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2009/06/26

フライデー・ビデオマガジン(No.400)

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「フライデー・ビデオマガジン」(毎週更新のビデオ紹介マガジン)  

         【 2009年06月26日号 No.400 】

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!!!今週ご紹介するのは『姉のいた夏、いない夏』
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<D-Column>
渋谷・東急Bunkamuraザ・ミュージアムにて、『奇想の王国 だまし絵展』
を観ました。
今回の展覧会は、Bunkamura20周年特別記念企画として開催されるもので、
16〜17世紀の古典的な作品からダリ、マグリットら近代の作家、さらに
は本城直季氏らを始め、第一線で活躍を続けている現代の作家までを網羅し
た、かなり充実した内容となっています。
「だまし絵」の定義はいろんな解釈があるようですが、ただ単に人を驚かせ
ることを目的としたものではなく、ヨーロッパにおいて古い伝統をもつ美術
の系譜としてちゃんと存在しているそうです。自らの精緻な描写力を誇示し
たり、絵画という表現の可能性にチャレンジしたり、そこには画家のさまざ
まな思惑や野心があったのでしょう。
考え抜かれた会場構成に、400年を超える歴史の範疇から選び抜かれた数
多くの作品が並び、相当見ごたえのある展示となっています。これは本当に
じっくり見ると少なくとも3回ぐらいは足を運ぶ必要がありますね(笑)。

「だまし絵」はそのインパクトゆえに、アートに興味のない人でも、教科書
や雑誌など、さまざまなところで目にした事のある作品もあるはずです。
驚くのは、そういった作品の中でも有名な、ジュゼッペ・アルチンボルドの
『ウェルトゥムヌス(ルドルフ2世)』(野菜で描かれた皇帝の絵です)に
しても、その流派による『水の寓意』(水にすむ生物で描かれた肖像画)に
しても、原画の持つある種の異様さは、ちょっとした思いつきやいたずらと
いうレベルではなく、画家の肉体、技術、姿勢までもがすべて込められてい
るような迫力があることです。
さらに、ある程度時系列に並べられていると思うのですが、出口に向かうに
つれ、年代が新しくなってくるわけですが、やはり現代美術の文脈上にある
作品は、どこか喪失感や空虚な空気感がまとわり付いているところも非常に
興味深かったです。

まさに、角度を変えることで違う絵が出現する”だまし絵”のように、視点
を変えることによって何度でも楽しめる展覧会だと思います。後年(をわざ
わざ待つ必要はないのですが)、語り草になる気がするなあ。

ちなみに、会期は長めですが、すでに混雑する曜日・時間帯があるようです。
混雑状況は、ザ・ミュージアムのホームページでお確かめください。
 
・『奇想の王国 だまし絵展』
(http://www.bunkamura.co.jp/museum/lineup/09_damashie/)

※お知らせ
次回は7月3日(金)の配信予定ですが、『まぐまぐ』にてご購読いただい
ている方宛には、『まぐまぐ』におけるシステムメンテナンスと重なるため、
4日(土)の配信となります。何卒ご了承くださいませ。

それでは今週の1本です。


<作品プロファイル>
・邦題:『姉のいた夏、いない夏』
・原題:『THE INVISIBLE CIRCUS』
・監督:アダム・ブルックス
・脚本:アダム・ブルックス
・キャスト:キャメロン・ディアス 、ジョーダナ・ブリュースター他
・公開/制作:2001年/アメリカ
・ジャンル:ドラマ
・上映時間:93分
・評価:★★(評価内容については下記説明をご覧ください)

<ストーリー>
高校を卒業したばかりのフィービー(ジョーダナ・ブリュースター)は、サ
ンフランシスコで母親ゲイル(ブライス・ダナー)と二人暮らし。彼女には、
ヨーロッパに行ったきり、帰らぬ人となってしまった姉フェイス(キャメロ
ン・ディアス)がいた。7年経った今も姉の謎の死を受け入れられないフィ
ービーは、姉の足跡を辿るべくヨーロッパへ旅立つ決心をする ...。

<コメント>
『ブリジット・ジョーンズの日記』(2004)の脚本などで知られるアダム・ブ
ルックス監督による作品。本作でも自ら脚本を手がけています。主演は『パ
ラサイト』(1998)でデビューした美少女ジョーダナ・ブリュースター。姉の
フェイス役にキャメロン・ディアスがキャスティングされています。

7年前にヨーロッパに旅行し、謎の自殺を遂げた姉、そして姉の幻影にとら
われ続ける妹。姉の死の原因を突き止めるべく、同じくヨーロッパに旅し、
そこで起こる出来事を体験するうちに、姉という人間そのものを理解し、さ
らに自分をも理解していく、そんな少女が経験したひと夏の思い出を描いた
物語。
やはり主演のジョーダナ・ブリュースターが非常に魅力的ですね。最初はあ
どけなさの残る少女なのですが、物語が進むにつれ大人の表情に変わってい
きます。大人になるということは、いろんなことを理解すること。そして、
その中には、自分が受け入れがたいこともあります。それをあえて受け入れ
るとき、そこから先は別の世界が待ち受けているのではないでしょうか。
姉の恋人役、クリストファー・エクルストンもいいですね。長髪とそうでな
いときの差が激しく、もっとエキセントリックな俳優さんだと、コメディに
なってしまうかも(笑)。なんとかリアリティ保っています。
ただ...やっぱりキャメロン・ディアスがミスキャストかなと...。さ
らに、とある人間の消失から始まる映画は結構たくさんありますが、やはり
残された人間の心象がどういう風に表現されるかで良し悪しが決まります。
本作は、残念ながら全体的に良くも悪くも軽さが否めません。ちょっとネタ
バレですが、ひょっとしたら元恋人が姉を殺したと言うどんでん返しでもあ
るのかと期待してしまいました。

それでも、空の青や、木の葉の緑など、ヨーロッパの風景が非常に色鮮やか
な映像で表現されていて好印象。一人の少女の成長の物語に、サスペンス要
素が絡み合って、一風変わったロードムービーになっています。

by DISK
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「評価」の★の数について

5:これは最高。ぜひ見て欲しい名作。何度でも借りたくなること間違いなし。
4:良く出来た作品。見る人の趣味にもよりますが、とにかく見て損なし。
3:平均的な作品。でも見所はあります。好きな役者が出ていれば迷わずGO。
2:あまり良い出来栄えとは言えませんが、数百円のレンタル料なら許せる?
1:レビューを読んで頂くだけでいいかも。どうしても借りるものがなければ。
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