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浜松市にある『BAR THINK』の案内マガジン。新着商品、イベント、カクテルの情報など…。バーを舞台にした小説『チロさんの背中』も好評連載中!!

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2008/02/25

BAR THINK 浜松店より

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                2007/2/25(No.104)

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 このメールマガジンはBAR THINK 浜松店より、新着商品、イベント情報などを
 いち早くみなさまのもとへお届けいたします。
 発刊周期は月一回です。
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≪お知らせ≫

◎スタッフ募集。
 バーテンダーの仕事に興味のある方、053-452-6009までお電話ください。(18時以降)

◎スコッチ文化研究所会員&日本バーテンダー協会会員募集!
 詳しい情報を知りたい方、入会希望者はTHINKまで。

◎メルマガのレイアウトがずれて見える方は、http://help.mag2.com/115.htmlを参考に、
 等幅フォントに設定してご覧ください。

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◆                今後のイベント                ◆
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★浜松モルトラリー 2月29日(金)まで★

 「樽の温もりプレゼント」
 サントリーの対象商品全8種を飲むと、もれなく山崎の樽材で作ったオリジナル印鑑を
プレゼント。お好きな文字を最大4文字まで入れられます。

 対象商品:山崎12年、山崎18年、白州12年、白州18年、マッカラン12年
      グレンフィディック12年、ボウモア12年、ラフロイグ12年



★酒味の会 3月2日(日)★

 毎月第1日曜日は新着のシングルモルトを開栓する日です。
 新しいお酒をいち早く飲みたい方はどうぞ!
 予約不要でどなたでも参加できます。

◎ラガヴーリン 2002年 25年 57.2% オフィシャル

◎ダラスデュー 1977年 59.9% マッキロップズ

◎クラガンモア 1993年 2004年 10年 60.1% オフィシャル

◎グレンスコシア 12年 40% オフィシャル

http://www.f2.dion.ne.jp/~absinthe/hamatop.htm#malt



★BAR THINK20周年記念パーティー 5月25日(日)★

 時  間 18時受付 18時30分開場予定

 会  場 浜松名鉄ホテル

 チケット 10,000円

      土屋守氏も来場いたします。



★今月のおすすめカクテル★

 3月は宮崎県清武町産『台湾バナナ』のカクテルです。

◎宮崎県産台湾バナナとラムのロング・カクテル

◎宮崎県産台湾バナナとブランデーのロング・カクテル

◎宮崎県産台湾バナナとパッションフルーツのロング・カクテル

http://www.f2.dion.ne.jp/~absinthe/hamatop.htm#cocktail


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◆           連載小説 ≪チロさんの背中≫ 井口 豊           ◆
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第五十一話 〜スプリッツァー〜


「何してるんです? チロさん」
 私の問いかけに、カウンタの向こう側でしゃがんでいたバーテンダーのチロさんが、背
筋を伸ばして立ち上がる。
「ちょっと見苦しかったですね、実は、これ…」
 チロさんが再び身をかがめると、一本の短いボトルを取り出した。
 バックバーに並ぶボトルのラベルは読めなくても、チロさんの手にあるそれに、目が止
まってしまう。
 透明な瓶、白地の中に赤い楕円、その中にまた白字で刻まれている。
 TANSANとローマ字で書かれたラベル。
「タンサン…炭酸?」
「そです。思ったより在庫が余ってしまって、冷蔵庫の奥側に余分にあったものですから
整理を」
「お客さん(わたし)がいるのにぃ?」
 私は意地悪くそう言ってみると、
「あ、いや、その変な意味はなくて…」
 チロさんはすぐバツが悪そうな顔を見せる。
 真面目すぎるのだ。
 男ならともかく、女性には簡単に振り回されてしまう。
 そんなチロさんを、私はこの店で何度か見かけたことがあった。
 BAR chink バックミュージックの流れない無音の空間。
 客の気配がこの店の鼓動。
 その顔ぶれによって雰囲気は変わるものだけど、この店は違う。
「───チサさん?」
「また、私、ぼーっとしてた?」
「はい」
 たまにチロさんがそう教えてくれる。
 私には妄想癖がある。
 そう知らせてくれたのもチロさんで、周囲の人達は単に反応が鈍いととらえているらし
かった。
「私、炭酸は子供の頃から苦手なんだ」
「口当たりが強すぎて痛かったとか…」
「それそれ、くちびるがヒリヒリして。飲めなくて友達に笑われちゃった」
 チロさんは調理場に近いカウンタ奥に立っている。
 いつもの立ち位置だ。
 そこからほとんどの席を見渡している。
 今の時間は、客は私ひとり。
 だからチロさんも、気兼ねなく整理していたのだろう。
 夜も遅くまで働いているのだから、早い時間のうちに片付けしたくなるのもわかる。
 私ひとりの時くらい、気を抜いてくれてもいいのに、そう思ってもチロさんは譲らない
だろう。
「チサさん、以前、シャンパンは飲んでましたよね」
「うん。思い切り気が抜けたやつ。時間をおいたのをちょびちょびと」
 チロさんがくすくすと笑う。
「そこまで恐がらなくても」
 そこまで恐いのだからしょうがないのだ。
「一杯、試してみませんか? 美味しくなかったら、お代は結構です」
「───炭酸使うの?」
 チロさんが小さく頷く。
 私の手元のグラスが、残り少なくなっているのにも気付いていたに違いない。
 チロさんは大きめのワイングラスと、よく冷えた白のワインを取り出した。
 それに、さっきのソーダ水。
「合うの?」
「合います。カクテル名はスプリッツァーと言います」
 私はつい、手元のグラスを慌てて空けた。
 チロさんは平然とワイングラスに白ワインを注ぎ、ソーダ水を足して軽くかき混ぜる。
「おまたせしました」
 透明な気泡がグラスの内側で無数に踊っている。
 その音すら聞こえてくる中で、私は静かにグラスに触れた。
 白ワインの香りが、ソーダの力で離れていても湧き上がってくるのがわかる。
 口許に寄せると、さらに香りは強くなる。
 濃い白ワインの力。そして柔らかな感触を飲み込む。
 ふつふつ、と口の中を転がる液体はそのまま、喉の奥に流れ込んでしまった。
 痛いとか苦いとか、苦痛を伴わせるものは微塵もない。
 もう一口、グラスを傾けて口に含む。
 白ワインの口当たりの柔らかさと、気泡の感触がくすぐったかった。
「どうですか?」
「そっか…」
 一息ついてから、私はグラスをカウンタに戻した。
「自販機においてるような飲み物とは、格段に違うんだね、チロさん」
「もちろんです、なにせ、手作りですから」
 チロさんが楽しそうに笑う。
 私は迷いなく、口許にスプリッツァーを引き寄せる。
 白ワインの柔らかな刺激が、口の中を優しく踊る。

 今夜はこの一杯の余韻に、身を任せようと思う…。


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