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なぜ、まぐまぐやヤフーは成功したのか? ビル・ゲイツ、孫正義の戦略は? なぜ、情報が無料なのか? 具体的な謎を解くことによって、ネット社会の原理を分かりやすく説明します。 【笑えるネット哲学者 諸野脇 正】

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2004/09/10

◆i哲学053◆反響特集 12 〈お笑い〉・〈論理的思考〉

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    インターネット哲学【ネット社会の謎を解く】 No.053
              2004.9.10. 諸野脇正@インターネット哲学者

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反響特集 12 〈お笑い〉・〈論理的思考〉

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● 〈お笑い〉・〈論理的思考〉
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 前号で、「何が何でも投票率を上げる方法」を募集したところ、たくさんの投稿を
いただきました。ありがとうございました。
 それでは、ご紹介します。
 もんてすQさんのご投稿です。(ちなみに、もんてすQさんはメールマガジンを発
行してらっしゃいます。 http://www13.plala.or.jp/monq/ )

> 1.投票会場をプチリゾート化
>   →温泉から遊技場、プール、飲み屋、祭りの時みたいな出店まで、なんでも
> 揃っていて、投票したら無料。献血会場を豪勢にしたみたいなやつ。
> 2.催眠術
>   →気がついたら投票所に。きっと誰かに意識を操られてるぅ(ガビーン)
> 
> ほんとうに投票への誘因を期待するのなら、報酬型よりも懲罰型のほうが直接的
> に効果があるかと思います。
> 3.投票に行かなかったひとの氏名および住所を公開
> 4.投票に行かなかったら罰金1万円
> 5.投票に行かなかったら政府専属の呪術師が祈祷を…「棄権すると運気がおち
> ますよ」
> 6.投票に行かなかったひとのいる家に大勢のひとが詰め掛けて投石
> 7.投票に行かなかったひとのいる家庭は非国民呼ばわりされ、かつ特高警察に
> 付回される
> 8.投票に行かなかった知人の靴に画鋲をしのばせる。毎日。
> …人権も何もまったくないですね。
> (番外編):投票強制ロボットを導入。背中に張り付いて羽交い絞めのうえ無理
> 矢理投票所に連行

 〈お笑い〉をありがとうございます。
 もちろん、これは「非常識」な方法です。しかし、その非常識さが頭のためになる
のです。(哲学とは「非常識」なものです。)
 上の方法は確かに「非常識」です。しかし、何らか現実に似ています。
 次の事例と比べてみてください。
 
>公務員 「来週、選挙だよな」
>住民 「ああ。オレ、投票日、用事があるんだけど、投票には行かんとなー…」
>公務員 「いやー、感心した。いい心がけだよなー。でも、投票日に用事があるん
>    なら、不在者投票(期日前投票)してしまえば楽だぞ」
>住民 「いや、投票所には、どーしても行かねばならんのだ」
>公務員 「なんで?」
>住民 「オレ、〇〇業界の人間だろ。当然、業界推薦の△△さんに投票せんといか
>   んのだ」
>公務員 「だから?」
>住民 「つまりだな、投票所にいる立会人の中にも、△△さんの支持者がいるわけ
>   だ。その人の前で投票して、オレはちゃんと投票したということを、PRせ
>   んといかんのだ」
>公務員 「なるほど」
>住民 「不在者投票してしまうと、△△さん支持の立会人が、オレが投票している
>  姿を見ることはないわけだ」
>公務員 「ふむ」
>住民 「そうなると、オレは投票に来なかったってことで、裏切者扱いされるのよ」
>公務員 「つまり、仕事をもらえなくなる……と」
>住民 「そんなとこだ」
>公務員 「利権にありつくのも、それなりに苦労するんだな……」
>住民 「いや、ホント・・・って、何言わせんだよ」
  ● 地方公務員拾遺物語 【第92号】  〜不在者投票しない理由〜
   http://kkmmg.fc2web.com/z_mmg92.htm
 
 この住民は投票所に行かないと「裏切者扱い」されてしまうのです。投票所に行っ
たという事実が必要なのです。投票所に行かないと、業界から「裏切者扱い」されて
しまうのです。業界の圧力がかかっているのです。いいかえれば、〈社会的圧力〉が
かかっているのです。
 この事例は、上の「非常識」な方法のどれかと似ています。どれと似ているでしょ
うか。
 次のものと似ています。
 
> 6.投票に行かなかったひとのいる家に大勢のひとが詰め掛けて投石
> 7.投票に行かなかったひとのいる家庭は非国民呼ばわりされ、かつ特高警察に
> 付回される

 これも、〈社会的圧力〉で投票させる方法です。
 「大勢のひとが詰め掛けて投石」すれば、そうとうの〈社会的圧力〉がかかります。
「非国民呼ばわり」も同様です。
 これらは全て〈社会的圧力〉によって投票させる方法です。
 現実に、6・7と同類の事例があるのです。
 6・7という「非常識」な方法を考えることによって、〈社会的圧力〉というイン
センティブを自覚することが出来ました。〈お笑い〉が〈論理的思考〉のために役立
ったのです。極端な方法・非常識な方法を考えてみるという思考実験が役立ったので
す。
 〈お笑い〉は〈論理的思考〉の役に立つのです。
 しかし、残念ながら、教育界で〈お笑い〉と〈論理的思考〉の関係を分析する業績
はほとんどありません。
 ですから、戦略的主張として次のように言っておきます。
 
 「論理的になろう」と意識しても効果はない。〈論理的思考〉が出来るようにはな
らない。具体的に何をしてよいか分からないからである。
 しかし、「面白いことを言おう」と意識したら、どうか。「『非常識』なことを言
おう」と意識したら、どうか。これならば、何をすればよいかが分かる。
 だから、「面白いことを言おう」と意識しよう。〈お笑い〉を考えることによって、
我々は〈論理的思考〉が出来るようになるのである。
 
 
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● 何が何でも投票率を上げる方法
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 その他のご投稿を紹介します。
 これらも、〈論理的思考〉の役に立ちます。
 どうぞ、考えてみてください。
 
 のっちさんのご投稿です。
 
> その1 住民税などの減額
>  これはかなりいいはずです。金額がどうあれ、税金の話は主婦などが
>  食いつくと思われます。都民税もバカにならないし・・。
>  逆に投票しなかったら税額が上がるとか!?だめかな?
> 
> その2 福引きつき投票券
>  特賞はペアでハワイ旅行!6等だとポケットティッシュだけどね。
>  選挙会場ごとに一人はあたりが出たら、話題が話題を呼んで、選挙を
>  繰り返すたびに投票者が増えていくはず。
>  夫婦で投票にいけば当たる確立も2倍だよ!
> 
> その3 投票所の数を増やせ
>  ちょっと離れた公民館まで足を伸ばさないと投票できないなんて。
>  お出かけのついでに最寄り駅の改札前で投票できたら行ってもいいんだけどなあ。

 「住民税などの減額」は、利きそうです。豪快です。素晴らしく「非常識」です。
(笑)
 Mさんのご投稿です。
 
> まず所定の場所・時間ではなくても投票できるようにします。
> 次にイベントを片っ端から開催します。
> コンサート、試合、落語でもなんでもOKです。
> 無料でも格安でもOKです。
> 特に無党派層と呼ばれる方々をターゲットにします。
> ツアーもありです。
> 但し条件は投票できる人だけです。
> 未成年はだめです。
> 「早く大人になって、選挙投票コンサートに行きたい」と
> なればいいと思います。
> おば様方がそろって選挙ツアーにいくというのも面白いと思います。
> 事前に氏名の確認もできますし
> 子連れで戦隊もののショーに言って投票なんかもいいんじゃないでしょうか
> 価格設定にもよりますがひょっとすると儲かっちゃうかも知れません??

 これは、選挙を〈お祭り〉にする発想ですね。
 選挙と〈お祭り〉は普通結びつきません。素晴らしく「非常識」です。(笑)
 〈お祭り〉ならば、多くの人が行きたくなります。
 「戦隊もののショー」に続いて、ぜひ「マツケンサンバ」を!(笑)
 Pちゃんさんのご投稿です。
 
> 大枠で言えば、
> 1)投票するメリットを用意すること。
> 2)投票しないデメリットを用意すること。
> 3)投票しない場合の罰則(禁固刑等)を用意すること。
> 4)選挙管理委員に投票率の低い責任を持たせる。
> 
> 1)は最初にメルマガで出されているものですね。
> 2)は投票しないと所得税が倍額なるとか。
> 3)投票しないと刑務所へ入れられるとか。
> 4)選挙管理委員が各家を回って票を回収してくるとか。
> 国勢調査の回収率並になるかと思います。
 
 「所得税が倍額」・「刑務所に入れられる」・「各家を回って票を回収」、素晴ら
しく豪快です。「非常識」です。(笑)
 みなさん、ありがとうございました。
 

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● 本当に投票率を上げる必要があるのか
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 Pちゃんさんから次のようなご意見をいただきました。
 
> でも、投票率を上げる必要はあるのでしょうか。……〔略〕……
> どちらかと言えば、無責任な投票を減らすために、投票率は
> 気にしない方がよいと思います。

 素晴らしく「非常識」なご意見です。(笑)
 〈投票率が高い方がよい〉という常識に異を唱えているのです。
 頭のためになります。
 確かに、「カニ」・「GLAY」・「ビール」に釣られて投票に行くのは「無責
任」です。そういう人は、政策もよく調べず「無責任」な投票をする可能性が高いで
しょう。
 しかし、既に世界は「無責任」な投票で満ちているのです。公共事業関係者が自分
に仕事をくれる候補者に投票するのは誠に「無責任」です。自分のことだけを考え、
日本全体の未来を考えていないからです。もちろん、そのような人は政策を調べて投
票してはいないでしょう。誰に投票しなくてはいけないかは前もって決まっているの
です。政策を調べる必要などないのです。誠に「無責任」です。
 つまり、既に世界は大きく歪んでいるのです。明らかに不要な公共事業がおこなわ
れてるのです。
 その大きな歪みを正すために、私は「カニ」・「GLAY」・「ビール」などを提
案した訳です。これらは、インセンティブによって、公共事業関係者でない一般的な
人の投票率を上げようとするものです。大きな歪みを正そうとするものです。
 しかし、Pちゃんさんがおっしゃるように別の歪みが発生することも事実です。
 ずばり言いましょう。全ての選挙結果は歪んでいます。歪んでいない選挙結果など
ありません。だから、問題は、どのような歪みがましかということです。どのような
歪みが容認できるかということです。ベストの結果はありません。あるのはベターな
結果だけです。
 
 以前、b_51さんから同様のご批判をいただきました。このご批判も、大変「非常
識」で頭のためになります。ありがとうございました。
 
> 関心の薄い人を物で釣って投票に来させても、そう言〔原文のママ〕った人は問題
>の本質を考えていない可能性が高いわけです。
  ● Re:「インターネット哲学」 2003/11/07号
   http://b-51.hp.infoseek.co.jp/philosophy/mm031107.txt
 
 これは全くおっしゃる通りです。
 しかし、上の文章がb_51さんへのお答えにもなっています。
 既に、選挙結果は大きく歪んでいるのです。公共事業関係者は「問題の本質を考」
てはいないのです。既に、世界には間違ったインセンティブが働いているのです。
 よりましな選挙結果を得るためのインセンティブはどのようなものでしょうか。
 どうぞ、みなさんも考えてみてください。
 私も、折に触れて考えるつもりです。
 

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● 「非常識」なメール、募集中!
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思いますが。)
 
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 ◆ インターネット哲学 【ネット社会の謎を解く】(週刊?すみません)◆

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 【筆者】     諸野脇 正 (しょのわき ただし)
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発行しています。( http://www.mag2.com/ ) マガジンID 75412
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