケルの笑顔がジャケットとして使用されたそのアルバムには、メロ ディ、リズムともに完璧なポップ・ソングが詰め込まれていました。名プロ デューサー、クインシー・ジョーンズと、稀代のソングライター、ロッド・ テンパートンのコンビに、一歩も引けを取らない存在感は末恐ろしく感じた ものです。 願わくばもう一度、話題性によるものではなく、その圧倒的な楽曲のチカラ で全米のヒットチャートを席巻して欲しかったという気がしますが、奇しく も、今まさに、過去の作品が売れまくっていて、それはそれでファンとして 非常に嬉しい現象であります。 音楽やパフォーマンスが、いかに演出されたものであろうと、計算されたも のであろうと、とにかく酔いしれたもの勝ち、マイケルはそう思わせてくれ る数少ない存在でした。ポップでわかりやすいことが、そのままかっこよか った時代。そんな希望に溢れた時代に生み落とされ、そして自ら時代を引っ 張ったポップ・スター、これだけ多様化してしまった世界では、もう二度と 生まれることのない唯一無二の存在かもしれません。 ありがとう、マイケル。 それでは今週の1本です。 <作品プロファイル> ・邦題:『ローカル・ヒーロー/夢に生きた男』 ・原題:『LOCAL HERO』 ・監督:ビル・フォーサイス ・脚本:ビル・フォーサイス ・キャスト:バート・ランカスター、ピーター・リーガート他 ・公開/制作:1983年/イギリス ・ジャンル:ドラマ ・上映時間:112分 ・評価:★★★★(評価内容については下記説明をご覧ください) <ストーリー> アメリカ最大の石油会社の会長フィーリックス・ハッパー(バート・ランカ スター)は、スコットランドの片田舎の漁村に石油精製工場を建設するとい う計画を目論んでいた。その漁村の土地買収という重大任務を任されたのは、 名前がスコットランド系ということで選ばれた若手エリート社員のマッキン タイヤ(ピーター・リガート)。彼は早速現地に向かうが ...。 <コメント> ハリウッド映画界の重鎮、バート・ランカスターが演じる石油会社の会長ハ ッパーの理不尽とも思える任命により、とある漁村の土地買収を命じられた 男の顛末記。ともすれば泥臭くなる物語を、イギリス人特有の乾いたユーモ アでさらりと描いています。監督はビル・フォーサイス。製作は『小さな恋 のメロディ』(1971)や『ダウンタウン物語』(1976)など、名作を手がけてき たデヴィッド・パットナム。心に沁みるような印象的な音楽を担当したのは、 音楽はダイアー・ストレイツのマーク・ノップラーとなかなか個性的な面々 が顔を揃えた作品です。 一言で表すと、企業による土地買収劇なんですが、それを命じる会長が変わ った人物であるところまではいいとして、土地を有する村の人々がいきなり 金の亡者であるところがまず面白いです。さらに主人公のマッキンタイヤは 最もまっとうなバランス感覚を持っているのですが、結局は会長に振り回さ れる結果に。コメディ要素が盛り込まれていながら、最後はちゃんとドラマ として成立させるところがすごいですね。 登場人物はエキセントリックな人が多いのですが、それぞれの人間関係の描 き方が丁寧で、大きく羽目を外しすぎていません。マッキンタイヤを演じる ピーター・リガートも、飄々とした巻き込まれ系キャラでいい味だしていま す。いくつか男女関係のエピソードも挿入されますが、どれもさらりと描い ているところも好感が持てます。アメリカ映画だとなかなかこうはいきませ ん(笑)。スコットランドの荒涼とした風景描写や、全体的に、”間”を大 事にしていると思わせられる演出も個人的には好きです。さらにマーク・ノ ップラーの音楽も相まって、観ているとゆっくり心がほぐされるような感覚 を味わえます。環境問題もテーマとして関わってきますが、押し付けがまし くなくていいですね。優しさに溢れているけれど決してウェットになり過ぎ ない、イギリス映画らしい一本と言える作品だと思います。 by DISK =================================== 「評価」の★の数について 5:これは最高。ぜひ見て欲しい名作。何度でも借りたくなること間違いなし。 4:良く出来た作品。見る人の趣味にもよりますが、とにかく見て損なし。 3:平均的な作品。でも見所はあります。好きな役者が出ていれば迷わずGO。 2:あまり良い出来栄えとは言えませんが、数百円のレンタル料なら許せる? 1:レビューを読んで頂くだけでいいかも。どうしても借りるものがなければ。 =================================== ◆このメールマガジンに関する感想、作品のリクエスト等がありましたら、 発行者宛てメール又は下記ウェブサイト掲示板等からどうぞ。 ・MAIL:d-nakane@dd.iij4u.or.jp ・WEB:http://dmovie.fc2web.com/ ◆全ての文章は個人としての使用以外、転載を禁じます。 ◆このメールマガジンは、以下のサービスを利用して発行しています。 ・『まぐまぐ』http://www.mag2.com/(マガジンID: 0000078785) ・『メルマ!』http://www.melma.com/(マガジンID:00061350) ・『メルマ!』http://www.melma.com/(マガジンID:00152037) 〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓



