福岡発アジア映画行き  RSSを登録する

福岡では毎年「アジア映画祭」が開かれます。劇場での一般公開の予定がない作品が多く、一期一会となってしまいそうなすばらしい作品にたくさん出会いました。映画の感想をこのメルマガで書いていきたいと思います。

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2004/04/10

★福岡発アジア映画行き 15号 『族譜』(韓国・イムグォンテク監督)★★★

★福岡発アジア映画行き★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
                                第15号
                                             
                                            発効日2004年4月10日
                               発行部数      63部
                        発行人  Jun Rajini

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
 昨年7月からまた発行間隔が空いてしまいました。
 ご無沙汰しています。Jun Rajiniです。

 とても貴重な作品が、スカパー!の「シネフィル・イマジカ」と
いうチャンネルで放映されています。
 韓国の「黒澤」と呼ばれるイム・グォンテク監督。若手の監督が
元気な韓国映画界にあって、六十歳を超えても、常に意欲的な作品
を出し続けています。
 彼の作品の中でも、屈指の名作だと思うのが、今日ご紹介する『
族譜』です。
 
 この映画は、七、八年前に福岡で自主上映されました。
 テーマが『創氏改名』であったため、マスコミからの問い合わせ
も多かったそうです。

 創氏改名は、「広辞苑」によると、
「日本が植民地支配のため、朝鮮人に日本式の姓名への改名を強制
した政策。皇民化政策の一環として1939年交付、40年施行」
という説明があります。

 この映画を観ると、日本が創氏改名をどのように進めていったか
を垣間見ることができます。

 ・上司が、部下に、地区の割り当てをしていて、「創氏改名率」
を把握して、成績の悪い主人公の谷六郎を叱っている。上司は、ジ
ェームス三木にちょびひげを生やして、顔を細長くして、とても冷
酷にした感じです。(わかりますか?)それから、谷は、藤岡弘の
若いとき、仮面ライダー1号をやっていた時の顔を少しだけ柔和に
した感じです。(たぶん、ご覧になった方は、ひどい例え、全然似
てないと思われるでしょう)

 ・谷六郎が、ある氏長のところに何度も出向いてきます。
 
 ・彼が同意すれば、数多くの同じ氏の者の姓がみんな日本姓に変
わるんです。鞄を持って、舗装されていない道をてくてく歩いてい
きます。周りは水田で、牛が鳴いています。日本が行った公民化政
策という「狂気」の中で、しっかりと日常性が描かれているのが奥
深い。

 ・谷六郎は、朝鮮の文化を愛しています。そして、朝鮮の風景画
、風俗画を描いて、入選までしている男です。だから、任務とはい
え、無理やりではなく、氏長には任意で創氏改名に同意をしてもら
いたい。

 ・氏長は、日本軍に対して真っ向から対立しているわけではあり
ません。莫大なお金やお米を献じているのです。でも、「氏だけは
変えられない」と言っています。それはなぜか。700年にわたっ
て、同じ氏で続いてきたのを変えるわけにはいかないんです。日本
で言う家系図みたいなものを氏長は持っています。氏の名前を変え
るということは、とても重いことなのです。

 ・だから、当然、氏長は断るわけです。でも、「夕食くらい食べ
ていかんか」と。
 何度も何度も通っているうちに、お互い仲良くなっちゃう…。創
氏改名を勧める立場と断る立場のままですけど。

 ・谷は、氏長の娘にも好意を持っています。氏長の娘も同じです
。谷は、娘を想像しながら、娘の絵を野原で描きます。娘が、「何
を描いているの?」とのぞきこむ。見ているこっちが気恥ずかしく
なってしまうようなシーンです。
 実は、娘には親から薦められた婚約者がいます。物語がどう展開
していくかも見物です。
 
 この続きについては、『族譜』のシネフィル・イマジカでの放送
が終わった後に、ご紹介したいと考えています。

 これで、上映時間108分の、序盤20分あたりまでです。
 
 
 4月4日から、計5回、『族譜』がスカパー!の「シネフィル・
イマジカ」で放送されています。
 現在、「シネフィル・イマジカ」の公式サイトのメールアドレス
宛に、『族譜』の「あらすじ」などについて、転載可能かメールを
差し上げましたが、まだお返事をいただいていません。

 そこで、興味のある方は、以下のサイトに、『族譜』のあらすじ
が載っていますので、ご覧になってみて下さいね。
 
「シネフィル・イマジカ」
http://www.mag2.com/m/0000078076.htm

『族譜』 
【放映時間】
4/04 1:00 
4/07 1:00 
4/10 10:50 
4/19 11:00 
4/21 18:50  

 なお、イム・グォンテク監督の「曼荼羅」も放送されています。

 
【お知らせ】
 「北国チャンネルTV」で、このメルマガのタイトルと同じ、『
福岡発アジア映画行き』というブログを書いています。映画の他に
もいろんな話題を書いています。よかったら、ご覧になって下さい
ね。
http://ch.kitaguni.tv/u/1411/

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